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公開番号2024019951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-14
出願番号2022122745
出願日2022-08-01
発明の名称繊維製品処理剤組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類D06M 23/12 20060101AFI20240206BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】繊維製品処理剤組成物の香りの実効感を向上させることが切望されている。
【解決手段】(a)シリカを含む第二シェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコア及び該コアを内包するシリカを含む第一シェルとを有するマイクロカプセル、(b)フェノール構造又はヒドロキシ-4-ピロン構造を有する香料と、炭素数8以上18以下の脂肪族モノカルボン酸又は炭素数3以上20以下の脂肪族ジカルボン酸とのエステルからなる香料前駆体、(c)〔R1c-C(=O)-O-(CpH2pO)r-CqH2qmN(R2c)3-mで表される第3級アミン化合物、その塩、4級化物から選ばれる1種以上を含有する繊維製品処理剤組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(a)成分、(b)成分、(c)成分を含有する繊維製品処理剤組成物。
(a)シリカを含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセル。
(b)フェノール構造又はヒドロキシ-4-ピロン構造を有する香料と、炭素数8以上18以下の脂肪族モノカルボン酸又は炭素数3以上20以下の脂肪族ジカルボン酸とのエステルからなる香料前駆体。
(c)下記(c1)成分、及び(c2)成分から選ばれる1種以上を含む成分。
(c1)成分:下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物、及びその酸塩。
(c2)成分:下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物の4級化物。
〔R
1c
-C(=O)-O-(C


2p
O)

-C


2q


N(R
2c

3-m
(C1)
〔式中、R
1c
は炭素数11以上23以下の炭化水素基であり、R
2c
は炭素数1以上3以下の炭化水素基及びHO-(C


2p
O)

