TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023084167
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-06-19
出願番号2021198177
出願日2021-12-07
発明の名称海底資源掘削船
出願人合同会社小林知財研鑽処
代理人個人
主分類B63B 35/00 20200101AFI20230612BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】掘削ユニットが接続された掘削船本体を回転させることで海底を掘削し、効果的に海底資源を回収可能な掘削船を提供する。
【解決手段】筒状管21を右船11と左船12で挟持した状態で掘削体23を海底S2に当接させ、筒状管保持部にて掘削船本体10と筒状管21を固定後、掘削船本体10の回転スクリュー15により掘削ユニット20を中心に船体を回転させることで、掘削体23を回転させて海底S2の掘削を行い、掘削後のメタンガスGを資源回収ユニット26にて回収する手段を採る。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
海底に埋蔵されたメタンハイドレート層の採掘が可能な海底資源掘削船であって、
バラストユニット及び船体所定箇所に備えられ船体を回動可能な回転スクリューを備えた掘削船本体と、該掘削船本体に装備された掘削ユニットと、から成り、
掘削船本体は、短手方向略中央箇所にて右船及び左船に分割可能な船体構造を備え、
掘削ユニットは、海底へと延伸可能な筒状管と、筒状管と掘削船本体を接続する筒状管保持部と、筒状管先端部に備えられ海底を掘削可能な掘削体と、掘削体近傍に備えられた燃焼室と、燃焼室から排出される排熱を筒状管の先端領域に熱伝導させるための排熱管と、上端部が筒状管の外周面に周設され下方へ拡開した漏斗状であり海底より浮上したメタンガスを回収可能な資源回収ユニットと、回収したメタンガスを貯留する資源回収タンクと、を備え、
筒状管には、回収したメタンガスを資源回収タンクへ送る資源回収用パイプと、燃焼室へ燃料を送る燃焼用パイプと、排熱管から排出される排気を送出する排気用パイプと、が挿通されて成り、
筒状管を右船と左船で挟持した状態で掘削体を海底に当接させ、筒状管保持部にて掘削船本体と筒状管を固定後、掘削船本体の回転スクリューにより掘削ユニットを中心に船体を回転させることで、掘削体を回転させて海底の掘削を行い、掘削後のメタンガスを資源回収ユニットにて回収することを特徴とする海底資源掘削船。
続きを表示(約 95 文字)【請求項2】
前記燃焼用パイプが資源回収タンクに接続され、回収したメタンガスの一部を燃料として燃焼室へ流入させることが可能なことを特徴とする請求項1に記載の海底資源掘削船。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海底資源掘削船に関し、詳しくは、採掘船本体と、該採掘船本体に装備され採掘を行う採掘ユニットにて、海底に埋蔵されたメタンハイドレート層の採掘を行うための海底資源掘削船に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、日本政府が領有権を主張している領海・排他的経済水域(EEZ)は約465万平方kmとなっており、世界第6位の面積を誇る。その領海・排他的経済水域(EEZ)には海底資源とも言われる、金、銀、銅、亜鉛、鉛、石油、コバルト・リッチ・クラスト等の鉱物資源や、ガスハイドレート層等の豊富な鉱物資源やエネルギー資源の存在が確認されており、その資源採掘に関する様々な研究や試掘が行われている。
【0003】
海底資源、その中でも特にメタンハイドレートについての掘削や回収方法については、特許第6140238号公報(特許文献1)のような、掘削機を海底に下ろしメタンハイドレート層の掘削をした後に、メタンハイドレートを含んだ掘削物を海中所定箇所に設置したガス回収装置に取り込み、回収装置を温めてメタンハイドレートをガス化し回収する技術提案や、特開第2017-128950号公報(特許文献2)のような、ガス捕集装置を用意し、メタンハイドレートから発生するメタンガスをピンポイントで捕集する技術提案がなされている。
【0004】
しかしながら、特許文献1にかかる技術提案では、掘削に使用する掘削機の回収が困難であり、海上船内の熱交換部から300~400m先のガス回収装置内加熱部まで熱伝導をさせることもまた困難であった。
また、特許文献2にかかる技術提案では、自然発生しているメタンガスが、どのくらいの頻度で、どれだけの量が噴出しているかによってメタンガス回収量が前後するため、回収方法としては実現可能性に難があると言えるものであった。
【0005】
そこで、本出願人は、メタンハイドレート層の掘削方法に着目し、掘削船本体に掘削ユニットを接続する態様にて、掘削船本体を回転させることで効果的にメタンハイドレート層を掘削できないものかとの着想のもと、掘削船の所定箇所に回転スクリューを備え、バラストユニットによって船体重量を増大させることにより、船底から延伸させた掘削ユニットをメタンハイドレート層のある海底に当接させ、更に掘削船本体が回転スクリューによって円回転を行うことで海底を掘削し得る掘削船を開発し、本発明にかかる「海底資源掘削船」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6140238号公報
