TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024028688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-05
出願番号2022141755
出願日2022-08-21
発明の名称豆腐類の連続製造装置
出願人株式会社田定工作所
代理人
主分類A23L 11/45 20210101AFI20240227BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】原料大豆及び搾汁豆乳に由来する豆腐本来の風味を発現し、経時的に風味が劣化しない豆腐類の生地を連続的に大量に製造する方法に使用される撹拌装置を備えた豆腐類の連続製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】豆腐類の連続製造装置100は、豆乳が流通する連続供給ライン内に撹拌装置10を備え、この撹拌装置は、撹拌対象となる豆乳及びにがりが流入される流入口及びにがりが混合され撹拌された後の混合液が流出される流出口を備えた撹拌装置本体と、この撹拌装置本体の所定の軸線に沿って延出する駆動軸と、この駆動軸を前記所定の軸線周りに回転駆動する駆動手段と、前記撹拌装置本体内に配設され、前記駆動軸にこれと一体回転するように取り付けられた撹拌用回転体とを具備する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
豆乳が流通する連続供給ライン内に撹拌装置を備え、
この撹拌装置は、撹拌対象となる豆乳及びにがりが流入される流入口及びにがりが混合され撹拌された後の混合液が流出される流出口を備えた撹拌装置本体と、
この撹拌装置本体の所定の軸線に沿って延出する駆動軸と、
この駆動軸を前記所定の軸線周りに回転駆動する駆動手段と、
前記撹拌装置本体内に配設され、前記駆動軸にこれと一体回転するように取り付けられた撹拌用回転体とを具備し、
前記撹拌用回転体は、
前記所定の軸線に沿って所定距離離間した状態で、該所定の軸線に交差する第1及び第2の一対の端面、及び、該所定の軸線と同心に形成され、第1及び第2の端面の外周縁を互いに連結する外周面を有し、前記流体中に浸漬され、前記所定の軸線回りに回転駆動される本体と、
前記第1の端面に形成され、前記所定の軸線から第1の距離だけ離間した第1の開口と、
前記第2の端面に形成され、前記所定の軸線から前記第1の距離より長く設定された第2の距離だけ離間した第2の開口と、
前記撹拌装置は、前記第1及び第2の開口を互いに連通する流路とを備え、
前記本体の第2の端面に対向して配設され、該第2の端面の吐出口から旋回流として吐出された豆乳とにがりの混合液を受けて直進流に整流して吐出する整流手段を更に具備することを特徴とする豆腐類の連続製造装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記整流手段は、前記撹拌用回転体に対して固定的に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項3】
前記整流手段は、
円板状の整流器本体と、
この整流器本体に形成され前記駆動軸が回動自在に挿通される挿通孔と、
この挿通孔の周囲に、前記所定の軸線に同芯状に、且つ、等角度的に配設され、厚さ方向に貫通した複数の整流路とを備え、
各整流路は、前記撹拌用回転体の回転方向に向かって所定の鋭角で傾斜する延出軸線を備え、
前記駆動軸の回転方向に沿って旋回してきた流体は、前記整流路内に入り込み、前記傾斜した延出軸に沿って流れるように矯正され、前記駆動軸の回転方向とは逆方向の速度成分を与えられて、直進流に整流して吐出されることを特徴とする請求項2に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項4】
前記整流路は、前記整流器本体の前記撹拌用回転体に対向する一方の端面に形成された一方の開口と、これと反対側の他方の端面に形成された他方の開口とを備え、
前記他方の開口は、前記一方の開口に対して、前記駆動軸の中心軸線を中心とした円周方向に関して、前記駆動軸の回転方向とは逆の方向にオフセットした状態で配設されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項5】
前記整流手段は、前記撹拌用回転体に対して相対回転するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項6】
