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公開番号
2025171629
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2024077151
出願日
2024-05-10
発明の名称
磁気センサおよびその製造方法
出願人
TDK株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
主分類
G01R
33/09 20060101AFI20251113BHJP(測定;試験)
要約
【課題】磁気抵抗効果素子を接続する配線の抵抗値を小さくする。
【解決手段】磁気センサ1は、それぞれ基板31の上面31aに対して傾斜すると共に互いに異なる方向を向いた第1の傾斜面33aおよび第2の傾斜面33bを含む絶縁層33と、第1の傾斜面33aの上に配置された第1のMR素子20Aと、第2の傾斜面33bの上に配置された第2のMR素子20Bと、第1のMR素子20Aと第2のMR素子20Bとを接続すると共に、Z方向から見て第1のMR素子20Aの重心C1および第2のMR素子20Bの重心C2と重なる部分を含む下部電極41とを備えている。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
それぞれ基準平面に対して傾斜すると共に互いに異なる方向を向いた第1の傾斜面および第2の傾斜面を含む支持部材と、
前記第1の傾斜面の上に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、
前記第2の傾斜面の上に配置された第2の磁気抵抗効果素子と、
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とを接続すると共に、前記基準平面に垂直な第1の方向から見て前記第1の磁気抵抗効果素子の重心および前記第2の磁気抵抗効果素子の重心と重なる部分を含む第1の電極とを備えたことを特徴とする磁気センサ。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子の各々は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、印加される磁界に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層とを含み、
前記第1の磁気抵抗効果素子の前記磁化固定層の前記磁化の方向を前記基準平面に垂直投影したときの方向と、前記第2の磁気抵抗効果素子の前記磁化固定層の前記磁化の方向を前記基準平面に垂直投影したときの方向は、互いに反対方向であることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項3】
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子は、前記基準平面に平行な第2の方向に沿って並び、
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子の各々は、前記第2の方向と直交し且つ前記基準平面に平行な第3の方向に長い形状を有していることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項4】
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子は、前記基準平面に平行な第2の方向に沿って並び、
前記第2の方向と直交し且つ前記基準平面に平行な第3の方向における前記第1の電極の寸法は、前記第2の方向における前記第1の傾斜面の寸法および前記第2の方向における前記第2の傾斜面の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項5】
前記第1の電極は、前記第1の方向から見たときに、前記第1の磁気抵抗効果素子の全体および前記第2の磁気抵抗効果素子の全体と重なることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項6】
更に、第3の磁気抵抗効果素子と、
第4の磁気抵抗効果素子と、
第2の電極とを備え、
前記支持部材は、それぞれ前記基準平面から遠ざかる方向に張り出す第1の凸面および第2の凸面を有し、
前記第1の凸面は、前記第1の傾斜面および前記第2の傾斜面を含み、
前記第2の凸面は、それぞれ前記基準平面に対して傾斜すると共に互いに異なる方向を向いた第3の傾斜面および第4の傾斜面を含み、
前記第3の磁気抵抗効果素子は、前記第3の傾斜面の上に配置され、
前記第4の磁気抵抗効果素子は、前記第4の傾斜面の上に配置され、
前記第2の電極は、前記第3の磁気抵抗効果素子と前記第4の磁気抵抗効果素子とを接続すると共に、前記第1の方向から見て前記第3の磁気抵抗効果素子の重心および前記第4の磁気抵抗効果素子の重心と重なる部分を含むことを特徴とする請求項1記載の磁気センサ。
【請求項7】
前記第1の電極は、前記第1の磁気抵抗効果素子、前記第2の磁気抵抗効果素子、前記第3の磁気抵抗効果素子および前記第4の磁気抵抗効果素子を接続することを特徴とする請求項6記載の磁気センサ。
【請求項8】
更に、前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とを接続すると共に前記第1の方向から見て前記第1の磁気抵抗効果素子の前記重心および前記第2の磁気抵抗効果素子の前記重心と重なる部分を含む第3の電極を備え、
前記第2の電極は、前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子には直接接続されておらず、
前記第3の電極は、前記第3の磁気抵抗効果素子および前記第4の磁気抵抗効果素子には直接接続されていないことを特徴とする請求項7記載の磁気センサ。
【請求項9】
前記支持部材は、更に、前記第1の凸面と前記第2の凸面との間に位置する非凸面を有し、
前記第2の電極の一端部と前記第3の電極の一端部は、前記非凸面の上において、所定の間隔を開けて配置されていることを特徴とする請求項8記載の磁気センサ。
