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公開番号2024023059
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-21
出願番号2022126613
出願日2022-08-08
発明の名称ウイルス不活化剤
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A01N 31/02 20060101AFI20240214BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】環境中に存在するウイルスの不活化を可能とする、ウイルス不活化剤を提供する。
【解決手段】3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを有効成分とするウイルス不活化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを有効成分とするウイルス不活化剤。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
ウイルスがエンベロープを有するRNAウイルスである、請求項1に記載のウイルス不活化剤。
【請求項3】
ウイルスがインフルエンザウイルスである、請求項1又は2に記載のウイルス不活化剤。
【請求項4】
液相においてウイルスを不活化する、請求項1~3のいずれか1項に記載のウイルス不活化剤。
【請求項5】
3-メチル-3-メトキシブタノールを8%(v/v)以上及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを0.2%(v/v)以上含有するウイルス不活化組成物。
【請求項6】
3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを含有し、3-メチル-3-メトキシブタノールの含有量が2-エチルヘキシルグリセリルエーテル1質量部に対して10質量部以上200質量部以下であるウイルス不活化組成物。
【請求項7】
3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、又はこれらを含有する組成物をウイルス汚染が懸念される対象に適用する、ウイルス不活化方法。
【請求項8】
適用形態が加圧空気霧化噴霧装置、霧化装置及び拡散装置のいずれかから選ばれる噴霧器を用いて噴霧する形態であって、前記噴霧器の噴出口から噴霧方向に15cmの地点における噴霧粒子の平均粒子径が5μm以上500μm以下である請求項6記載のウイルス不活化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルスを不活化するウイルス不活化剤に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ウイルス感染症は、感冒症状を始め、肺炎、肝炎、脳炎等の重篤な症状を引き起こす疾患であり、人類にとって永遠の脅威となっている。近年では、インフルエンザウイルスが世界的に猛威を振るい、時には、抗原性が変化した新型インフルエンザの発現によってパンデミックを起こす場合もある。また、2019年には、SARSコロナウイルス-2(SARS-CoV-2)が出現し、パンデミックを引き起こして、生命や健康のみならず、経済活動、社会機能にまで影響を及ぼしている。
【0003】
このような事態に対応するために、ワクチンや抗ウイルス剤の開発があるが、ワクチンや治療薬の開発には時間が掛かり、また必ずしも成功するとは言えない。
ウイルスは、感染者によって生活空間へ持ち込まれた場合に、患者から直接、あるいは衣服、各種器具・部材、壁やエアコン等の設備を含む環境を介して、感染が拡大する。したがって、ウイルスが付着し得る手指、衣服、各種器具・部材を洗浄・消毒することによる除ウイルスやウイルス不活化を図ることや、生活空間に飛沫したウイルス及びエアロゾルとして空間中に漂うウイルスを不活化することが感染拡大を防ぐために有効であると考えられている。
【0004】
従来、エタノール、次亜塩素酸ソーダ、二酸化塩素、グルタルアルデヒド等が、ウイルスを不活化することを目的として使用されている(例えば、特許文献1)。しかし、これら一般的な消毒剤は、粘膜や皮膚への刺激性が高いため、安全上の問題から使用用途が限られる。また、空間に存在するウイルスを化学的に不活化する方法として、二酸化塩素を散布することも考案されているが、その効果は確かなものではない。
【0005】
3-メチル-3-メトキシブタノールは、アルコール系溶剤の一つで、家庭品、印刷、農薬、自動車等に使われている。3-メチル-3-メトキシブタノールは、リードディフューザーの溶剤として使用されることも多い。
また、2-エチルヘキシルグリセリルエーテルは、各種油性成分と高い相溶性を示すことから、洗浄効果向上剤、可溶化剤、増粘剤等として洗浄剤や化粧品に使われている。2-エチルヘキシルグリセリルエーテルにはグラム陽性菌や真菌類に対して抗菌作用があることが知られている。
特許文献2には、グリコール系溶剤と、アルキルグリセリルエーテル型界面活性等の非イオン界面活性を含むウイルス不活性化剤組成物が開示されている。しかしながら、3-メチル-3-メトキシブタノールと2-エチルヘキシルグリセリルエーテルの併用によるウイルスに対する作用については何ら報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平4-502616号公報
特開2022-26762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、環境中に存在するウイルスの不活化を可能とする、ウイルス不活化剤を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、3-メチル-3-メトキシブタノールと2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを組み合わせると、これらを単独で使用するよりもウイルスを不活化する効果が増強し、ウイルス不活化剤として有用であることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の1)~2)に係るものである。
1)3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテルを有効成分とするウイルス不活化剤。
2)3-メチル-3-メトキシブタノール及び2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、又はこれらを含有する組成物をウイルス汚染が懸念される対象に適用する、ウイルス不活化方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明のウイルス不活化剤によれば、生活環境中の硬質・軟質表面に付着したウイルス、生活空間に飛沫したウイルス、エアロゾルとして空間中に漂うウイルス等を不活化でき、当該ウイルスによる感染の拡大を防止又は低減することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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