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公開番号
2025174866
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-28
出願番号
2025061179
出願日
2025-04-02
発明の名称
磁気センサおよび磁気センサの製造方法
出願人
TDK株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
主分類
H10N
50/10 20230101AFI20251120BHJP()
要約
【課題】傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子の側面の形状に起因した問題の発生を抑制する。
【解決手段】磁気センサ1は、基板301と、傾斜面310eを有する支持部材310と、傾斜面310eの上に配置されたMR素子50とを備えている。MR素子50は、下面50aと、上面50bと、第1の側面50cおよび第2の側面50dとを有している。第1の側面50cは、第2の側面50dよりも、傾斜面310eに沿った方向であり且つ基板301の上面301aに近づく第1の方向D1の先に位置する。第1の側面50cの少なくとも一部は、第1の仮想の平面PL1よりも第2の側面50dにより近い位置にあり、第1の仮想の平面PL1は、上面50bと第1の側面50cとが交差する位置に存在する第1の角部Ed1と交差し且つ基板301の上面301aに対して垂直である。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
基準平面を有する基板と、
前記基板の上に配置され、前記基準平面に対して傾斜した傾斜面を有する支持部材と、
前記傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子とを備え、
前記磁気抵抗効果素子は、前記傾斜面に対向する下面と、前記下面とは反対側の上面と、前記下面と前記上面とを接続する第1の側面および第2の側面とを有し、
前記第1の側面は、前記第2の側面よりも、前記傾斜面に沿った方向であり且つ前記基準平面に近づく第1の方向の先に位置し、
前記第2の側面は、前記第1の側面よりも、前記傾斜面に沿った方向であり且つ前記基準平面から遠ざかる第2の方向の先に位置し、
前記第1の側面の少なくとも一部は、第1の仮想の平面よりも前記第2の側面により近い位置にあり、前記第1の仮想の平面は、前記上面と前記第1の側面とが交差する位置に存在する第1の角部と交差し且つ前記基準平面に対して垂直であることを特徴とする磁気センサ。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記第1の側面の前記少なくとも一部が第2の仮想の平面に対してなす角度は、0°~20°の範囲内であり、前記第2の仮想の平面は、前記第1の角部と交差し且つ前記傾斜面に対して垂直であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項3】
前記第1の側面は、第1の部分と、前記第1の部分と前記支持部材との間に位置する第2の部分とを含み、
前記第2の部分が第2の仮想の平面に対してなす角度は、前記第1の部分が前記第2の仮想の平面に対してなす角度よりも大きく、前記第2の仮想の平面は、前記第1の角部と交差し且つ前記傾斜面に対して垂直であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項4】
前記磁気抵抗効果素子は、外部磁界に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層と、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、前記自由層と前記磁化固定層との間に配置されたギャップ層とを含み、
前記第1の部分と前記第2の部分との境界は、前記磁化固定層または前記ギャップ層にあることを特徴とする請求項3記載の磁気センサ。
【請求項5】
前記磁気抵抗効果素子は、外部磁界に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層と、方向が固定された磁化を有すると共に前記自由層と前記傾斜面との間に介在する磁化固定層と、前記自由層と前記磁化固定層との間に配置されたギャップ層とを含むことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項6】
前記磁気抵抗効果素子は、更に、非磁性金属よりなり、前記自由層の上に配置されたキャップ層を含むことを特徴とする請求項5記載の磁気センサ。
【請求項7】
前記第1の側面の前記少なくとも一部と前記第2の側面の少なくとも一部とがなす角度は、前記第2の側面の前記少なくとも一部が第3の仮想の平面に対してなす角度よりも小さく、前記第3の仮想の平面は、前記上面と前記第2の側面とが交差する位置に存在する第2の角部と交差し且つ前記基準平面に対して垂直であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項8】
前記第2の側面は、第3の部分と、前記第3の部分と前記支持部材との間に位置する第4の部分とを含み、
前記第4の部分が第4の仮想の平面に対してなす角度は、前記第3の部分が前記第4の仮想の平面に対してなす角度よりも大きく、前記第4の仮想の平面は、前記上面と前記第2の側面とが交差する位置に存在する第2の角部と交差し且つ前記傾斜面に対して垂直であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項9】
更に、他の磁気抵抗効果素子を備え、
前記傾斜面は、互いに異なる方向に向いた第1の面および第2の面を含み、
前記磁気抵抗効果素子は、前記第1の面の上に配置され、
前記他の磁気抵抗効果素子は、前記第2の面の上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項10】
前記傾斜面のうちの前記磁気抵抗効果素子に対向する部分が前記基準平面に対してなす角度は、10°~50°の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本技術は、傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子を含む磁気センサに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、種々の用途で、磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサが利用されている。磁気センサを含むシステムでは、基板上に設けられた磁気抵抗効果素子によって、基板の面に垂直な方向の成分を含む磁界を検出したい場合がある。この場合、基板の面に垂直な方向の磁界を基板の面に平行な方向の磁界に変換する軟磁性体を設けたり、磁気抵抗効果素子を基板上に形成された傾斜面上に配置したりすることによって、基板の面に垂直な方向の成分を含む磁界を検出することができる。
【0003】
米国特許出願公開第2008/0316654A1号明細書には、平坦面上に形成された複数の巨大磁気抵抗効果素子と傾斜面に形成された複数の巨大磁気抵抗効果素子を備えた三軸磁気センサが開示されている。米国特許出願公開第2021/0302511A1号明細書には、傾斜面上に配置された複数の磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサが開示されている。これらの磁気センサでは、磁気抵抗効果素子の側面は、傾斜面に対して順テーパー形状となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2008/0316654A1号明細書