【請求項10】
前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子は、前記第1の電極と前記第3の電極との間に介在し、
前記第3の磁気抵抗効果素子と前記第4の磁気抵抗効果素子は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に介在していることを特徴とする請求項8記載の磁気センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜面の上に配置された磁気抵抗効果素子を含む磁気センサおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、種々の用途で、磁気センサが利用されている。磁気センサとしては、基板上に設けられたスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子を用いたものが知られている。スピンバルブ型の磁気抵抗効果素子は、方向が固定された磁化を有する磁化固定層と、印加磁界の方向に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層と、磁化固定層と自由層の間に配置されたギャップ層とを有している。基板上に設けられたスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子は、基板の面に平行な方向の磁界に対して感度を有するように構成される場合が多い。従って、このような磁気抵抗効果素子は、基板の面に平行な平面内で方向が変化する磁界を検出するのに適している。
【0003】
一方、磁気センサを含むシステムでは、基板上に設けられた磁気抵抗効果素子によって、基板の面に垂直な方向の成分を含む磁界を検出したい場合がある。この場合、磁気抵抗効果素子を基板上に形成された傾斜面上に配置することによって、基板の面に垂直な方向の成分を含む磁界を検出することができる。例えば、特許文献1には、Z軸センサが基板上の複数の突起部の斜面に設けられた磁気センサが開示されている。Z軸センサを構成する巨大磁気抵抗素子の感磁部は、斜面の長手方向に沿って設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-261401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ノイズによる影響を抑制するためには、磁気抵抗効果素子の数を多くすることが効果的である。特許文献1に開示された磁気センサのように、磁気抵抗効果素子が傾斜面に設けられた磁気センサでは、1つの傾斜面に複数の磁気抵抗効果素子を設けることによって、磁気センサの感度を高めることができる。ここで、1つの傾斜面に設けられた複数の磁気抵抗効果素子を、配線によって直列に接続することを考える。この場合、配線の幅は、傾斜面の幅よりも小さくなる。
【0006】
ところで、磁気センサが搭載される装置の小型化に伴って、磁気センサの小型化も要求されている。磁気センサを小型化しようとすると、複数の磁気抵抗効果素子を接続する配線の幅が小さくなる。その結果、磁気抵抗効果素子の抵抗値に対する配線の抵抗値の比率が大きくなり、磁気センサの感度が低下してしまうという問題があった。この問題は、特に、直列に接続される複数の磁気抵抗効果素子が1つの傾斜面に配置されている場合に顕著になる。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、磁気抵抗効果素子を接続する配線の抵抗値を小さくすることができる磁気センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の磁気センサは、それぞれ基準平面に対して傾斜すると共に互いに異なる方向を向いた第1の傾斜面および第2の傾斜面を含む支持部材と、第1の傾斜面の上に配置された第1の磁気抵抗効果素子と、第2の傾斜面の上に配置された第2の磁気抵抗効果素子と、第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とを接続すると共に、基準平面に垂直な第1の方向から見て第1の磁気抵抗効果素子の重心および第2の磁気抵抗効果素子の重心と重なる部分を含む第1の電極とを備えている。
【0009】
本発明の磁気センサの製造方法は、第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子を形成する工程を含んでいる。第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子の各々は、所定の方向の磁化を有する磁化固定層と、印加される磁界に応じて方向が変化可能な磁化を有する自由層とを含んでいる。第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子を形成する工程は、それぞれ、後に磁化固定層となる初期磁化固定層と、自由層とを含む積層膜を形成する工程と、レーザ光と外部磁界とを用いて、初期磁化固定層の磁化の方向を固定する固定工程とを含んでいる。固定工程は、積層膜のうち後に第1の磁気抵抗効果素子になる部分における初期磁化固定層の磁化の方向を固定する第1の工程と、第1の工程の後に、積層膜のうち後に第2の磁気抵抗効果素子になる部分における初期磁化固定層の磁化の方向を固定する第2の工程とを含んでいる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の磁気センサでは、第1の電極は、第1の傾斜面に配置された第1の磁気抵抗効果素子の重心および第2の傾斜面に配置された第2の磁気抵抗効果素子の重心と重なる部分を含んでいる。これにより、本発明によれば、磁気抵抗効果素子を接続する配線の抵抗値を小さくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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