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公開番号2023183370
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-27
出願番号2023041119
出願日2023-03-15
発明の名称エタノール脱水によるエチレン製造の製造プロセス及び装置
出願人天津大学
代理人個人
主分類C07C 1/24 20060101AFI20231220BHJP(有機化学)
要約【課題】エタノール脱水によるエチレン製造のプロセス及び装置を提供する。
【解決手段】装置は、エタノール脱水反応システム、急冷圧縮システム、アルカリ洗浄システム、分子ふるい乾燥システム、エチレン精製システム及びプロピレン冷却循環システムを含み、分子ふるい乾燥システムは、エチレン精製システムで生成された製品エチレンの一部を循環エチレンとして分子ふるい乾燥塔の脱着再生を行い、分子ふるい乾燥システムは、(1)アルカリ洗浄システムからの粗エチレン、水を分子ふるい乾燥システムに送り、その中の水分を除去した後、得られた粗エチレンをエチレン精製システムに送ることと、(2)エチレン精製システムで生成された製品エチレンの一部を循環エチレンとして分子ふるい乾燥システムに送り、脱着ガスとして乾燥塔の再生を行うことと、を含む。脱着後の循環エチレンは冷却圧縮されて急冷圧縮システムに送り戻される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エタノール脱水反応システム、急冷圧縮システム、アルカリ洗浄システム、分子ふるい乾燥システム、エチレン精製システム及びプロピレン冷却循環システムを含むエタノール脱水によるエチレン製造のプロセスであって、
分子ふるい乾燥システムに使用される技術的解決手段は、
アルカリ洗浄システムからの粗エチレン、水を分子ふるい乾燥システムに送り、その中の水分を除去した後、得られた粗エチレンをエチレン精製システムに送るステップと、
エチレン精製システムで生成された製品エチレンの一部を循環エチレンとして分子ふるい乾燥システムに送り、脱着ガスとして乾燥塔の再生を行い、脱着後の循環エチレンは冷却圧縮されて急冷圧縮システムに送り戻されるステップと、を含む、
ことを特徴とするエタノール脱水によるエチレン製造のプロセス。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
分子ふるい乾燥システムは、循環エチレン予熱器、エチレン乾燥塔、エチレン乾燥塔保護器、循環エチレン冷却器、循環エチレン圧縮機ユニット及び付帯した加熱、搬送機器を含み、エチレン乾燥塔及びその保護器は、吸着飽和後に再生する必要があり、再生プロセスは降圧、昇温、降温及び加圧プロセスで構成され、降圧プロセスにおいてエチレン乾燥塔及びその保護器から排出したガスは循環エチレン圧縮機ユニットにより増圧された後に急冷塔に送られ、乾燥塔の圧力が設定値に降下した後、循環エチレン予熱器からの循環エチレンを用いて下から上へパージ昇温を行い、この循環エチレンはまず循環エチレン予熱器により設定値に加熱され、乾燥塔のベッドに対してパージ昇温を行い、ベッドの温度が設定値に上昇した後、加熱を停止し、循環エチレンを用いて乾燥塔のベッドに対してパージ降温を行い続け、ベッドの昇温及び降温プロセスにおいて排出したガスは循環エチレン冷却器により冷却され、循環エチレン圧縮機ユニットにより増圧された後に急冷塔に送られ、乾燥塔の温度が一定の温度に降下した後、まず循環エチレンを用いてベッドを加圧し、ベッドの圧力が設定値に達した後に吸着操作中の乾燥塔から排出した高圧ドライエチレンに変えられて平衡になるまで加圧し続け、再生した乾燥塔は次の吸着/再生循環に進むのを待っている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエタノール脱水によるエチレン製造のプロセス。
【請求項3】
乾燥塔の脱着操作圧力は0.06~2.00Mpaであり、脱着操作温度は100~140℃である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエタノール脱水によるエチレン製造のプロセス。
【請求項4】
請求項1、2又は3のエタノール脱水によるエチレン製造プロセスを実現する装置であって、
分子ふるい乾燥システム装置において、気液分離槽の気相出口管路を介して第1エチレン乾燥塔、第2エチレン乾燥塔の塔頂にそれぞれ接続され、第1エチレン乾燥塔の塔釜は、第1エチレン乾燥塔保護器の塔頂、第2エチレン乾燥塔保護器の塔頂にそれぞれ接続され、第2エチレン乾燥塔の塔釜は、第1エチレン乾燥塔保護器の塔頂、第2エチレン乾燥塔保護器の塔頂にそれぞれ接続され、第1エチレン乾燥塔の塔釜、第1エチレン乾燥塔保護器の塔釜、第2エチレン乾燥塔の塔釜、第2エチレン乾燥塔保護器の塔釜は、循環エチレン予熱器の昇温側出口に接続され、第1エチレン乾燥塔の塔頂、第2エチレン乾燥塔の塔頂は、循環エチレン冷却器の降温側入口に接続され、循環エチレン冷却器の降温側出口は、循環エチレン圧縮機ユニット入口に接続され、第1エチレン乾燥塔保護器の塔釜、第2エチレン乾燥塔保護器の塔釜は、循環エチレン予冷器の降温側入口に接続される、
ことを特徴とする装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エタノール脱水によるエチレン製造のプロセス及び装置に関し、特にエチレン分子ふるい脱水乾燥プロセス及び装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
エチレンは最も重要な有機化工原料であり、その産業規模、生産量及び技術レベルは、国の化学産業の発展の重要な象徴となっている。世界的に見ると、産業化国家のエチレン原料は一般的に軽質原料を主とする。ナフサを分解原料とするエチレンは、世界の総エチレン生産量の約50%を占め、エタンは2番目に多い分解原料であり、エタン分解で生成されたエチレンは、世界の総エチレン生産量の約28%を占める。以上の2種類の原料分解により生成されたエチレンは、総生産量の75%を超え、残りのエチレンは主に液化石油ガス(LPG)、コンデンセート及び中間留分油などを原料とする。
【0003】
エタノールによるエチレン製造は、適切な温度と触媒作用下でエタノール脱水により実現され、エタノールの触媒的脱水によるエチレン製造は、産業上でエチレン製造に使用される最も早いプロセス方法である。化石原料によるエチレン製造とは異なり、エタノールによるエチレン製造の原料はエタノールであり、エタノールはバイオマスの発酵によって得ることができる。バイオマスは、再生可能性、低汚染性及び広く分布するという特徴があり、エネルギーを提供できるより重要なバイオマスには、木材、木材の廃棄物、農作物、食品加工プロセスからの廃棄物及び水生植物などが含まれる。バイオマスであるエタノールによるエチレン製造のプロセスルートは、建設周期が短く、投資が相対的に少ない及び製造プロセス条件が穏やかであるなどの利点もあり、且つ当該プロセスによるエチレン製造は、CO

