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公開番号2025177906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024085060
出願日2024-05-24
発明の名称検査装置及び検査方法
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 21/89 20060101AFI20251128BHJP(測定;試験)
要約【課題】対象物における異物の材質を精度良く識別できる検査装置及び検査方法を提供する。
【解決手段】検査装置1は、所定の波長領域において透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する光学素子4と、対象物Sからの光Lbのうち、光学素子4を透過した透過光Lt及び光学素子4で反射した反射光Lrを受光し、透過光Ltの輝度データ及び反射光Lrの輝度データを出力する受光部5と、透過光Ltの輝度データ及び反射光Lrの輝度データに基づいて、対象物Sからの光Lbに対する対象物Sの重心波長画像データGCを生成する画像生成部6と、重心波長画像データGCに基づいて、対象物Sにおける異物Wの材質を識別する識別部7と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
対象物における異物の材質を識別する検査装置であって、
所定の波長領域において透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する光学素子と、
前記対象物からの光のうち、前記光学素子を透過した透過光及び前記光学素子で反射した反射光を受光し、前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データを出力する受光部と、
前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データに基づいて、前記対象物からの光に対する前記対象物の重心波長画像データを生成する画像生成部と、
前記重心波長画像データに基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する識別部と、を備える、検査装置。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記光学素子は、互いに異なる複数の波長領域のそれぞれにおいて透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する、請求項１記載の検査装置。
【請求項３】
前記画像生成部は、前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データに基づいて、前記対象物からの光に対する前記対象物の輝度画像データを生成し、
前記識別部は、前記重心波長画像データ及び前記輝度画像データに基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する、請求項２記載の検査装置。
【請求項４】
前記識別部は、前記重心波長画像データと前記輝度画像データとの相関に基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する、請求項３記載の検査装置。
【請求項５】
前記画像生成部は、互いに異なる２つの波長領域の前記輝度画像データ同士の比に基づく比画像データを生成し、
前記識別部は、前記比画像データと、前記比画像データの生成に用いた前記波長領域のそれぞれにおける前記重心波長画像データとに基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する、請求項３記載の検査装置。
【請求項６】
前記識別部は、前記重心波長画像データと予め設定された閾値との比較に基づいて、前記対象物における異物の材質が透明体であるか否かを識別する、請求項１記載の検査装置。
【請求項７】
前記対象物に向けて時間的に波長を切り替えて検査光を出力する光源部を備える、請求項１記載の検査装置。
【請求項８】
前記受光部は、前記光学素子を透過した前記透過光を受光する第１のセンサと、前記光学素子で反射した前記反射光を受光する第２のセンサと、を有する、請求項１～７のいずれか一項記載の検査装置。
【請求項９】
前記受光部は、前記光学素子を透過した前記透過光及び前記光学素子を反射した前記反射光の一方を受光する第１のセンサと、前記対象物からの光を前記光学素子を介さずに受光する第２のセンサと、を有する、請求項１～７のいずれか一項記載の検査装置。
【請求項１０】
前記受光部は、一方向に配列された複数の画素によって前記光学素子を透過した前記透過光を受光する第１の受光領域と、前記一方向に配列された複数の画素によって前記対象物からの光を前記光学素子を介さずに受光する第２の受光領域と、を含む単一のラインセンサによって構成されている、請求項１～７のいずれか一項記載の検査装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、検査装置及び検査方法に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、対象物に光を照射することで対象物の検査を行う検査装置が知られている。このような検査装置としては、例えば特許文献１に記載の判定装置がある。この従来の判定装置は、対象物に赤外光を照射した際の反射光を受光する。そして、反射光における反射スペクトル又は吸収スペクトルのうち、４．１８μｍ以上４．４２μｍ以下の波長帯域を除いたスペクトル強度と、予め取得した１種類以上の樹脂種のスペクトルデータとの相関情報を求め、予め設定した閾値以上でかつ最も高い相関情報を対象物の樹脂種として判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－１００９０３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上述のような検査装置は、例えば対象物における異物の検査に適用され得る。対象物における異物の材質は様々であり、中には透明体のようなものも含まれ得る。異物の検査を行うにあたっては、検出された異物の材質を識別ことも有用であるが、対象物を透過した透過光や対象物を反射した反射光を単に観察するだけでは、異物の材質を精度良く識別することが難しい場合が考えられる。
【０００５】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、対象物における異物の材質を精度良く識別できる検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の要旨は、以下に示すとおりである。
【０００７】
［１］対象物における異物の材質を識別する検査装置であって、所定の波長領域において透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する光学素子と、前記対象物からの光のうち、前記光学素子を透過した透過光及び前記光学素子で反射した反射光を受光し、前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データを出力する受光部と、前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データに基づいて、前記対象物からの光に対する前記対象物の重心波長画像データを生成する画像生成部と、前記重心波長画像データに基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する識別部と、を備える、検査装置。
【０００８】
この検査装置では、所定の波長領域において透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する光学素子を用い、光学素子を透過した透過光及び光学素子で反射した反射光のそれぞれの輝度データに基づいて、対象物からの光に対する対象物の重心波長画像データを生成する。光学素子の透過率及び反射率は、波長によって単調増加或いは単調減少するため、透過光の輝度データ及び反射光の輝度データから生成される重心波長画像データには、異物の材質に応じて、対象物に照射された光の重心波長からの波長シフト量に関する情報が反映される。したがって、重心波長画像データを用いることで、対象物における異物の材質を精度良く識別できる。
【０００９】
［２］前記光学素子は、互いに異なる複数の波長領域のそれぞれにおいて透過率及び反射率が単調に変化する特性を有する、［１］記載の検査装置。この場合、光学素子において、波長領域毎の透過率及び反射率の変化の傾きを大きくすることが可能となる。これにより、重心波長の波長分解能が向上し、異物の材質に応じた波長シフトに対する重心波長画像データの変動量が大きくなる。したがって、対象物における異物の材質を一層精度良く識別できる。
【００１０】
［３］前記画像生成部は、前記透過光の輝度データ及び前記反射光の輝度データに基づいて、前記対象物からの光に対する前記対象物の輝度画像データを生成し、前記識別部は、前記重心波長画像データ及び前記輝度画像データに基づいて、前記対象物における異物の材質を識別する、［１］又は［２］記載の検査装置。この場合、重心波長画像データと輝度画像データとを組み合わせることで、対象物における異物の材質を一層精度良く識別できる。
（【００１１】以降は省略されています）

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