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公開番号
2025177930
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024085092
出願日
2024-05-24
発明の名称
大量の液体サンプルの微生物の検査方法および装置
出願人
T-EON株式会社
代理人
TRY国際弁理士法人
主分類
C12Q
1/24 20060101AFI20251128BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】大量の液体サンプルを寒天培地上で培養して培養を完了することができる方法および装置を提供する。
【解決手段】微生物を検査する方法であって、微生物検査に用いられる装置を提供することと、消耗品をサポートすること含み、前記装置は、ヒドロゲル形成可能なポリマー乾燥粉末を寒天培地表面に噴霧し、これらのポリマーは架橋されて三次元網目構造のポリマーを形成し、液体サンプル吸着固化層を作り、同時に、サンプル中の全ての微生物は寒天培地表面に固定化され、前記固化層中に存在する微生物は培養・培養後に検査されることを特徴とする、方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
微生物を検査する方法であって、微生物検査に用いられる装置を提供することと、消耗品をサポートすること含み、前記装置は、ヒドロゲル形成可能なポリマー乾燥粉末を寒天培地表面に噴霧し、これらのポリマーは架橋されて三次元網目構造のポリマーを形成し、液体サンプル吸着固化層を作り、同時に、サンプル中の全ての微生物は寒天培地表面に固定化され、前記固化層中に存在する微生物は培養・培養後に検査されることを特徴とする微生物を検査する方法。
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【請求項2】
請求項1に記載の方法で用いられる装置であって、前記装置は、乾燥粉末噴霧器であって、コンピュータ制御システム、シャーレ機械搬送システム、乾燥粉末装填・定量装置、乾燥粉末混合・噴霧システムからなり、前記乾燥粉末装填・定量装置の定量装置には、乾燥粉末定量孔が設計され、乾燥粉末の重量を利用して、前記乾燥粉末装填・定量装置の乾燥粉末定量容器から乾燥粉末が前記乾燥粉末定量孔に自然落下し、前記シャーレ機械搬送システムによって、前記寒天培地を含むプレートを前記乾燥粉末混合・噴霧システムに移動し、気体混合流を利用して乾燥粉末を前記プレート表面に噴霧することを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の方法で用いられる微生物検査用の液体サンプル吸着固化層であって、前記液体サンプル吸着固化層は、吸水性ポリマー材料からなり、天然型、半合成変性型、又は、合成型の高吸水性材料を含み、
前記天然型の高吸水性材料は、天然デンプン、植物性ガム、動物性ガム、ペクチン、キチン、海藻誘導体、グアーガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、アラビアガム、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸(塩)、キトサン、寒天、アガロース、ゼラチン、カゼイン、又はカゼインであり、
前記半合成変性型の高吸水性材料は、カルボキシメチルデンプンナトリウム、デンプングラフトアクリレートポリマー、デンプングラフトアクリルアミドポリマー、カルボキシメチルセルロース、セルロースグラフトアクリレートポリマー、セルロースグラフトアクリルアミドポリマー、ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアーガム、又はカルボキシメチルヒドロキシプロピルグアーガムであり、
前記合成型の高吸水性材料は、架橋ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、架橋ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリル酸とアクリルアミドの共重合体、又はポリエーテルである微生物検査用の液体サンプル吸着固化層。
【請求項4】
前記吸水性ポリマー材料は架橋されて三次元網目構造のポリマーを形成し、架橋方法は物理架橋、化学架橋、物理化学混合架橋であり、
前記三次元網目構造のポリマーを形成する架橋は、吸水性高分子ポリマーの二成分配合又は多成分混合によりゲルを形成することを特徴とし、混合コロイドは、キサンタンガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、コンニャクガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、又はポリアクリル酸ナトリウムである請求項3に記載の微生物検査用の液体サンプル吸着固化層。
【請求項5】
請求項4に記載の微生物検査用の液体サンプル吸着固化層において形成される三次元網目構造のポリマーであって、
前記吸水性ポリマー材料は架橋剤の添加によりゲルを形成し、
前記架橋剤は、
アルミニウム、クロム、チタン、ジルコニウム又はIV族金属化合物である遷移金属架橋剤、
有機ジルコニウム架橋剤又は有機チタン架橋剤である有機遷移金属架橋剤、
ホウ砂、又はホウ酸であるホウ素架橋剤有機ホウ素架橋剤、
グルタルアルデヒド架橋剤、ホルムアルデヒド、N,N’-メチレンビスアクリルアミド(MBA)架橋剤、ゲニピン、又はエチレングリコールジグリシジルエーテルである化学架橋剤のいずれかを含むことを特徴とする三次元網目構造のポリマー。
【請求項6】
請求項1に記載の方法で用いられる消耗品であって、前記消耗品は、微生物の生育に必要な栄養剤、微生物成長調節剤、溶血剤、溶解剤、抗生物質中和剤、又は細菌選択増殖剤の1種または2種以上であることを特徴とする消耗品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量の液体サンプルを接種して微生物検査を行う方法および装置に関し、微生物培養技術の分野に属する。
