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公開番号2025179827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2025087227
出願日2025-05-26
発明の名称比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置及び試験方法
出願人中汽研新能源汽車検験中心(天津)有限公司,CATARC New Energy Vehicle Test Center (Tianjin) Co.,Ltd.
代理人個人
主分類G01N 25/18 20060101AFI20251203BHJP(測定;試験)
要約【課題】比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置及び試験方法を提供する。
【解決手段】前記方法は、比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置を用いて試験を行い、準定常状態段階に加熱されてから第1熱電対及び第2熱電対から前記測定対象アセンブリによって収集された試験温度を取得することと、前記第2熱電対によって収集された円周上のサンプリング点の試験温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの表面温度の距離に伴う変化関係を決定することと、前記変化関係に基づいて、前記円心の計算温度を決定することと、前記第1熱電対によって収集された試験温度、前記円心のサンプリング点の温度及び前記円心の計算温度に基づいて、前記測定対象アセンブリ的比熱容量及び熱伝導率を決定することと、を含む。本発明は、熱伝導材料の比熱容量及び熱伝導率の同期、正確な測定を実現することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法であって、
当該比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法は、比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置を用いて試験を行い、
前記試験装置は、平行に設けられた2つの測定対象アセンブリを備え、2つの前記測定対象アセンブリの間に加熱フィルムが設けられ、前記加熱フィルムの面積は、2つの前記測定対象アセンブリの接触面積よりも小さく、
前記加熱フィルムの中心位置に第1熱電対が配置され、前記第1熱電対は、前記加熱フィルムに通電した後、前記中心位置の温度を収集するために用いられ、
前記測定対象アセンブリの表面の前記中心位置に対応する位置を円心とし、複数の予め設定された半径で複数の円周を区画し、前記円心に1つのサンプリング点を設け、前記円周に複数のサンプリング点を設け、前記サンプリング点に第2熱電対を設け、前記第2熱電対は、前記加熱フィルムに通電した後、前記サンプリング点の温度を収集するために用いられ、
前記方法は、
準定常状態段階に加熱された第1熱電対及び第2熱電対から前記測定対象アセンブリによって収集された試験温度を取得することと、
前記第2熱電対によって収集された円周上のサンプリング点の試験温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの表面温度の距離に伴う変化関係を決定することと、
前記変化関係に基づいて、前記円心の計算温度を決定することと、
前記円心におけるサンプリング点の温度及び前記円心の計算温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの平均比熱容量を決定し、平均比熱容量Cp1は、以下の式(1)で計算されることと、
前記円心におけるサンプリング点の温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの温度変化比熱容量を決定し、温度変化比熱容量Cp2は、以下の式(2)で計算されることと、
前記第1熱電対によって収集された試験温度、前記円心におけるサンプリング点の温度及び前記円心の計算温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの熱伝導率を決定し、熱伝導率λは、以下の式(3)で計算されることと、を含むことを特徴とする比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。
JPEG
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50
166
但し、Pは、発熱電力であり、mは、測定対象アセンブリの重量であり、△Tは、加熱されてから準定常状態になるまでの温度差であり、△tは、加熱されてから準定常状態になるまでの時間差であり、dT/dtは、加熱されてから準定常状態になるまでの過程における異なる時刻の温度の変化率であり、q

=P/Aであり、Aは、測定対象アセンブリの加熱面積であり、hは、測定対象アセンブリの厚さであり、△T’は、準定常状態になったときの、前記加熱フィルムの中心位置の試験温度と、円心における試験温度及び計算温度の平均値との差値である。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
準定常状態段階に加熱された第1熱電対及び第2熱電対から前記測定対象アセンブリによって収集された試験温度を取得する前に、さらに、
前記装置を断熱熱量計内に配置する、ことを特徴とする請求項1に記載の比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。
【請求項3】
前記加熱フィルムに通電した後、2つの前記円心の温度がいずれも第1固定値であり又は前記第1固定値の設定された偏差内にあり、或いは、2つの前記円心と前記加熱フィルムの中心位置との温度差がいずれも第2固定値であり且つ設定された時間維持され、或いは、前記温度差がいずれも第2固定値であり又は前記第2固定値の設定された偏差内にあれば、準定常状態に入ったと判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。
【請求項4】
前記第2熱電対によって収集された円周上のサンプリング点の試験温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの表面温度の距離に伴う変化関係を決定することは、
2つの前記測定対象アセンブリに対応する円周上の全てのサンプリング点の平均温度を計算し、前記平均温度を前記円周の特徴温度とすることと、
前記特徴温度及び前記円周半径に基づいて、前記測定対象アセンブリの表面温度の距離に伴う変化関係を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。
【請求項5】
前記複数の円周は、内から外への第1円周、第2円周及び第3円周を含み、
前記第1円周の半径は、10~30mmであり、前記第2円周は、前記第1円周の外側の10~30mmの距離に位置し、前記第3円周は、前記第2円周の外側の10~30mmの距離に位置し、