特開第2017-128950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題に鑑み、掘削ユニットが接続された掘削船本体を回転させることで海底を掘削し、効果的に海底資源を回収可能な掘削船を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するため、本発明は、海底に埋蔵されたメタンハイドレート層の採掘が可能な海底資源掘削船であって、バラストユニット及び船体所定箇所に備えられ船体を回動可能な回転スクリューを備えた掘削船本体と、該掘削船本体に装備された掘削ユニットと、から成り、掘削船本体は、短手方向略中央箇所にて右船及び左船に分割可能な船体構造を備え、掘削ユニットは、海底へと延伸可能な筒状管と、筒状管と掘削船本体を接続する筒状管保持部と、筒状管先端部に備えられ海底を掘削可能な掘削体と、掘削体近傍に備えられた燃焼室と、燃焼室から排出される排熱を筒状管の先端領域に熱伝導させるための排熱管と、上端部が筒状管の外周面に周設され下方へ拡開した漏斗状であり海底より浮上したメタンガスを回収可能な資源回収ユニットと、回収したメタンガスを貯留する資源回収タンクと、を備え、筒状管には、回収したメタンガスを資源回収タンクへ送る資源回収用パイプと、燃焼室へ燃料を送る燃焼用パイプと、排熱管から排出される排気を送出する排気用パイプと、が挿通されて成り、筒状管を右船と左船で挟持した状態で掘削体を海底に当接させ、筒状管保持部にて掘削船本体と筒状管を固定後、掘削船本体の回転スクリューにより掘削ユニットを中心に船体を回転させることで、掘削体を回転させて海底の掘削を行い、掘削後のメタンガスを資源回収ユニットにて回収する手段を採る。
【0009】
また、本発明は、前記燃焼用パイプが資源回収タンクに接続され、回収したメタンガスの一部を燃料として燃焼室へ流入させることが可能な手段を採る。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる海底資源掘削船によれば、掘削船本体に備えられたバラストユニットによる海水の入排水により、船底に備えられた掘削体が海底に当接するまでの微調整が可能となると共に、掘削速度に合わせて海水を流入させることにより掘削面に掘削体が常に当接し続けられる、といった優れた効果を奏する。また、掘削船に回転スクリューが備わることにより、船体が回転する推進力が発生し、掘削ユニットを中心とした円回転が可能となって、掘削作業に資することとなる。更に、掘削船本体が、短手方向略中央箇所にて右船及び左船に分割可能な船体構造を備えていることにより、右船と左船の間に連結レールを介在させ、該連結レール上に分割した筒状管を何本も載置した状態で現場まで運ぶことが可能であり、また、掘削時に右船及び左船にて筒状管を挟持する固定方法を採用することで、筒状管の確実な挟持と安定的な回動に資することとなる。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
浮遊人工島
8か月前
個人
水難救命スーツ
3か月前
個人
船舶用プロペラ
2か月前
個人
水素製造船
7か月前
個人
係留装置 調理器具
8か月前
個人
流体抵抗低減省エネ船
1か月前
個人
海流発電用三胴船
5か月前
個人
簡易型ライフジャケット
3か月前
個人
浮体式洋上風力発電方式
4か月前
個人
船舶推進装置
3か月前
川崎重工業株式会社
水中翼船
8か月前
石田造船株式会社
三胴型旅客船
7か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶
4か月前
個人
船舶の制動装置
7か月前
株式会社アビヨン・プロ
救命胴衣
8か月前
株式会社ユニオンジャパン
ボート
8か月前
ヤマハ発動機株式会社
救難艇
3か月前
個人
浮体式足場のブイ組立体
3か月前
個人
キャタピラ推進式高速船
2日前
個人
海洋「いかだ」上の風力発電システム
1か月前
横堀カーショップ合同会社
開閉装置
9か月前
流体テクノ株式会社
推進性能向上装置
8か月前
ヤマハ発動機株式会社
小型船舶
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
小型船舶
4か月前
株式会社福研産業
連結昇降装置
8か月前
BOYLE株式会社
ポッド型推進装置
9か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶推進機
8か月前
個人
搬送器材
1か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
9か月前
株式会社 ASC
航海用低燃費航行方法
2か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
9か月前
ヤマハ発動機株式会社
船外機および船舶
9か月前
日立造船株式会社
浮体構造物
3か月前
株式会社 神崎高級工機製作所
減速逆転機
3か月前
合同会社小林知財研鑽処
海水圧リフト機構
5か月前
サームトロン株式会社
外付けスラスタ装置
1か月前
続きを見る