米国特許出願公開第2021/0302511A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁気センサでは、印加される磁界の強度がゼロになる場合における出力の変化を抑制するために、自由層に形状磁気異方性を持たせる場合がある。しかしながら、磁気抵抗効果素子の側面がテーパー形状になると、自由層の形状磁気異方性が小さくなってしまう。自由層の形状磁気異方性は、磁気抵抗効果素子の幅を小さくすることによって大きくすることができる。しかし、そうすると、磁気抵抗効果素子の感度が低下してしまう。これらの問題は、磁気抵抗効果素子を傾斜面の上に配置した場合に顕著になる。
【0006】
本技術の目的は、傾斜面上に配置された磁気抵抗効果素子の側面の形状の起因した問題の発生を抑制できるようにした磁気センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の一実施の形態に係る磁気センサは、基準平面を有する基板と、基板の上に配置され、基準平面に対して傾斜した傾斜面を有する支持部材と、傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子とを備えている。磁気抵抗効果素子は、傾斜面に対向する下面と、下面とは反対側の上面と、下面と上面とを接続する第1の側面および第2の側面とを有している。第1の側面は、第2の側面よりも、傾斜面に沿った方向であり且つ基準平面に近づく第1の方向の先に位置している。第2の側面は、第1の側面よりも、傾斜面に沿った方向であり且つ基準平面から遠ざかる第2の方向の先に位置している。第1の側面の少なくとも一部は、第1の仮想の平面よりも第2の側面により近い位置にあり、第1の仮想の平面は、上面と第1の側面とが交差する位置に存在する第1の角部と交差し且つ基準平面に対して垂直である。
【発明の効果】
【0008】
本技術の一実施の形態に係る磁気センサでは、磁気抵抗効果素子は、傾斜面の上に配置されている。磁気抵抗効果素子の第1の側面の少なくとも一部は、第1の仮想の平面よりも磁気抵抗効果素子の第2の側面により近い位置にある。これにより、本技術の一実施の形態によれば、傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子の側面の形状に起因した問題の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本技術の第1の例示的な実施形態に係る磁気センサを含む磁気センサ装置を示す斜視図である。
図2は、図1に示した磁気センサ装置を示す平面図である。
図3は、図1に示した磁気センサ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図4は、本技術の第1の例示的な実施形態における第1の検出回路の回路構成を示す回路図である。
図5は、本技術の第1の例示的な実施形態における第2の検出回路の回路構成を示す回路図である。
図6は、本技術の第1の例示的な実施形態における第3の検出回路の回路構成を示す回路図である。
図7は、本技術の第1の例示的な実施形態における第1のチップの一部を示す平面図である。
図8は、本技術の第1の例示的な実施形態における第1のチップの一部を示す断面図である。
図9は、本技術の第1の例示的な実施形態における第2のチップの一部を示す平面図である。
図10は、本技術の第1の例示的な実施形態における第2のチップの一部を示す断面図である。
図11は、本技術の第1の例示的な実施形態における磁気抵抗効果素子を示す側面図である。
図12は、本技術の第1の例示的な実施形態における磁気抵抗効果素子、下部電極および支持部材を示す断面図である。
図13は、図12に示した磁気抵抗効果素子を示す断面図である。
図14は、本技術の第1の例示的な実施形態に係る磁気センサの製造方法における一工程を示す断面図である。
図15は、図14に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図16は、図15に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図17は、図16に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図18は、図17に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図19は、図18に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図20は、図19に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図21は、図20に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図22は、図21に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図23は、図22に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図24は、図23に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図25は、図24に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図26は、図25に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図27は、本技術の第2の例示的な実施形態に係る磁気センサの製造方法における一工程を示す断面図である。
図28は、図27に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図29は、図28に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図30は、図29に示した工程に続く工程を示す断面図である。
図31は、本技術の第3の例示的な実施形態における磁気抵抗効果素子を示す断面図である。
図32は、本技術の第4の例示的な実施形態における磁気抵抗効果素子、下部電極および支持部材を示す断面図である。
図33は、本技術の第5の例示的な実施形態に係る磁気センサを示す斜視図である。
図34は、本技術の第5の例示的な実施形態における磁気センサの一部を示す断面図である。
図35は、本技術の第6の例示的な実施形態における第2のチップの一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の例示的な実施形態]
以下、本技術の例示的な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図3を参照して、本技術の第1の例示的な実施形態に係る磁気センサを含む磁気センサ装置の構成について説明する。図1は、磁気センサ装置100を示す斜視図である。図2は、磁気センサ装置100を示す平面図である。図3は、磁気センサ装置100の構成を示す機能ブロック図である。
(【0011】以降は省略されています)
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