の排出量を削減し、製品の純度が高く、構成が比較的簡単であり、分離と精製が相対的に容易である。
【0004】
エタノール脱水によるエチレン製造のプロセスフローには一般に、エタノール脱水反応段階とエチレン製品精製段階という2つの部分が含まれる。エタノール原料は、蒸発と予熱の後に脱水反応器に入り、粗エチレンを生成し、次に水洗浄塔、アルカリ洗浄塔、乾燥塔、軽質成分を分離する塔及び重質成分を分離する塔などに順に入って極性物質、CO

、H

O、軽質成分の副産物及び重質成分の副産物などを除去し、最終的に重質成分を分離する塔の塔頂でエチレン製品を得る。
【0005】
エタノールによるエチレン製造の反応生成物には大量の水が含まれ、アルカリ洗浄塔で脱塩水リンスを行った後、粗エチレンにも大量の水が含まれ、エチレンの精製は低温下で行う必要があり、水が低温分離システムに持ち込まれると、低温で凍結するため、機器と管路の閉塞が発生し、水が低温下で凍結するため凍結閉塞を引き起こすことに加えて、高圧、低温の場合では、水は炭化水素と共に白色の結晶性水和物を形成することがあり、これらの水和物も管路内に蓄積して閉塞の原因となるため、蒸留前にエチレンを乾燥処理する必要がある。
【0006】
従来の分子ふるい乾燥装置の分子ふるい本体は、入ったガス材料を一定の時間脱水乾燥させた後、水蒸気を吸着する能力を失うため、この時、作業者が分子ふるい本体を交換する必要があるが、交換操作プロセスは煩雑で時間と手間がかかることが多く、且つ分子ふるい本体の交換中に脱水されるガスの乾燥作業を停止する必要があり、装置の作業効率を低減し、分子ふるい本体の交換が必要であるか否かを常に手動で監視する必要があるため、自動化の度合いが低い。
【0007】
特許文献1には、分子ふるいに用いられた再生方法及び装置が開示されている。ここでは、N

を用いて吸着飽和を実現する分子ふるい吸着装置の空間ガス置換及び熱再生が詳細に記載されている。しかし、当該方法はエチレン装置の乾燥塔に使用されると、再生完了前に実際の材料交換が必要であり、その過程で材料と時間が多く浪費され、N

の排出により一定の汚染が発生する。
【0008】
特許文献2では、不活性化された乾燥剤を分子ふるい製造原料と混合して撹拌し、結晶構造を再構築するが、この方法は閉鎖型連続脱水分子ふるいに適用しない。
【0009】
本発明の目的は、斬新なエタノール脱水によるエチレン製造装置の分子ふるい乾燥プロセスを提供することである。装置内のエチレン精製システムの製品エチレンの一部を分子ふるいシステムに導入し、脱着ガスとして乾燥塔の再生を行うことによって、エチレンの内部循環を実現し、他の脱着ガスを使用することによって引き起こされる材料の浪費と環境汚染の問題を解決する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
CN201210248326.7
CN201910089250.X
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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