TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025179630
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2024086513
出願日2024-05-28
発明の名称液体吐出装置、制御方法、物品の製造方法、プログラム及び記録媒体
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類B41J 2/045 20060101AFI20251203BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ノズルから吐出される液滴の吐出速度及び吐出量の調整時間を短縮するのに有利な技術を提供する。
【解決手段】液体吐出装置の制御部は、第1圧電素子に第1駆動信号を与えて、第1ノズルから液滴を吐出させ、吐出させた液滴の第1吐出速度及び第1吐出量のデータを取得する。制御部は、第1圧電素子又は第2圧電素子に与える第2駆動信号のパルス幅を一定とし第2駆動信号の電圧を変化させて第2ノズルから複数の液滴を吐出させ、吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第1変化率のデータを取得する。制御部は、第2駆動信号の電圧を一定としパルス幅を変化させて、第2ノズルから複数の液滴を吐出させ、吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第2変化率のデータを取得する。制御部は、第1変化率、及び第2変化率に基づき、第1駆動信号の電圧及びパルス幅の設定を更新する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数のノズル、及び前記複数のノズルにそれぞれ対応する第1圧電素子と第2圧電素子とを含む複数の圧電素子を有する液体吐出ヘッドと、
前記複数のノズルの各々から液滴が吐出されるよう前記複数の圧電素子の各々を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記複数の圧電素子のうち前記第1圧電素子に、設定された電圧及びパルス幅の第1駆動信号を与えて、前記複数のノズルのうち、前記第1圧電素子に対応する第1ノズルから液滴を吐出させる第1吐出処理と、
前記第1吐出処理において吐出させた液滴の第1吐出速度及び第1吐出量のデータを取得する第1取得処理と、
前記複数の圧電素子のうち、前記第1圧電素子又は前記第2圧電素子に与える第2駆動信号のパルス幅を一定とし前記第2駆動信号の電圧を変化させて、前記複数のノズルのうち、前記第2圧電素子に対応する第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第2吐出処理と、
前記第2吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第1変化率のデータを取得する第2取得処理と、
前記第2駆動信号の前記電圧を一定とし前記パルス幅を変化させて、前記第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第3吐出処理と、
前記第3吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第2変化率のデータを取得する第3取得処理と、
前記第1変化率、及び前記第2変化率に基づき、前記第1駆動信号の前記電圧及び前記パルス幅の設定を更新する更新処理と、を実行する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記更新処理において、
液滴の吐出量を第1座標軸、液滴の吐出速度を第2座標軸とする座標空間において、目標吐出量の上限値及び下限値、並びに目標吐出速度の上限値及び下限値で規定される第1領域を挟むよう、前記第1変化率及び前記第2変化率のうち一方の変化率を傾きとする2つのラインを求め、
前記座標空間において、前記第1吐出速度及び前記第1吐出量の組により規定される座標点が、前記2つのラインで挟まれた第2領域に遷移するよう、前記第1駆動信号の前記電圧及び前記パルス幅の設定を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記座標点が前記第1領域に遷移するよう、前記第1駆動信号の前記電圧及び前記パルス幅の設定を更新する、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記一方の変化率は、前記第2変化率である、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1駆動信号の設定の更新後、前記第1圧電素子に更新後の前記第1駆動信号を与えて前記第1ノズルから液滴を吐出させる第4吐出処理と、
前記第4吐出処理において吐出させた液滴の第2吐出速度及び第2吐出量のデータを取得する第4取得処理と、
