TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025173784
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2024079540
出願日2024-05-15
発明の名称ポリオルガノシロキサン、樹脂組成物
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 77/38 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】複数の種類のフィラーに対して吸着性を示すポリオルガノシロキサンを提供することを課題とする。
【解決手段】下記式(1)で表される構造を有するポリオルガノシロキサン。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025173784000031.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">29</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">86</com:WidthMeasure> </com:Image> (式(1)中、R1はそれぞれ独立して、A-Bで表される基又は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、
前記R1のうち少なくとも1つのR1は前記A-Bで表される基であり、
前記Aはケイ素原子に結合する2価の有機基であり、
前記Bは共通の共役系を構成する3個以上の共役環構造であり、かつ少なくとも一つのヘテロ原子を含み、
nは1以上の整数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される構造を有するポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000027.jpg
29
86
(式(1)中、R

はそれぞれ独立して、A-Bで表される基又は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、
前記R

のうち少なくとも1つのR

は前記A-Bで表される基であり、
前記Aはケイ素原子に結合する2価の有機基であり、
前記Bは共通の共役系を構成する3個以上の共役環構造であり、かつ少なくとも一つのヘテロ原子を含み、
nは1以上の整数である。)
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記Bが縮合環構造を含む、請求項1に記載のポリオルガノシロキサン。
【請求項3】
前記Bが3個以上の芳香環が直接結合された構造を含む、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
【請求項4】
前記ヘテロ原子が窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
【請求項5】
前記Bが2つ以上のヘテロ原子を含む、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
【請求項6】
下記式(2)で表される、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000028.jpg
29
87
(式(2)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
【請求項7】
下記式(3)で表される、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000029.jpg
29
93
(式(3)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
【請求項8】
下記式(4)で表される、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000030.jpg
32
107
(式(4)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、mは1以上10以下の整数であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
【請求項9】
前記mが1又は2である、請求項8に記載のポリオルガノシロキサン。
【請求項10】
前記Aの炭素数が10以下である、請求項1又は2に記載のポリオルガノシロキサン。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオルガノシロキサン、及びポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子機器は、5Gなどの通信技術の発展に伴い、熱対策が重要となり、そのための放熱材料の需要が高まっている。放熱材料は、一般的に樹脂とフィラーを含有する樹脂組成物から形成されており、高い放熱性を達成するには、フィラーを高充填にすること、またはより高い熱伝導率を有するフィラーを用いることが有効である。しかしながら、樹脂とフィラーを含有する樹脂組成物においては、樹脂とフィラーのなじみの悪さから組成物の柔軟性が悪化するなど、材料の機能が損なわれることがある。樹脂とフィラーのなじみの悪さを改善するためには、樹脂とフィラーの両方と親和性を有する添加剤を添加したり、樹脂への分散性を改良する添加剤を添加したりすることが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定の構造を有する多環式芳香族基片末端ポリオルガノシロキサンが開示され、該構造中のXが縮合環基であり、縮合環基としてピレン基がナノカーボンの分散性の観点で好ましい旨が記載されている。
また、特許文献2には、別の特定の構造を有し、トリメトキシシリル基を片末端に有するポリオルガノシロキサンが開示され、該構造中の側鎖基R

が一価飽和炭化水素基または一価芳香族炭化水素基である旨が記載され、該一価芳香族炭化水素基としては、フェニル基やトリル基が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-197300号公報
特開2023-105550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年では、コストと熱伝導性とのバランスをとったり、配合をより精密に設計したりする観点から、放熱用途複合材料には、黒鉛や六方晶窒化ホウ素などのπ電子を有するフィラー(以下、「π系フィラー」ともいう)と、酸化物フィラーとを併用することが一般的となっている。π系フィラーには、例えば特許文献1に記載されるポリオルガノシロキサンが有するピレン基などの縮環型芳香族炭化水素が、π-π相互作用により吸着する。他方で、酸化物フィラーには、例えば特許文献2に記載されるオルガノポリシロキサンが有するアルコキシシリル基などの極性官能基が、水素結合性相互作用により吸着する。
【0006】
一方で、縮環型芳香族炭化水素は酸化物フィラーへの吸着性が十分でなく、また、極性基系添加剤が有する極性官能基は、π系フィラーへの吸着性が十分でない。そのため、放熱用途複合材料には、添加剤として、例えば上記した2種のポリオルガノシロキサンを併用することが考えられる。
【0007】
しかしながら、添加剤を2種類以上配合した場合、各フィラーの配合比やフィラーのロットに応じて各添加剤の最適な添加比率が変化するため、複合材料の品質安定性が損なわれる問題がある。こうした問題に対処すべく、多様な種類のフィラーに対して吸着効果のある添加剤が求められている。
【0008】
そこで、本発明は、様々な種類のフィラーに対して優れた吸着性を示し、フィラーの分散性を向上できるポリオルガノシロキサンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討の結果、π系フィラーと酸化物フィラーのそれぞれの表面に普遍的に吸着作用を有するフィラーリンカーの導入が有効であると考えた。従来の添加剤は、縮環型芳香族炭化水素によるπ-π相互作用か、あるいはヘテロ原子による水素結合作用のうち片方のみの効果でフィラーに吸着していたため、吸着性が限定的であった。そこで、共役系内に少なくとも一つのヘテロ原子を含む共役系縮環構造を吸着部位として導入することでπ-π相互作用と水素結合作用が相補的に作用するため、多様なフィラーに対して普遍的に効果を持たせることができることを見出した。
そして、さらに検討の結果、ポリオルガノシロキサンに、ケイ素原子から一定程度離れた基にヘテロ原子が含む、特定の共役環構造を導入することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[11]を提供する。
【0010】
[1]下記式(1)で表される構造を有するポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000001.jpg
29
86
(式(1)中、R

