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公開番号2024029506
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-06
出願番号2022131817
出願日2022-08-22
発明の名称液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 67/00 20060101AFI20240228BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低ガス性、難燃性および耐ドリップ性に優れた液晶ポリエステル樹脂組成物を得ること。
【解決手段】液晶ポリエステル樹脂(A)と、液晶ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、チューブ形状を有するハロイサイト(B)0.1~100重量部を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液晶ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して、チューブ形状を有するハロイサイト(B)0.1~100重量部を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記ハロサイト(B)のメディアン径が10μm以下である請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
【請求項3】
液晶ポリエステル樹脂(A)が、液晶ポリエステル樹脂(A)の全構造単位100モル%に対して、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構造単位を20~96モル%、芳香族ジオールに由来する構造単位を2~40モル%、芳香族ジカルボン酸に由来する構造単位を2~40モル%含む液晶ポリエステル樹脂であって、芳香族ジオールに由来する構造単位として下記構造単位(I)を少なくとも含む液晶ポリエステル樹脂(A)である請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
TIFF
2024029506000007.tif
36
170
【請求項4】
液晶ポリエステル樹脂(A)が、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構造単位として下記構造単位(II)をさらに含む請求項3に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
TIFF
2024029506000008.tif
51
170
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。より詳しくは、液晶ポリエステル樹脂組成物、ならびにそれを用いて得られる成形品に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ポリエステル樹脂は、耐熱性、流動性および寸法安定性に優れるため、それらの特性が要求される電気・電子部品に用いられている。このような電気・電子部品は、近年ますます小型化が進んでおり、高電圧下に晒されて発火・燃焼のリスクがあるため、薄肉での難燃性と耐ドリップ性が必須とされる。また、高温・高湿環境下で用いられる可能性もあり、端子やガラスといった周辺部品の汚染を防ぐために、樹脂から分解ガスやオリゴマー成分などがブリードアウトしにくい低ガス性が求められる。
【0003】
液晶ポリエステル樹脂の物性などの種々特性を向上させる目的で、ガラス繊維、タルク、マイカといった無機充填材が溶融混練などの方法によって配合される。例えば、特許文献1には、液晶性樹脂に対して、層状珪酸塩を配合することにより、剛性と靱性のバランスが良く、流動性と表面外観に優れた材料が得られることが示されている。
【0004】
ハロイサイトと呼ばれるアルミノシリカを主成分とした天然鉱物を無機充填材として活用する試みがなされている。例えば、特許文献2には、ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレートといった熱可塑性ポリエステル樹脂に対して、難燃剤とハロイサイト、およびエポキシ化合物を配合することによって、機械物性、難燃性および耐トラッキング性に優れる材料が得られることが開示されている。また、特許文献3には、ハロイサイトをポリマーのフィラーとして使用することが示されており、ナイロンやポリプロピレンにハロイサイトを配合することにより、物性や分解温度が向上することが実例として示されている。さらに、特許文献4には、ポリ乳酸といったポリエステル樹脂にハロイサイトを配合することによって、曲げ弾性率が向上することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-143947号公報
特開2021-14478号公報
特表2009-507945号広報
特開2019-11472号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示された発明では難燃性と耐ドリップ性、および低ガス性が不十分であった。また、特許文献2~4に示された発明には、液晶ポリエステル樹脂に関して示唆がなく、液晶ポリエステル樹脂が有する耐熱性、流動性および寸法安定性を具備していないことに加えて、薄肉の難燃性や耐ドリップ性、および低ガス性が不十分であった。
【0007】
本発明の課題は、低ガス性、難燃性および耐ドリップ性を有する液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、液晶ポリエステル樹脂に対して、チューブ形状を有するハロイサイトを配合することにより、低ガス性、難燃性および耐ドリップ性に優れることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち本発明は以下のとおりである:
(1)液晶ポリエステル樹脂(A)(以下、「成分(A)」ということがある)と、成分(A)100重量部に対して、チューブ形状を有するハロイサイト(B)(以下、「成分(B)」ということがある)0.1~100重量部とが配合された液晶ポリエステル樹脂組成物。
(2)成分(B)のメディアン径が10μm以下である(1)に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
(3)成分(A)が、成分(A)の全構造単位100モル%に対して、芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構造単位を20~96モル%、芳香族ジオールに由来する構造単位を2~40モル%、芳香族ジカルボン酸に由来する構造単位を2~40モル%含む液晶ポリエステル樹脂であって、芳香族ジオールに由来する構造単位として下記構造単位(I)を少なくとも含む(1)または(2)に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
【0010】
TIFF
2024029506000001.tif
33
170
(【0011】以降は省略されています)

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