前記整流手段は、
前記撹拌装置本体の所定の第2の軸線に沿って延出する第2の駆動軸と、
この第2の駆動軸を前記所定の第2の軸線周りに回転駆動する第2の駆動手段と、
前記撹拌装置本体内に配設され、前記第2の駆動軸にこれと一体回転するように取り付けられた整流用回転体とを具備し、
前記整流用回転体は、
前記所定の第2の軸線に沿って所定距離離間した状態で、該所定の第2の軸線に交差する第3及び第4の一対の端面、及び、該所定の第2の軸線と同心に形成され、第3及び第4の端面の外周縁を互いに連結する第2の外周面を有し、前記流体中に浸漬され、前記所定の第2の軸線回りに回転駆動される本体と、
前記第3の端面に形成され、前記所定の第2の軸線から第3の距離だけ離間した第3の開口と、
前記第4の端面に形成され、前記所定の第2の軸線から前記第3の距離より長く設定された第4の距離だけ離間した第4の開口と、
前記第3及び第4の開口を互いに連通する整流路とを備え、
前記第2の駆動手段は、前記撹拌用回転体を回転駆動する駆動手段による回転方向とは逆の回転方向に沿って整流用回転体を回転駆動する第2の駆動モータを備え、
前記撹拌用回転体の第2の開口から吐出してきた旋回流が、該整流用回転体の前記第3の開口から前記整流路内に流入し、
前記撹拌用回転体の回転方向とは逆の回転方向に第2の駆動モータにより整流用回転体が回転することにより、整流用回転体の第4の開口からは流体が直進流として整流された状態で吐出することを特徴とする請求項5に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項7】
前記所定の軸線と、前記所定の第2の軸線とは、互いに同軸に整合していることを特徴とする請求項6に記載の豆腐類の連続製造装置。
【請求項8】
前記撹拌用回転体と前記整流用回転体とは、実質的に同一形状に形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の豆腐類の連続製造装置。

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【】
【技術分野】
【0001】
この発明は、日が経っても風味の良い豆腐類を連続的に大量生産できる製造法に使用する撹拌装置を備えた豆腐類の連続製造装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
豆腐には絹豆腐、木綿豆腐、ソフト豆腐、充填豆腐があり、また豆腐の生地を油で揚げた加工品として油揚げ、がんもどき、厚揚げなどがある。これら豆腐類の基になる豆腐は、大豆を搾汁した豆乳に凝固剤を分散して大豆タンパクと反応し、凝固して作られる伝統食品である。凝固剤には各種あるが、穏やかな甘みを有して大豆風味を引き立てる凝固剤としては、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウムの無機塩がある。古くから使われている苦汁も塩化マグネシウムが主成分の無機塩である。しかし、これらの無機塩は大豆タンパクとの反応が非常に速攻で凝固が早く、豆乳中に均一に分散する前に部分的に凝固反応が進み、収量も悪く食感も悪くなりやすい。そのため豆腐組織が均一な豆腐を得るには小スケールに限り、かつ熟練した技術を要していた。
【0003】
従って豆腐を連続的に大量に製造するためには、工程上ゆっくりと大豆タンパクと反応させる必要があり、凝固剤の中でも凝固反応が徐々に始まる硫酸カルシウム、グルコノデルタラクトンを使うことで反応はうまくいくが、大豆本来の風味からほど遠く、豆腐の風味に問題があった。
【0004】
近年、豆腐の大量生産において、塩化マグネシウムを主体とした凝固反応速度の速い無機塩を速度コントロールして遅効化した豆腐用凝固剤が使われるようになった。遅延化の方法は速効性の無機塩を多価アルコールやポリグリセリンの脂肪酸部分エステルである乳化剤で油中水型に乳化または分散した無機塩系凝固剤組成物(特許文献1~5)にしたものである。一般には界面活性のある乳化剤で無機塩と食用油脂の界面の界面張力を低下し、乳化して安定化したものが多い。一方、乳化剤を使わずに天然ワックスと食用油脂の混合物に速効性の無機塩を油中水型に乳化した無機塩系凝固剤組成物(特許文献6)もある。これら遅効化処理した油中水型の無機系凝固剤組成物は乳化にがりとして市販されている。
【0005】