前記第1円周、前記第2円周及び前記第3円周には、それぞれ4つの前記第2熱電対が均一に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。
【請求項6】
前記加熱フィルムは、四角形であり、前記加熱フィルムの辺長は、前記測定対象アセンブリの厚さの6倍よりも大きく、且つ前記測定対象アセンブリの幅よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導材料の試験分野に関し、具体的には、比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置及び試験方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
熱伝導率及び比熱容量は、熱伝導材料の2つの重要な指標であるため、これらの指標を正確に測定することは、非常に重要である。現在、熱伝導率及び比熱容量は、それぞれ試験され、2つの指標を同時に試験する技術案が存在せず、試験効率が低い。さらに、従来の準定常状態平板法による熱パラメータの試験は、一定の熱流境界条件下で無限大の平板の非定常状態熱伝導問題を求め、第2類の境界条件、無限大の平板熱伝導問題に属する。ARCを用いて比熱容量の試験を行うことは、同様にこのような問題に属し、難点は、熱伝導材料が準定常状態に入るタイミングの判断が正確ではなく、温度差の判断が正確ではないことであり、さらに試験結果が正確でないことを引き起こす。また、実際の作業条件は、一般的な熱電対(K型、T型又は他のタイプ)を用いて加熱フィルムの温度を検出し、その線径が大きすぎるため、材料の間に大きすぎる隙間が発生し、拡大された接触熱抵抗及び大量の熱損失も、試験結果の正確性が悪いことをもたらす。
【0003】
これに鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、熱伝導材料の比熱容量及び熱伝導率の同期、正確な測定の問題を解決できる比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置及び試験方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用する。第1態様として、本発明は、比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置を提供し、当該比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置は、平行に設けられた2つの測定対象アセンブリを備え、2つの前記測定対象アセンブリの間に加熱フィルムが設けられ、前記加熱フィルムの面積は、2つの前記測定対象アセンブリの接触面積よりも小さく、前記加熱フィルムの中心位置に第1熱電対が配置され、前記第1熱電対は、前記加熱フィルムに通電した後、前記中心位置の温度を収集するために用いられ、前記測定対象アセンブリの表面の前記中心位置に対応する位置を円心とし、複数の予め設定された半径で複数の円周を区画し、前記円心に1つのサンプリング点が設けられ、前記円周に複数のサンプリング点が設けられ、前記サンプリング点に第2熱電対が設けられ、前記第2熱電対は、前記加熱フィルムに通電した後、前記サンプリング点の温度を収集するために用いられる。
【0006】
第2態様として、本発明は、比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法を提供し、当該比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法は、上記比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置を用いて試験を行い、準定常状態段階に加熱された第1熱電対及び第2熱電対から前記測定対象アセンブリによって収集された試験温度を取得することと、前記第2熱電対によって収集された円周上のサンプリング点の試験温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの表面温度の距離に伴う変化関係を決定することと、前記変化関係に基づいて、前記円心の計算温度を決定することと、前記第1熱電対によって収集された試験温度、前記円心におけるサンプリング点の温度及び前記円心の計算温度に基づいて、前記測定対象アセンブリの比熱容量及び熱伝導率を決定することと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
従来技術に比べて、本発明の奏する有益な効果は、以下の通りであり、本発明の提供する比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置は、2つの測定対象アセンブリが平行に設けられ、それらの間に加熱フィルムが設けられ、加熱フィルムは、測定対象アセンブリを加熱するために用いられ、加熱過程において、第1熱電対及び第2熱電対によって加熱フィルムの中心位置及び測定対象アセンブリの表面の特定位置の温度を収集することができ、収集された温度は、さらに測定対象アセンブリの比熱容量及び熱伝導率の計算に用いることができる。当該装置は、熱伝導材料に対して比熱容量及び熱伝導率の試験を同期に行うことができ、比熱容量は、平均比熱容量及び温度変化比熱容量を含み、試験コストが低く、且つ熱伝導材料は、リチウムイオン電池又は他の固体材料であってもよく、広い応用範囲を有する。
【0008】
さらに、本発明は、特定のアルゴリズムを用いて測定対象アセンブリの円心における温度を計算し、直接収集された温度に対して、正確性がより高い。
さらに、試験時に当該装置を断熱熱量計内に配置し、断熱環境を構築し、試験結果がより正確であり、さらに測定対象アセンブリが準定常状態により入りやすく、必要な加熱時間が短く、効率が高く、熱暴走の発生を回避し、試験の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1に係る比熱容量及び熱伝導率の同期試験装置の構成模式図である。
実施例2に係る比熱容量及び熱伝導率の同期試験方法のフローチャートの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願の例示的な実施例について、理解を容易にするために、図面を参照しながら説明する。以下の説明は、本願の実施例の様々な詳細を含み、それらは例示的なものにすぎないと考えられるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、以下に説明される実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができることを認識すべきである。同様に、以下の説明では、説明を明確かつ簡潔にするために、公知の機能及び構造についての説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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