前記第2吐出速度が前記目標吐出速度の範囲から外れている場合、及び/又は前記第2吐出量が前記目標吐出量の範囲から外れている場合、前記第1駆動信号の前記電圧を一定として、前記第1駆動信号の前記パルス幅の設定を調整する調整処理と、を更に実行する、
ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記一方の変化率は、前記第1変化率である、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第1駆動信号の設定の更新後、前記第1圧電素子に更新後の前記第1駆動信号を与えて前記第1ノズルから液滴を吐出させる第4吐出処理と、
前記第4吐出処理において吐出させた液滴の第2吐出速度及び第2吐出量のデータを取得する第4取得処理と、
前記第2吐出速度が前記目標吐出速度の範囲から外れている場合、及び/又は前記第2吐出量が前記目標吐出量の範囲から外れている場合、前記第1駆動信号の前記パルス幅を一定として、前記第1駆動信号の前記電圧の設定を調整する調整処理と、を更に実行する、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第3取得処理において、
前記第2吐出処理において吐出させた液滴の吐出量に対する吐出速度のプロファイルを取得し、
前記プロファイルから極大値となる第3吐出速度を取得し、
前記第1吐出量が目標吐出量よりも大きい場合、前記プロファイルのうち、前記第3吐出速度に対応する第3吐出量以下の領域に基づいて、前記第2変化率を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記第2変化率は正の値である、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第3取得処理において、
前記第2吐出処理において吐出させた液滴の吐出量に対する吐出速度のプロファイルを取得し、
前記プロファイルから極大値となる第3吐出速度を取得し、
前記第1吐出量が目標吐出量よりも小さい場合、前記プロファイルのうち、前記第3吐出速度に対応する第3吐出量以上の領域に基づいて、前記第2変化率を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出装置、制御方法、物品の製造方法、プログラム及び記録媒体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタ等の液体吐出装置では、圧電素子などのエネルギ発生素子を利用して液体に運動エネルギを付与し、ノズルから液体を吐出するよう構成されている。液体吐出装置は、複数の圧電素子が複数の圧力室にそれぞれ配置され、複数のノズルから液滴を独立して吐出するよう構成された液体吐出ヘッドを備える。このような液体吐出ヘッドでは、複数のノズルの各々に、圧電素子が配置された1つの圧力室が個別に接続されている。複数の圧力室は、液体を貯留した共通液室に連通している。
【0003】
各圧力室は寸法のばらつきがあり、各圧電素子に同一波形の駆動信号を印加しても、液滴の吐出速度及び吐出量の少なくとも一方にばらつきが生じることがある。このようなばらつきは、対象物に液体を供給した際に、対象物において液体の濃度むらやスジが発生する等の品質劣化を招くおそれがある。特許文献1には、複数のノズルから吐出される液滴の吐出速度及び吐出量がそれぞれ目標の範囲に収まるように、複数の圧電素子のそれぞれに印加する駆動信号の電圧及びパルス幅を調整する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-127430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数のノズルの各々は、複数の圧力室のうち対応する圧力室を介して共通液室に接続されているため、1つの圧力室に発生した圧力変動が共通液室を介して他の圧力室に伝搬するクロストークが発生する。
【0006】
複数のノズルのうち1つのノズルから液滴を吐出させ、吐出結果に基づいて液滴の吐出速度及び吐出量を調整する調整作業を複数のノズルの全てについて行う場合、1つのノズルに対する液滴の吐出速度及び吐出量が調整されると、クロストークが変化し、他の調整済みのノズルに対する液滴の吐出速度及び吐出量が変化することがある。
【0007】
このように、各ノズルにおいて調整後の吐出速度及び吐出量がずれることがあるため、複数のノズルの全ての吐出速度及び吐出量を調整した後であっても、再度、同様の調整作業を、複数のノズルの各々の液体の吐出速度及び吐出量が目標の範囲に収束するまで繰り返す必要がある。そして、ノズルから吐出される液滴の吐出速度及び吐出量を調整する度に、他のノズルから吐出される液滴の吐出速度及び吐出量が変わるので、調整作業を繰り返す回数が多くなり、調整時間が長くなる。
【0008】
