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公開番号2025177644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-05
出願番号2024084672
出願日2024-05-24
発明の名称吹付厚設定システム、吹付厚設定方法、及び、吹付厚設定プログラム
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E21D 11/10 20060101AFI20251128BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】山岳トンネル工事における掘削面に対するコンクリート吹付において、適切な吹付厚を設定可能とした吹付厚設定システム、吹付厚設定方法、及び、吹付厚設定プログラムを提供する。
【解決手段】吹付厚設定システム1は、トンネルの掘削工事において、トンネルの掘削面を構成する地山の撮影画像を取得する画像取得部10と、撮影画像に対して、地山の観察項目に対する評価結果を出力する評価部20と、吹付厚設定部30と、を備える。吹付厚設定部30の制御部は、撮影画像を評価部20に入力して、観察項目についての評価結果の分布を取得する評価結果取得部31A、評価結果に応じてコンクリート吹付の吹付厚の分布を出力する設定処理部31Bとして機能する。観察項目は、地山からの湧水の量の程度を表す湧水状態の項目を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
トンネルの掘削工事において、前記トンネルの掘削面を構成する地山の撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影画像に対して、前記地山の観察項目に対する評価結果を出力する評価部と、
前記撮影画像を前記評価部に入力して、前記観察項目についての前記評価結果の分布を取得する評価結果取得部と、
前記評価結果に応じてコンクリート吹付の吹付厚の分布を出力する設定処理部と、を備え、
前記観察項目は、前記地山からの湧水の量の程度を表す湧水状態の項目を含む
吹付厚設定システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記掘削面は、前記トンネルの切羽と前記トンネルの内周面とを含み、
前記評価結果取得部は、前記切羽における前記観察項目についての評価結果の分布と、前記内周面における前記観察項目についての評価結果の分布と、を取得し、
前記設定処理部は、前記切羽における前記観察項目についての評価結果の分布に応じて、前記切羽に対する鏡吹付の吹付厚の分布を出力するとともに、前記内周面における前記観察項目についての評価結果の分布に応じて、前記内周面に対する一次吹付の吹付厚の分布を出力する
請求項1に記載の吹付厚設定システム。
【請求項3】
前記設定処理部は、前記評価結果の分布と、削孔機が前記掘削面を削孔する際に計測した削孔データの分布と、に応じて、前記吹付厚の分布を出力する
請求項1または2に記載の吹付厚設定システム。
【請求項4】
前記掘削面は、前記トンネルの内周面を含み、
前記評価結果取得部は、前記内周面における前記観察項目についての評価結果の分布を取得し、
前記設定処理部は、
前記内周面における前記観察項目についての評価結果の分布に応じて、前記内周面に対する一次吹付の吹付厚の分布を出力するとともに、
前記一次吹付の吹付厚の分布に応じて、前記内周面に対する支保パターンを出力する
請求項1に記載の吹付厚設定システム。
【請求項5】
トンネルの掘削工事において、前記トンネルの掘削面を構成する地山の撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影画像に対して、前記地山からの湧水の量の程度を表す湧水状態の項目を含む観察項目に対する評価結果を出力する評価部と、
制御部と、を用いて前記掘削面へのコンクリート吹付の吹付厚を設定するための吹付厚設定方法であって、
前記制御部が、
前記撮影画像を前記評価部に入力して、前記観察項目についての前記評価結果の分布を取得し、
前記評価結果に応じて前記吹付厚の分布を出力する
吹付厚設定方法。
【請求項6】
トンネルの掘削工事において、前記トンネルの掘削面を構成する地山の撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影画像に対して、前記地山からの湧水の量の程度を表す湧水状態の項目を含む観察項目に対する評価結果を出力する評価部と、
制御部と、を用いて前記掘削面へのコンクリート吹付の吹付厚を設定するための吹付厚設定プログラムであって、
前記制御部を、
前記撮影画像を前記評価部に入力して、前記観察項目についての前記評価結果の分布を取得し、
前記評価結果に応じて前記吹付厚の分布を出力する手段として機能させる
吹付厚設定プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、山岳トンネル工事における掘削面に対するコンクリート吹付の吹付厚を設定する吹付厚設定システム、吹付厚設定方法、及び、吹付厚設定プログラムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
山岳トンネルの施工においては、所定延長の掘削を行った後に造成されたトンネルの内周面に対して、コンクリートの一次吹付を行うとともに、切羽に対してコンクリートの鏡吹付を行う。例えば、特許文献1には、トンネルの内周面や切羽などの掘削面に対してコンクリート材料を吹き付けるコンクリート材料吹付装置が開示されている。
【0003】
掘削面に対するコンクリート吹付では、掘削面の地質状況に応じた鏡吹付や一次吹付の吹付厚を設定するために、掘削面の地質状況を評価する必要がある。従来では、作業者が掘削面の状況を実際に観察することで掘削面の地質状況を評価していた。
【0004】
また、画像解析や機械学習を用いて、掘削面の地質状況を評価する技術も検討されている。例えば、特許文献2には、評価対象となる切羽画像の評価領域を分割した分割画像に学習結果を適用することで個別評価区分を取得するとともに、個別評価区分に基づいて評価領域の評価区分を予測する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-33723号公報
特開2019-23392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来では、掘削面に対する鏡吹付や一次吹付のようなコンクリート吹付の吹付厚は、作業者が掘削面の地質状況を実際に観察した評価結果に基づいて、経験則的に決められていた。そのため、作業者の熟練度の差異によって、掘削面に対する吹付厚に大きなバラツキが生じる可能性がある。また、特許文献2には、切羽画像の評価結果の具体的な活用方法は開示されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する吹付厚設定システムは、トンネルの掘削工事において、前記トンネルの掘削面を構成する地山の撮影画像を取得する画像取得部と、前記撮影画像に対して、前記地山の観察項目に対する評価結果を出力する評価部と、前記撮影画像を前記評価部に入力して、前記観察項目についての前記評価結果の分布を取得する評価結果取得部と、前記評価結果に応じてコンクリート吹付の吹付厚の分布を出力する設定処理部と、を備え、前記観察項目は、前記地山からの湧水の量の程度を表す湧水状態の項目を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、山岳トンネル工事における掘削面に対するコンクリート吹付において、適切な吹付厚を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、吹付厚設定システムの構成を模式的に表すブロック図である。
図2は、吹付厚設定処理の手順を表す説明図である。
図3は、撮影画像の模式図である。
図4は、撮影画像から切り出した切羽画像及び内周面画像の模式図である。
図5は、切羽画像を分割した状態の模式図である。
図6は、切羽画像における評価結果の分布を表す模式図である。
図7は、吹付厚の分布を表すヒートマップ画像の模式図である。
図8は、切羽画像を分割する変更例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1~図8を参照して、吹付厚設定システム、吹付厚設定方法、及び、吹付厚設定プログラムの一実施形態を説明する。
(吹付厚設定システム1)
図1に示す吹付厚設定システム1は、トンネルの掘削工事において、掘削面に対するコンクリート吹付における適切な吹付厚を設定するためのシステムである。掘削面は、例えば、トンネルの切羽やトンネルの内周面である。コンクリート吹付は、例えば、切羽に対する鏡吹付でもよいし、トンネルの内周面に対する一次吹付でもよい。本実施形態では、吹付厚設定システム1は、鏡吹付の吹付厚と、一次吹付の吹付厚と、の両方を設定する。
(【0011】以降は省略されています)

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