乳化にがりは豆腐用凝固剤の一つであり、製造ライン中の豆乳に撹拌機で連続的に分散して豆腐の大量生産に使われる。しかし、製造直後から時間とともに味が変化する、いわゆる味抜けという表現の風味劣化が生じる問題があった。これは豆腐を小袋包装して加熱殺菌した日持ちのする豆腐には大きな問題となる。
【0006】
かかる乳化にがりは豆腐メーカーではなく乳化剤メーカーなどが専門的に製造して販売するため、保管および流通の関係から製造後1年以上経時的に乳化安定を維持する必要があり、耐塩性で強力な油中水型乳化に適しているポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(以下PGPRという)を主体にした界面活性の強い乳化剤を多く配合しているのが一般的である。そのため、乳化剤の味が残り、豆腐本来の風味を阻害する問題もあった。
【0007】
油中水型の乳化にがりは水溶性の無機塩を内包しており、豆乳中に細かく機械的に分散されることで乳化にがりの油性被膜が壊れて無機塩が溶出し、豆乳中の大豆タンパクと反応してネットワークの網状にゲル化して凝固する。
【0008】
ところで、豆腐は本来の大豆のうまみと香りを生かすことでおいしい豆腐となるが、そのためには大豆タンパクと凝固剤が反応してタンパク架橋して薄い網目状のタンパク膜でうまみ成分を閉じ込める必要がある。従って凝固剤が豆乳のタンパクと反応する前に、できるだけ細かく均一にしかも早く分散し、その後しっかりとタンパクと反応するようにしなければならない。
【0009】
凝固剤を豆乳に機械的に分散する主な撹拌方法として、いくつか穴の開いた板を1から2回上下して撹拌するワンツー方式、低せん断であるが分散能力に優れる遠心回転式撹拌による方法、高せん断力を持つインライン高速高せん断撹拌による方法がある。これらのうち、ワンツー方式は、穏やかな上下撹拌のため凝固剤の分散は粗く、また均一になりにくく、分散槽も小さいため、バッチ型の少量生産に適しており、凝固剤も速効に反応する無機塩をそのまま使われることが多い。
【0010】
また、遠心回転式撹拌による方法は、羽で撹拌するのではなく、吐出口と吸入口が流路で連通した回転体を回転することで、吐出口の遠心力が吸入口の遠心力より大きくなって水流を発生して撹拌する方式(特許文献7)であり、例えば、M-Revo((株)IPMS製、M-Revoは登録商標)及びM-Revoにせん断力を付加するために吸入口に小さな羽を付けたサイレントコア(泰喜物産(株)製、特許文献8)がある。これらは分散能力に優れているので乳化にがりを用いた豆腐の製造には好適であるが、M-Revo及びサイレントコアは共に構造上バッチまたはバッチ連続しか使うことができず、少量生産に適しているものの連続の大量生産には適さない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
無塩美味しょうゆ
1か月前
個人
ドッグフード
1か月前
株式会社金虎
燻製装置
20日前
個人
甘草抽出物
14日前
池田食研株式会社
風味付与剤
14日前
個人
食品加工装置
3か月前
個人
発酵食品の製造方法
2か月前
昭和産業株式会社
小麦粉
19日前
個人
機能性食カルシウム食パン。
3か月前
北勝商事株式会社
ヘルスビタミン
20日前
不二製油株式会社
チョコレート類
14日前
個人
柿・桃の葉、抹茶十薬飲料。
14日前
池田食研株式会社
風味付与増強剤
今日
亀田製菓株式会社
食品組成物
2か月前
池田食研株式会社
甘草臭の低減方法
25日前
竹下産業株式会社
海苔製造機
2か月前
森永製菓株式会社
油脂性菓子
19日前
松谷化学工業株式会社
ペースト食品
3か月前
長谷川香料株式会社
香味付与組成物
22日前
森永製菓株式会社
ゼリー食品
1か月前
オリザ油化株式会社
感冒症状抑制剤
2か月前
池田食研株式会社
乳化処理柑橘果汁
3か月前
森永製菓株式会社
ゼリー食品
1か月前
個人
栄養補助食品
3か月前
個人
グミキャンディの製造方法
1か月前
個人
体内を還元させる味噌の製造方法
2か月前
鈴茂器工株式会社
米飯盛付装置
3か月前
北勝商事株式会社
北勝ハーブミックス
1か月前
松谷化学工業株式会社
パン粉ミックス
3か月前
株式会社和田機械
ペースト絞り出し機
1か月前
株式会社オーツボ
海苔製造装置
19日前
昭和産業株式会社
ミックス組成物
3か月前
株式会社CBD
飲み物及び化粧水
3か月前
長谷川香料株式会社
アルコール感改善剤
22日前
理研ビタミン株式会社
麺類用品質改良剤
3か月前
長谷川香料株式会社
不快香味改善組成物
2か月前
続きを見る