はそれぞれ独立して、A-Bで表される基又は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、
前記R

のうち少なくとも1つのR

は前記A-Bで表される基であり、
前記Aはケイ素原子に結合する2価の有機基であり、
前記Bは共通の共役系を構成する3個以上の共役環構造であり、かつ少なくとも一つのヘテロ原子を含み、
nは1以上の整数である。)
[2]前記Bが縮合環構造を含む、[1]に記載のポリオルガノシロキサン。
[3]前記Bが3個以上の芳香環が直接結合された構造を含む、[1]又は[2]に記載のポリオルガノシロキサン。
[4]前記ヘテロ原子が窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
[5]前記Bが2つ以上のヘテロ原子を含む、[1]~[4]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
[6]下記式(2)で表される、[1]~[5]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000002.jpg
29
87
(式(2)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
[7]下記式(3)で表される、[1]~[5]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000003.jpg
29
93
(式(3)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
[8]下記式(4)で表される、[1]~[5]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
JPEG
2025173784000004.jpg
32
107
(式(4)中、R

は炭素数1~4の1価の炭化水素基であり、mは1以上10以下の整数であり、A、B及びnは式(1)のものと同義である。)
[9]前記mが1又は2である、[8]に記載のポリオルガノシロキサン。
[10]前記Aの炭素数が10以下である、[1]~[9]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン。
[11][1]~[10]のいずれか1項に記載のポリオルガノシロキサン、シリコーン樹脂、及びフィラーを含む、樹脂組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

積水化学工業株式会社
樹脂管
1か月前
積水化学工業株式会社
解析方法
1か月前
積水化学工業株式会社
集合継手
1か月前
積水化学工業株式会社
配管構造
1か月前
積水化学工業株式会社
製管装置
1か月前
積水化学工業株式会社
積層構造体
1か月前
積水化学工業株式会社
雨樋システム
27日前
積水化学工業株式会社
両面粘着テープ
1か月前
積水化学工業株式会社
両面粘着テープ
1か月前
積水化学工業株式会社
配管の接続構造
1か月前
積水化学工業株式会社
更生管の製管装置
1か月前
積水化学工業株式会社
太陽電池設置構造
12日前
積水化学工業株式会社
太陽電池設置構造
12日前
積水化学工業株式会社
太陽電池設置構造
12日前
積水化学工業株式会社
防食用粘着テープ
1か月前
積水化学工業株式会社
基板積層体の製造方法
24日前
積水化学工業株式会社
基板積層体の製造方法
27日前
積水化学工業株式会社
樹脂組成物、放熱部材
1か月前
積水化学工業株式会社
継手構造および接続構造
1か月前
積水化学工業株式会社
床の施工方法及び建築物
1か月前
積水化学工業株式会社
配管構造及びプレハブ配管
1か月前
積水化学工業株式会社
配管構造及びプレハブ配管
1か月前
積水化学工業株式会社
集合継手及び排水システム
1か月前
積水化学工業株式会社
太陽電池モジュールの取付構造
12日前
積水化学工業株式会社
軒樋支持具および雨樋システム
1か月前
積水化学工業株式会社
竪樋支持具および排水システム
27日前
積水化学工業株式会社
集合継手及び集合継手の製造方法
1か月前
積水化学工業株式会社
マスターバッチ、及びその製造方法
1か月前
積水化学工業株式会社
熱膨張性マイクロカプセル用組成物
26日前
積水化学工業株式会社
粒体、地盤改良材及び地盤改良方法
1か月前
積水化学工業株式会社
ポリオルガノシロキサン、樹脂組成物
3日前
積水化学工業株式会社
防火区画貫通処理部材及び防火区画材
1か月前
積水化学工業株式会社
防火区画貫通処理シート及び防火区画材
1か月前
積水化学工業株式会社
超音波トランスデューサ、及び超音波センサ
12日前
積水化学工業株式会社
超音波トランスデューサおよび超音波センサ
12日前
積水化学工業株式会社
光ファイバ担持樹脂成形体及びその製造方法
1か月前
続きを見る