-C


2q
基から選ばれる基であり、mは1以上3以下の整数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0以上5以下の整数である。同一分子内にR
1c
、R
2c
、p、q、rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
(a)成分が、シリカを含むシェル(第二シェル)と該シェルの内部に香料化合物を含むコア及び該コアを内包するシリカを含むシェル(第一シェル)とを有するマイクロカプセルである、請求項1に記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項3】
前記(a)成分のマイクロカプセルのメジアン径D
50
が、0.1μm以上50μm以下である請求項1または2に記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項4】
(a)成分のマイクロカプセルの前記シェルが、アルコキシシランを前駆体とした重合反応により形成されてなるものである、請求項1から3のいずれかに記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項5】
(b)成分のフェノール構造を有する香料が、バニリン、エチルバニリン、iso-オイゲノール、サリチル酸ベンジル、サリチル酸シス-3-ヘキセニル、バニリンPGA、サリチル酸シクロヘキシル、オイゲノール、ジンゲロン、バニトロープ、ラズベリーケトン、サリチル酸メチル、サリチル酸ヘキシル、カルバクロール、及びチモールから選ばれる1種以上である請求項1から4のいずれかに記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項6】
(b)成分のヒドロキシ-4-ピロン構造を有する香料が、マルトール、エチルマルトールから選ばれる1種以上である請求項1から4の何れかに記載の繊維製品処理剤組成物。
【請求項7】
(d)成分として、(a)成分以外の香料化合物を含有する請求項1から6のいずれかに記載の繊維製品処理剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品処理剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
洗濯時や衣類乾燥時、及び衣類を着用する時の香りに対する消費者の関心は高まっており、香りに関連する内容を訴求した液体柔軟剤や香り付け剤の市場は著しく伸長している。
しかしながら、一般家庭で使用する繊維処理剤組成物は水を介して繊維製品に処理されるため、繊維への香料の付着が不十分であったり、乾燥時、または乾燥後に経時的に香料が布上から揮散したりすることで香りが弱くなる。
このような問題に対し、例えば特許文献1には特定の持続性香料組成物を含有し、布地上の香料の寿命を改善する布地軟化組成物が開示されている。
【0003】
特許文献2には、香気を長時間持続させることを目的として、二塩基酸モノエス
テル及び/又は二塩基酸ジエステルと、エチレングリコール又はプロピレングリコールと
の混合物等を用いる衣類にも使用できる徐放性香料組成物が開示されている。また、特許文献3には常圧における融点が30℃以上の油脂と香料組成物との混合物を水に乳化分散させることにより得られる乳化物粒子を含有する水性液体を用いることで香気を長時間持続できることが開示されている。
【0004】
一方、着用時の残香性の向上をもたらす従来技術として、香料のマイクロカプセル化して配合する試みがなされている。特許文献4には、芯物質として引火点が50~130℃の範囲内の香料組成物を含有するカプセル化香料が記載されている。また、特許文献5にはコアーシェル法で製造した香料を内包するマイクロカプセルを用いることで残香性が向上することが記載されている。また、特許文献6には香料を内包するマイクロカプセルと特定のアミンを含有するポリマーを併用することで複数の異なる表面に対して高濃度で均一に香料を付着できることを記載している。
【0005】
また特許文献7には、通常の香料持続性に加えて、衣類着用者の発汗時の優れたニオイ立ちの実現を目的として、特定の第3級アミン化合物及びその酸塩と、その4級化物とから選ばれる1種以上を含む(A)成分、logP値が2.0以上6.0以下である香料化合物を90質量%以上含有する香料を内包したマイクロカプセルからなる(B)成分、特定の香料と特定の脂肪酸エステル又は脂肪酸ジエステルとのエステルである香料前駆体からなる(C)成分、及び水を含有し、30℃におけるpHが2.5以上4.0以下である、液体柔軟剤組成物が開示されている。また、特許文献8には、香料化合物のケイ酸エステル化合物及び特定香料を含有し、布地上の香料の寿命を改善する繊維製品処理剤組成物が開示されている。特許文献9にはケイ酸エステル化合物と特定の高残香性香料を含有する柔軟剤用香料組成物が開示されている。ケイ酸エステル化合物は吸湿によりエステル結合が加水分解されて香料を放出する性質を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平11-504994号公報
特開2003-313580号公報
特開2012-72539号公報
特開2006-249326号公報
特表2011-517323号公報
特開2018-172687号公報
特開2017-008446号公報
特開2009-256818号公報
特開2011-063674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、持続的に繊維製品から芳香させるための技術はいくらか提案されているが、繊維製品処理剤に添加した香料の繊維製品への吸着は難しく、繊維製品表面に留まるため、匂いは直ぐに空気中に拡散してしまう。基剤によっては乾燥中になくなってしまう。香りの実効感を向上させる手段として香料のマイクロカプセル化が提案されているが、繊維製品からの香り立ちが非常に重要視される発汗時などの水分が関与する場面における香り立ちには依然として課題がある。また、水分が関与する場面における実効感を向上させる手段として香料の前駆体化が提案されているが香料種には制限があるため、より多くの嗜好性を満たすためには限界があることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、水分が関与する場面における香りの実効感を向上させる検討を行ったところ、水媒体中で繊維に付着したのち、乾燥時に崩壊する性質を持つ特定のカプセルと特定の脂肪酸エステル型香料前駆体を組み合わせることで、繊維製品の残香性を向上させるだけではなく、繊維製品が再湿潤した際に顕著に芳香することを発見し本発明に至った。
【0009】
本発明は(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する繊維製品処理剤組成物に関する。
(a)シリカを含むシェルと該シェルの内部に香料化合物を含むコアとを有するマイクロカプセル。
(b)フェノール構造又はヒドロキシ-4-ピロン構造を有する香料と、炭素数8以上18以下の脂肪族モノカルボン酸又は炭素数3以上20以下の脂肪族ジカルボン酸とのエステルからなる香料前駆体。
(c)下記(c1)成分、及び(c2)成分から選ばれる1種以上を含む成分。
(c1)成分:下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物、及びその酸塩。
(c2)成分:下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物の4級化物。
〔R
1c
-C(=O)-O-(C


2p
O)

-C


2q


N(R
2c

3-m
(C1)
〔式中、R
1c
は炭素数11以上23以下の炭化水素基であり、R
2c
は炭素数1以上3以下の炭化水素基及びHO-(C


2p
O)

-C


2q
基から選ばれる基であり、mは1以上3以下の整数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0以上5以下の整数である。同一分子内にR
1c
、R
2c
、p、q、rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、繊維製品を処理し、数日保存後に着用した際、繊維製品が発汗等で、水で湿潤した際に良好な香り立ちを示す繊維製品処理剤組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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