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公開番号2024055421
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162343
出願日2022-10-07
発明の名称藻場の造成装置
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01G 33/00 20060101AFI20240411BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】汚泥等の堆積を防止でき、かつ、様々な植物の配偶体や幼胞子体が固定対象物に活着しやすい状態を実現することができる藻場の造成装置を提供する。
【解決手段】藻場の造成装置1は、人工物又は自然物である固定対象物50の表面に設置する藻場の造成装置であって、藻場の造成装置1は、植物の配偶体及び/又は幼胞子体が付着された種紐20を有し、種紐20は、種紐20の一部であって固定対象物の表面に固定される第1の位置21と、第1の位置21とは異なる種紐20の一部であって固定対象物50の表面に固定される第2の位置22と、第1の位置21と第2の位置22との間に延在する中間部23と、を有しており、中間部23は、第1の位置21から第2の位置22へ向かって種紐20に沿って位置が変化するにしたがい種紐20と固定対象物50の表面との離間距離が徐々に変化する箇所を含んで設置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
人工物又は自然物である固定対象物の表面に設置する藻場の造成装置であって、
前記造成装置は、植物の配偶体及び/又は幼胞子体が付着された紐状体を有し、
前記紐状体は、前記紐状体の一部であって前記固定対象物の表面に固定される第1の位置と、前記第1の位置とは異なる前記紐状体の一部であって前記固定対象物の表面に固定される第2の位置と、前記第1の位置と前記第2の位置との間に延在する中間部と、を有しており、
前記中間部は、前記第1の位置から前記第2の位置へ向かって前記紐状体に沿って位置が変化するにしたがい前記紐状体と前記固定対象物の表面との離間距離が徐々に変化する箇所を含んで設置されている、藻場の造成装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
請求項1に記載の藻場の造成装置において、
前記中間部は、前記固定対象物から離間する距離が1cm以上、15cm以下の箇所を少なくとも一部に有すること、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記第1の位置と前記第2の位置とは、前記固定対象物の表面において離間しており、
前記中間部の長さは、前記固定対象物の表面に固定される前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離よりも長く、
前記中間部の形状は、U字状、半円状、V字状のうちの少なくとも1つの形状を含むこと、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記第1の位置と前記第2の位置とは、前記固定対象物の表面において隣接、又は、一致しており、
前記中間部の長さは、前記固定対象物の表面に固定される前記第1の位置と前記第2の位置との間の距離よりも長く、
前記中間部の形状は、環状、ループ状のうちの少なくとも1つの形状を含むこと、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記固定対象物に直接固定されるベース部材を備え、
前記第1の位置及び前記第2の位置は、前記ベース部材を介して前記固定対象物の表面に固定されること、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記固定対象物は、袋型根固め工法用袋材であること、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記中間部には、水中において前記中間部を浮遊させる浮力を有する浮きが取り付けられていること、
を特徴とする藻場の造成装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の藻場の造成装置において、
前記紐状体は、複数本が交差して配置されており、
交差する前記中間部同士が接続されていること、
を特徴とする藻場の造成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、藻場再生等に用いることができる藻場の造成装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、水中構造物設置等の施工後に環境保全や地域漁業振興の観点から積極的に藻類を増殖させる藻場の再生が望まれる場合が多い。従来の藻場再生は、「種苗の移植」、又は、「遊走子の拡散」によるものであった。「種苗の移植」では、他海域で採取した藻類の配偶体や、陸上で生育させた藻類配偶体を、種苗(配偶体を糸等に付着させたもの)として調製し、これを水中へ導入していた。「遊走子の拡散」では、袋状の構造体に入れた成熟した葉体から遊走子を拡散させていた。
【0003】
これら従来の藻場造成手法は、工事後に別事業で行われるため、コスト高となり、工期も長くなる。また、特別な資材も必要であり、潜水作業を伴うことから安全面でも配慮する必要がある。さらに、従来の藻場再生では、主に母藻の移植やプレート等の固定による方法が主であり、手間がかかると同時に、海藻増殖のための特別な器具、例えば、水中ボンド、プレート、種付け糸等を使用する必要があった。また、胞子を撒く方法も近年試みられているが、供給源となる母藻が磯焼け等により、枯渇していることにより、地域や場所によって実施が難しい場合があった。
【0004】
また、潮流や波による洗堀防止や根固め等の海洋土木工事に併せて、海中にユニット式(フィルターユニット)又はマット式の構造物を設置する前に、予め培養した藻類の配偶体や胞子体を設置構造物に取り付け、移植することもある。この場合は、これらの施工時に、藻類の配偶体や胞子体に悪影響を与えない配慮が必要となる。具体的には、固定対象物(フィルターユニット)のロープやマット敷構造物等に取り付けた、藻類を付着させたパネル等が摩擦で破損しないように、慎重な施工を要する。したがって、厳しい施工条件となる海洋気象下にも関わらず、施工の効率の低下・施工の長期化を招くことがあり、安全な施工を実現するうえで、好ましくない。
【0005】
海中における藻場の造成技術であって、海中に設置した線条体の表面に海藻幼体を育成するものとして、以下のものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-275515号公報
特開2006-42717号公報
特開2003-143999号公報
特開2005-333960号公報
特開2002-360087号公報
特開2021-180630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1から特許文献3の技術は、その表面に海藻幼体を養成させたロープ等からなる基質を海中に設置する。しかし、基体の設置方法として、静的に、つまり動かないように設置する方法のみを開示し、この基体の表面には、海中に漂う浮泥等の細粒分が堆積・付着しやすい。その結果、ロープ上の配偶体・幼胞子体の育成に要される日光が遮蔽され、また、細粒分がロープ上の配偶体・幼胞子体の光合成・呼吸を阻害するので、配偶体・幼胞子体の生育が阻害されることとなる。
【0008】
また、特許文献4には、「高床式藻場造成にすることは、(5)コンクリートブロックの基盤と(4)(7)鉄柱上部基盤を高くすることで、潮の流れがよくなり、藻体に浮泥が少なく海藻の葉がきれいなことである」といった記載がある。しかし、高床式であっても、海中に漂う浮泥等の細粒分が堆積・付着することは避けられず、藻体の育成が阻害される。
【0009】
また、特許文献5及び特許文献6では、「索条」・「ロープ」に浮体を付けて海中に略直立させたり、海面上の浮体から「索条」・「ロープ」を海中に吊下したりする。この態様は、「索条」・「ロープ」に作用する海流によって「索条」・「ロープ」が急激に揺動するので、生育途中の藻類が「索条」・「ロープ」から引きちぎられやすくなる。また、仮に、藻体が付着した状態を維持してその後の生長の過程に入ったとしても、藻類の葉のサイズが生長すればするほど、水中の海流から加わる力が増えるので、やはり、藻類が「索条」・「ロープ」から引きちぎられやすくなる傾向となる。さらに、「索条」・「ロープ」が略鉛直方向に延在することから、上方で生育している藻類の根が下方へ延びようとしても下方で育成している藻類が障害となり、下方へ根が伸びることを阻害されてしまう。そのため、生育途中の藻類の根が海底に設置された構造物や岩石等に到達することができない。この点においても、藻類が「索条」・「ロープ」から引きちぎられやすく、また、「索条」・「ロープ」を継続的に設置しておく必要があることから自然に近い藻場の再生には向かないものであった。
【0010】
本開示の課題は、汚泥等の堆積を防止でき、かつ、様々な植物の配偶体や幼胞子体が固定対象物に活着しやすい状態を実現することができる藻場の造成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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