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公開番号2024030127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022132702
出願日2022-08-23
発明の名称樹脂マスクの剥離方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類G03F 7/42 20060101AFI20240229BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】一態様において、半導体ウエハのパッシベーション膜へのダメージ及びアルミニウム電極の腐食を抑制でき、樹脂マスク剥離性に優れる樹脂マスクの剥離方法を提供する。
【解決手段】本開示は、一態様において、洗浄剤組成物を用いて、アルミニウム電極、パッシベーション膜及び樹脂マスクを有する半導体ウエハから樹脂マスクを剥離する剥離工程を含み、前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)と、下記式(I)で表される溶剤(成分B)とを含有する洗浄剤であり、前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は、65質量%以上75質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Bの含有量が、15質量%以上35質量%以下である、樹脂マスクの剥離方法に関する。
R-O-(EO)n-H (I)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄剤組成物を用いて、アルミニウム電極、パッシベーション膜及び樹脂マスクを有する半導体ウエハから樹脂マスクを剥離する剥離工程を含み、
前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)と、下記式(I)で表される溶剤(成分B)とを含有する洗浄剤であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は、65質量%以上75質量%以下であり、
前記洗浄剤組成物中の成分Bの含有量が、15質量%以上35質量%以下である、樹脂マスクの剥離方法。
R-O-(EO)n-H (I)
上記式(I)中、Rは、水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nはEOの付加モル数であって1又は2である。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記洗浄剤組成物は、リン酸エステル系界面活性剤及び2-ブチン-1,4-ジオールの少なくとも一方を含まない、請求項1に記載の剥離方法。
【請求項3】
前記剥離工程は、前記洗浄剤組成物を、70℃以下の温度で半導体ウエハに接触させることを含む、請求項1又は2に記載の剥離方法。
【請求項4】
前記洗浄剤組成物は、水を含まない、又は、水の含有量が15質量%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の剥離方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂マスクの剥離方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータや各種電子デバイスに搭載される半導体チップの製造工程は複雑化している。半導体の種類によっては半導体ウエハの裏側の面を研磨するなど、半導体ウエハの表側の面に半導体素子の回路を形成した後、半導体ウエハの裏側の面への処理を必要とする場合がある。この場合、半導体ウエハの表側の面には既に半導体素子の回路が形成されているため、半導体ウエハの表側の最表面は回路を保護する永久保護膜(本開示では「パッシベーション膜」と表現する。)と他の電子部品と電気的に接続するための電極で構成されているが、半導体ウエハの裏側の面の処理によって半導体ウエハの表側の面のパッシベーション膜や電極の破壊や汚染を防ぐために半導体ウエハの表側の面を更に一時的に保護する必要がある。
【0003】
半導体ウエハの表側の面を一時的に保護する方法として、テープやシート状の保護材を張り付ける技術がある。
例えば、特許文献1には、半導体ウエハの裏面を加工する際に、半導体ウエハの表面をフォトレジスト膜で保護することを含む、表面保護方法が記載されている。そして、半導体ウエハの裏面の加工が完了したワーク(フォトレジスト膜で保護された半導体ウエハ)をレジスト剥離液に浸漬し、超音波振動を与え、半導体ウエハ表面からフォトレジスト膜を剥離することが記載されている。
また、特許文献2には、(a)表面と、前記表面とは反対側に位置する裏面とを有するウエハの前記表面に保護シートを貼り付ける工程、(b)前記(a)工程の後、前記裏面に対して処理を実施する工程、(c)前記(b)工程の後、前記表面から前記保護シートを剥離する工程、を備える、半導体装置であって、(c)工程が特定の工程である製造方法が記載されている。そして、保護シートを貼り付ける工程より前に、配線層の形成及びパッシベーション膜の形成をする工程があることが記載されている。
【0004】
一方、レジスト剥離剤は種々開発されている。例えば、特許文献3には、エッチング処理などで変質したレジストパターンに対しても十分な剥離性を有するとともに、水洗時や吸湿によるアルミニウムや銅基体に対する腐食性が低く、かつ作業環境に悪影響をもたらすことがない上、リンス処理の水洗でよいなど、極めて実用的なレジスト用剥離剤組成物として、有機アミン20~90重量%と、特定のリン酸エステル系界面活性剤0.1~20重量%と、2-ブチン-1,4-ジオール0.1~20重量%と、グリコールモノアルキルエーテル及び非プロトン性極性溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶剤とからなるレジスト用剥離剤組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-53041号公報
特開2019-197755号公報
特開平4-124668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体素子の回路が形成された半導体ウエハの裏側の面への処理を行うために、半導体素子形成面を樹脂マスクやレジストで保護する際に、半導体ウエハの裏側の面の処理に熱処理工程がある。その場合、その熱は表側の面を一時的に保護している樹脂マスクにも伝わるため、樹脂マスクも耐熱レジストを使用した樹脂マスクが使用される傾向にある。硬化後、更に熱に晒された樹脂マスクを洗浄剤で完全に除去するために洗浄剤組成物には高い洗浄性が要求される。
【0007】
樹脂マスクの残渣は半導体チップと他の部品との接続不良や電子部品の破壊の原因になるため不良品になり半導体チップの歩留まりが低下するので洗浄剤組成物には、高い樹脂マスク剥離性が要求される。
また、半導体ウエハ上の半導体素子には、配線層の電極としてアルミニウムやアルミニウム合金が用いられ、素子を保護するためのパッシベーション膜を有する場合がある。半導体素子の回路が形成された半導体ウエハの表側の面のパッシベーション膜がダメージを受けると、電子部品の破壊の原因となるため不良品になり半導体チップの歩留まりが低下するので洗浄剤組成物にはパッシベーション膜の低ダメージ性が要求される。さらに、電極にはアルミニウムが広く使用されるが、アルミニウムは腐食性が高く、アルミニウム電極の腐食も半導体チップと他の部品との接続不良や電子部品の破壊の原因になるため不良品になり半導体チップの歩留まりが低下するのでアルミニウムに対して高い腐食防止能が要求される。
【0008】
そこで、本開示は、一態様において、半導体ウエハのパッシベーション膜へのダメージ及びアルミニウム電極の腐食を抑制でき、樹脂マスク剥離性に優れる樹脂マスクの剥離方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、一態様において、洗浄剤組成物を用いて、アルミニウム電極、パッシベーション膜及び樹脂マスクを有する半導体ウエハから樹脂マスクを剥離する剥離工程を含み、前記洗浄剤組成物は、アルカノールアミン(成分A)と、下記式(I)で表される溶剤(成分B)とを含有する洗浄剤(以下、「本開示の洗浄剤組成物」ともいう)であり、前記洗浄剤組成物中の成分Aの含有量は、65質量%以上75質量%以下であり、前記洗浄剤組成物中の成分Bの含有量が、15質量%以上35質量%以下である、樹脂マスクの剥離方法(以下、「本開示の剥離方法」ともいう)に関する。
R-O-(EO)n-H (I)
上記式(I)中、Rは、水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nはEOの付加モル数であって1又は2である。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、一態様において、半導体ウエハのパッシベーション膜へのダメージ及びアルミニウム電極の腐食を抑制でき、樹脂マスク剥離性に優れる樹脂マスクの剥離方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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