本開示は、ノズルから吐出される液滴の吐出速度及び吐出量の調整時間を短縮するのに有利な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様は、複数のノズル、及び前記複数のノズルにそれぞれ対応する第1圧電素子と第2圧電素子とを含む複数の圧電素子を有する液体吐出ヘッドと、前記複数のノズルの各々から液滴が吐出されるよう前記複数の圧電素子の各々を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数の圧電素子のうち前記第1圧電素子に、設定された電圧及びパルス幅の第1駆動信号を与えて、前記複数のノズルのうち、前記第1圧電素子に対応する第1ノズルから液滴を吐出させる第1吐出処理と、前記第1吐出処理において吐出させた液滴の第1吐出速度及び第1吐出量のデータを取得する第1取得処理と、前記複数の圧電素子のうち、前記第1圧電素子又は前記第2圧電素子に与える第2駆動信号のパルス幅を一定とし前記第2駆動信号の電圧を変化させて、前記複数のノズルのうち、前記第2圧電素子に対応する第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第2吐出処理と、前記第2吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第1変化率のデータを取得する第2取得処理と、前記第2駆動信号の前記電圧を一定とし前記パルス幅を変化させて、前記第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第3吐出処理と、前記第3吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第2変化率のデータを取得する第3取得処理と、前記第1変化率、及び前記第2変化率に基づき、前記第1駆動信号の前記電圧及び前記パルス幅の設定を更新する更新処理と、を実行する、ことを特徴とする液体吐出装置である。
【0010】
本開示の第2態様は、複数のノズル、及び前記複数のノズルにそれぞれ対応する第1圧電素子と第2圧電素子とを含む複数の圧電素子を有する液体吐出ヘッドと、前記複数のノズルの各々から液滴が吐出されるよう前記複数の圧電素子の各々を制御するコンピュータと、を備える液体吐出装置の制御方法であって、前記コンピュータは、前記複数の圧電素子のうち前記第1圧電素子に、設定された電圧及びパルス幅の第1駆動信号を与えて、前記複数のノズルのうち、前記第1圧電素子に対応する第1ノズルから液滴を吐出させる第1吐出処理と、前記第1吐出処理において吐出させた液滴の第1吐出速度及び第1吐出量のデータを取得する第1取得処理と、前記複数の圧電素子のうち、前記第1圧電素子又は前記第2圧電素子に与える第2駆動信号のパルス幅を一定とし前記第2駆動信号の電圧を変化させて、前記複数のノズルのうち前記第2圧電素子に対応する第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第2吐出処理と、前記第2吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第1変化率のデータを取得する第2取得処理と、前記第2駆動信号の前記電圧を一定とし前記パルス幅を変化させて、前記第2ノズルから複数の液滴を吐出させる第3吐出処理と、前記第3吐出処理において吐出させた複数の液滴の吐出量に対する吐出速度の第2変化率のデータを取得する第3取得処理と、前記第1変化率、及び前記第2変化率に基づき、前記第1駆動信号の前記電圧及び前記パルス幅の設定を更新する更新処理と、を実行する、ことを特徴とする液体吐出装置の制御方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

キヤノン株式会社
トナー
1か月前
キヤノン株式会社
顕微鏡
1日前
キヤノン株式会社
撮像装置
7日前
キヤノン株式会社
記録装置
1日前
キヤノン株式会社
記録装置
1日前
キヤノン株式会社
電子機器
7日前
キヤノン株式会社
表示装置
14日前
キヤノン株式会社
表示装置
14日前
キヤノン株式会社
撮像装置
14日前
キヤノン株式会社
撮像装置
14日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1日前
キヤノン株式会社
表示装置
14日前
キヤノン株式会社
電子機器
3日前
キヤノン株式会社
電気機器
2日前
キヤノン株式会社
撮像装置
16日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1か月前
キヤノン株式会社
定着装置
28日前
キヤノン株式会社
記録装置
28日前
キヤノン株式会社
記録装置
1日前
キヤノン株式会社
定着装置
28日前
キヤノン株式会社
定着装置
22日前
キヤノン株式会社
定着装置
1日前
キヤノン株式会社
定着装置
28日前
キヤノン株式会社
記録装置
1日前
キヤノン株式会社
撮像装置
7日前
キヤノン株式会社
定着装置
22日前
キヤノン株式会社
撮像装置
22日前
キヤノン株式会社
記録装置
2日前
キヤノン株式会社
記録装置
1日前
キヤノン株式会社
撮像装置
22日前
キヤノン株式会社
発光装置
14日前
キヤノン株式会社
記録装置
8日前
キヤノン株式会社
撮像装置
7日前
キヤノン株式会社
雲台装置
1か月前
キヤノン株式会社
電子機器
1か月前
続きを見る