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公開番号2024054860
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2023175585
出願日2023-09-21
発明の名称水田用除草機器および水田用除草体
出願人個人
代理人
主分類A01M 21/02 20060101AFI20240410BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】水田用除草機器、および水田用除草体において、安価で、水田圃場の大小によらず使用でき、労力も軽微で、稲の条間・株間のいずれにおいても除草効果を発揮する水田用除草機器、および水田用除草体を提供する。
【解決手段】機器本体と、機器本体に取り付けられる水田用除草体と、を備えた水田用除草機器において、水田用除草体は、機器本体から下方に向けて突出するように延在する線状、紐状または帯状の突出部を備え、突出部は、一方の端部が機器本体に保持され、他方の端部が機器本体または水田用除草体自身に保持されてループ状になっており、水田用除草体は、除草する際の機器本体の進行方向、および進行方向に対して交差する幅方向の双方に沿って複数、位置をずらして配置されていることを特徴とし、水田圃場表土への作用跡が面状となり、尚且つ操作時の稲苗への損傷を軽減でき、浮力体の浮力により軽微な労力で圃場内を縦横無尽に除草作業できる。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
機器本体と、前記機器本体に取り付けられる水田用除草体と、を備えた水田用除草機器において、
前記水田用除草体は、前記機器本体から下方に向けて突出するように延在する線状、紐状または帯状の突出部を備え、
前記突出部は、一方の端部が前記機器本体に保持され、他方の端部が前記機器本体または前記水田用除草体自身に保持されてループ状になっており、
前記水田用除草体は、除草する際の前記機器本体の進行方向、および前記進行方向に対して交差する幅方向の双方に沿って複数、配置されていることを特徴とする水田用除草機器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水田用除草機器において、
前記突出部は、前記進行方向に沿って複数の列を構成するように配置され、
前記複数の列のうち、前記進行方向で隣り合う列では、前記幅方向における前記突出部の位置がずれていることを特徴とする水田用除草機器。
【請求項3】
請求項2に記載の水田用除草機器において、
1つの前記水田用除草体は前記突出部を1つ形成し、
前記水田用除草体は、前記機器本体に複数、設けられ、
複数の前記水田用除草体は各々、他の前記水田用除草体から独立して交換可能であることを特徴とする水田用除草機器。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の水田用除草機器において、
前記突出部は、除草する際に前記進行方向および前記幅方向に変形可能な可撓性を有することを特徴とする水田用除草機器。
【請求項5】
請求項1から3までの何れか一項に記載の水田用除草機器において、
前記突出部は、除草する際に前記進行方向および前記幅方向のいずれにも変形不能な剛性を有することを特徴とする水田用除草機器。
【請求項6】
請求項1から3までの何れか一項に記載の水田用除草機器において、
前記機器本体は、浮力体を備えることを特徴とする水田用除草機器。
【請求項7】
請求項1から3までの何れか一項に記載の水田用除草機器において、
前記突出部の延在方向に対して直交する方向に前記突出部を切断したときの断面が、円形、長円形、楕円形、多角形、または鋭利に尖った形状を有することを特徴とする水田用除草機器。
【請求項8】
請求項1から3までの何れか一項に記載の水田用除草機器において、
前記突出部の下半部を正面からみたときの形状は、U字形、V字形、W字形、円形、長円形、楕円形、多角形、星形、または複数の曲線が不規則に繋がった形状であることを特徴とする水田用除草機器。
【請求項9】
水田用除草機器の機器本体に取り付けられる水田用除草体において、
前記機器本体から下方に向けて突出する線状、紐状または帯状の突出部を備え、
前記突出部は、ループ状となるように、一方の端部が前記機器本体に保持され、他方の端部が前記機器本体または前記水田用除草体自身に保持され、
前記突出部は、除草する際の水田用除草機器の進行方向、および前記進行方向に対して交差する幅方向の双方に沿って複数、配置されることを特徴とする水田用除草体。
【請求項10】
請求項9に記載の水田用除草体において、
前記突出部は、前記進行方向に沿って複数の列を構成するように配置され、
前記複数の列のうち、前記進行方向で隣り合う列では、前記幅方向における前記突出部の位置がずれていることを特徴とする水田用除草体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水田用除草機器、および水田用除草機器に用いる水田用除草体に関する。本発明において、水田除草器械は人力で動かす小型で単純な装置を意味し、水田除草機械は動力で動かす大型で複雑な装置を意味し、水田用除草機器とは、水田除草器械および水田除草機械の双方を含む意味である。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