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【背景技術】
【0002】
従来の微生物培養検査技術は、寒天固体培養法とブロス液体培養法に分類される。この2つの方法にはそれぞれ長所と短所があり、互いに置き換えることはできず、互いに補完することしかできない。寒天プレート画線法は、微生物検査の最も一般的な方法であり、サンプルをゲルプレート培地の表面に塗布または「画線」し、培養後、プレートの画線部分にコロニーが存在するか否かを観察し、微生物の増殖を判定する。この方法の利点は、微生物の同定や薬剤感受性試験のために直接コロニーを採取できることだが、接種するサンプルサイズが小さいため、大量の液体サンプル(血液培養など)を検査できない。ブロス培養法は接種するサンプルサイズが大きく、陽性率が高いが、菌を定量したり、菌を分離精製することはできない。
【0003】
微生物学的作業では、臨床微生物検査室での全血(または一部分)およびその他の体液サンプルの微生物学的検査や、食品、薬品、微生物、環境微生物研究所における食品、医薬品、水、物体表面サンプルの微生物検査など、大量の液体サンプルの微生物検査を実施する必要があることがよくある。したがって、実際の作業では、上記2つの方法の利点を考慮した微生物学的検査の解決策が切望されている。
【0004】
米国特許第4,182,656号において、Ahnellらは、炭素13で標識された発酵性基質を含む培養液を入れた容器に、大量の液体サンプルを接種し、細菌の培養中、容器内の気体の炭素12に対する炭素13の比率を測定し、培養開始時の値と比較することで細菌の増殖を測定する目的を実現する。米国特許第4,152,213号および同第4,073,691号では、容器内のガス圧をモニターすることで細菌を検査している。米国特許第5,094,955号において、Calandraらは、臨床サンプル(例えば、血液または他の体液)および非臨床サンプル中の微生物の存在を検査するための非侵襲的方法を発明した。この発明は、培養液を含む透明な密閉容器に液体検体を導入することを含み、微生物が存在すると、微生物の増殖により二酸化炭素が発生し、容器内に固定されたセンサーが反応する。また、ボトルの外側に取付されたレセプターの分析によっても、妨害物質(例えば、高濃度の赤血球)の存在下で微生物を検査する非放射線・非侵襲的な手段を達成することができる。
【0005】
現在市販されている液体サンプルの微生物培養装置のほとんどは、Calandraらの検査原理に基づいているが、これらの方法は依然として液体ブロス培養である。これらの方法は、細菌の増殖と代謝を観察するためのセンサーやレセプターなど、特殊な機器と消耗品を必要とし、培養プロセス中に培養容器を振盪する必要があることが多く、製造コストが高く、機械的故障の可能性が高くなる。さらに、これらの装置は微生物の存在しか検査できず、陽性と報告されるまでの時間はサンプル中の微生物の数と相関するが、細菌を計数することはできない。最大の問題は、通常、微生物が検査され、細菌の同定や細菌薬剤の感受性試験が必要な場合、感受性試験や細菌の同定の信頼性を確保するために、寒天固体培養を用いて液体培地から純粋なコロニーを分離しなければならないことである。これにはさらに時間がかかり(重篤な患者の場合、長時間の検査は生命を脅かす)、臨床的な適時性の要件を満たしていない。
【0006】
また、ディスク法は現在、液体サンプルの大量培養に一般的に用いられている固体培養法である。その基本的な液体サンプルの接種量は1~2ml程度であり、血液培養のような大容量の検体の要求を満たすことができず、また、検査実験ごとに培地を事前に準備し、オートクレーブで滅菌する必要があり、50℃の恒温を保つ装置を準備する必要もあり、より面倒でコントロールしにくい。
【0007】
固体プレート表面コーティング法では、0.1ml程度の非常に少量の液体サンプルしか接種できず、半固体培地(寒天など)上でも、培養液が大きく膨潤できないため、培養開始ゲル量の5%以下しか吸収できない。
【0008】
細菌検査のための膜ろ過法は、より大量の液体から微生物を捕捉することができるが、手作業による処理時間の増加、高コスト、汚染のリスク、粒子を含むサンプルの取り扱いの難しさなど、多くの欠点がある。
【0009】
米国特許7,183,073号において、Hymanらは、大量の液体サンプルを接種する目的で、固体培地の吸水特性を改善するために固体培養支持体を最適化および改良した。この培養装置は、ポリマーゲルマトリックス間に間隙を有するポリマー固定層を含んでいる。流体サンプルは固定層に塗布され、流体は固定層に吸収され、微生物は固定層の表面に保持される。吸収される液量は2.5~5ml程度と記載されているが、全吸収プロセスには10~20時間以上かかる。吸収が遅いため、固形プレートを裏返すことができず、培養過程で環境微生物に汚染されやすい。同時に、ポリマー固定層は大量の吸液後に大きく膨潤・変形し、固形ゲル構造が破壊され、微生物の検査に影響を及ぼす。また、微生物の増殖に必要な栄養分の割合が培養液の変化によって不安定になり、微生物の検査に影響を与える。同時に、従来の固体寒天培地システムは使用できない。製造工程は複雑で、重合を開始するために高圧、真空、紫外線照射を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明では、微生物を含む大容量の液体サンプルを無菌的方法で寒天培地表面に注入または滴下する。サンプル中の液体は噴霧されたポリマー乾燥粉末に速やかに吸収され、ポリマー分子は側鎖が架橋して安定なゲルを形成するので、液体サンプルは短時間で寒天プレートの固体培地の上にコンパクトなヒドロゲル状の液体サンプル吸着・固化層を形成し、サンプル中の微生物は寒天培地表面で固化層に保持される。寒天プレートを裏返し、従来の解決策に従って細菌培養した後、個々の微生物コロニーを容易に分離し、固体培地で培養し、さらに微生物学的検査を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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