米は、日本人の主食であり、その米を作る稲作においては、稲の成長を阻害し、米の収量を減らしてしまう水田雑草との長く苦しい戦いの歴史がある。水田雑草を除去するにあたっては、ぬかるむ水田に入り、田植えして間もない稲の条間や株間の田面に両手の指先を差し込み、細かく土を震わせ、雑草の未発芽種子や発芽したばかりの雑草を水面に浮かせて枯死させる方法や、田車と呼ばれる歩行型除草器具を前後に幾度も繰り返し動かすことにより、発芽した雑草を水田の土中に埋め込む方法等が存在するが、いずれも非常に労力と時間がかかる。かかる労力を軽減するために、除草剤を使用し、雑草を駆除する方法が浸透したが、圃場による個性も多種多様である。また、除草剤への耐性を持つ雑草も出てきて、いまだに完全に駆除できる除草剤は存在しない。このため、初期除草剤を使用した後、中期除草剤を使用し、それでも駆除できなければさらに他の除草剤を使用するなど、稲作従事者の費用的負担が大きくなっている。
【0003】
一方で、除草剤等の薬品を使用することによる人体への影響を懸念する消費者の声も多く、近年では、薬品不使用の有機栽培米や自然栽培米の人気が高まっている。一般的な飲食店でさえ、化学調味料不使用をうたう店があったり、注文の際に化学調味料不使用と指定できる店も大変多くなっていることからもわかるように、今後除草剤等の薬品を使用しない米の需要が高まることは容易に想像できる。
【0004】
このように稲作従事者にとっての水田雑草は、いまだに完全解決できず、稲作の難問となっている。また、昔ながらの除草法では労力がかかる。さらに、労力軽減のために除草剤の使用を採用したのに費用的負担が大きくなってしまう。しかも、消費者の間には除草剤の使用を良しとしない動きがある。
【0005】
一方、除草剤不使用で労力のかからない方法を模索し、アイガモ、コイやフナ、外来種のカブトエビを水田に放したりする生物利用を採用するが後処理に困ってしまう。より具体的には、米の収穫が終わり、水田から水を抜いた時に、その命をどうするか、という大問題が存在し、食用として利用するならば受け手を探さねばならない。受け手がないなら殺処分とし、翌年も費用をかけて生き物を購入し、同じことを繰り返す。また、外来種のカブトエビについては、その卵が、乾燥した土壌内にあっても数十年生き残るという特性を持つため、アメリカザリガニやブラックバスに代表されるのと同様の外来種問題がいずれ発生することが懸念される。このような問題が存在するゆえ、離農という選択をしてしまう農家も少なくない。
【0006】
このように稲作従事者が暗中模索するなか、2021年5月、農林水産省が、化学農薬使用料の50%低減、有機農業の取り組み面積の割合を100万haに拡大、および有機栽培に転換する農業者への補助金の支給という内容を盛り込んだ「みどりの食料システム戦略」を策定した。国は有機栽培へとシフトするよう指示したのである。
【0007】
これにより、農機具メーカー各社の、稲作有機栽培のための水田用除草機器の開発機運が高まり、既に販売もされている。しかしながら、いずれの水田用除草機器も高価であり、また動力付きが主流であることから、小規模農家にとっては費用負担が非常に大きく、購入が困難である。また、山間の棚田等では動力付き大型の水田用除草機器の導入は不可能である。その結果、除草剤が使用不可であるのに機械化、省力化もできないという新たな問題が発生してしまった。
【0008】
この問題を解決するには、圃場の大小によらず使用でき、費用負担、労力ともに軽減でき、除草剤を使用せずとも、効果的に雑草を除去できる水田用除草機器が望まれるが、現存する水田用除草機器においては、いずれもその除草効果が十分とは言えず、解決策はいまだ存在していない。
【0009】
下記に例示した先行技術(特許文献1~7)の水田用除草体は、樹脂あるいは金属により形成されたブラシ様の、直線的あるいは準直線的なものであるか、ワイヤーを使用したものである。しかしながら、樹脂ブラシでは、接地面積が狭小であるため、除草能力が充分とは言えない。また、爪車では硬度が高く、強く掻き出す特性のため、稲苗に損傷を与える可能性があることから、条間のみを作業領域と限定し、一歩歩くごとに爪車を前後運動させねばならない等、労力がかかり、さらには掻き出して埋め込んだ雑草や種子が再び発芽することがある。さらに、ワイヤーでは、水田表土をスライスするような作用であることから、前後方向に複数回往復運動をして表土をかき混ぜねばならず、条間と株間を同時に処理できず、除草効果が不充分であるにもかかわらず、労力も時間もかかるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2022-112585
特開2012-187073
特開2007-097410
特開2006-271354
特開2005-287366
特開2020-080712
特許第5147086号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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