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公開番号
2025172844
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-26
出願番号
2025141061,2023203880
出願日
2025-08-27,2019-08-29
発明の名称
多鎖キメラポリペプチドおよびその使用
出願人
イミュニティーバイオ インコーポレイテッド
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C07K
19/00 20060101AFI20251118BHJP(有機化学)
要約
【課題】多鎖キメラポリペプチドおよびその使用を提供する。
【解決手段】(a)第1の標的結合ドメインと、可溶性組織因子ドメインと、一対の親和性ドメインの第1のドメインとを含む、第1のキメラポリペプチド、および(b)一対の親和性ドメインの第2のドメインと、第2の標的結合ドメインとを含む、第2のキメラポリペプチドを含み、第1のキメラポリペプチドおよび第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合している、多鎖キメラポリペプチドが提供される。これらの多鎖キメラポリペプチドを使用する方法およびこれらの多鎖キメラポリペプチドをコードする核酸も提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)(i)第1の標的結合ドメインと、
(ii)可溶性組織因子ドメインと、
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインと
を含む、第1のキメラポリペプチド、および
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインと、
(ii)第2の標的結合ドメインと
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、前記第1のキメラポリペプチドおよび前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合している、多鎖キメラポリペプチド。
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【請求項2】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記可溶性組織因子ドメインが、前記第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項1に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項3】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド内の前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項1に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項4】
前記可溶性組織因子ドメインおよび前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインが、前記第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項1~3のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項5】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド内の前記可溶性組織因子ドメインと前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項6】
前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが、前記第2のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項1~5のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項7】
前記第2のキメラポリペプチドが、前記第2のキメラポリペプチド内の前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項8】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが、同じ抗原に特異的に結合する、請求項1~7のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項9】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが、異なる抗原に特異的に結合する、請求項1~7のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
【請求項10】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインの一方または両方が、抗原結合ドメインである、請求項1~9のいずれか一項に記載の多鎖キメラポリペプチド。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、各々参照により全体が本明細書に組み込まれる、2018年8月30日に出願された米国特許出願第62/724,969号、2019年3月12日に出願された米国特許出願第62/817,230号、2018年8月30日に出願された米国特許出願第62/725,043号、2018年8月30日に出願された米国特許出願第62/725,010号、2018年10月22日に出願された米国特許出願第62/749,007号、2018年10月17日に出願された米国特許出願第62/746,832号、2018年10月23日に出願された米国特許出願第62/749,506号、2019年3月12日に出願された米国特許出願第62/817,241号、2019年3月11日に出願された米国特許出願第62/816,683号、および2019年7月31日に出願された米国特許出願第62/881,088号に対する優先権を主張する。
続きを表示(約 11,000 文字)
【0002】
技術分野
本開示は、バイオテクノロジーの分野、より具体的には、抗原結合分子に関する。
【背景技術】
【0003】
約46kDaの分子量を有する263アミノ酸内在性膜糖タンパク質であり、かつ外因性血液凝固経路のトリガータンパク質である組織因子(TF)は、インビボでの凝固の主要な開始因子である。通常、循環血液と接触していない組織因子は、循環凝固セリンプロテアーゼ因子への曝露時に凝固カスケードを開始する。血管損傷は、組織因子を発現する内皮下細胞を露出させ、既存の血漿因子VIIa(FVIIa)とのカルシウム依存性高親和性複合体の形成をもたらす。セリンプロテアーゼFVIIaの組織因子への結合は、FXからFXaおよびFIXからFIXaへの迅速な切断を促進する。その後、結果として生じたFXaおよび活性膜表面のタンパク質分解活性は、少量のプロトロンビンを非効率的にトロンビンに変換する。FXaによって生成されたトロンビンは、血小板活性化を開始し、微量のプロ補因子である第V因子(FV)および第VIII因子(FVIII)を活性化して、活性補因子である第Va因子(FVa)および第VIIIa因子(FVIIIa)になる。FIXaは、血小板表面でFVIIIaと複合体を形成して、内因性テナーゼ複合体を形成し、これにより、FXaが急速に生成される。FXaは、FVaと複合体を形成して、活性化された血小板表面にプロトロンビナーゼ複合体を形成し、これにより、プロトロンビンがトロンビンに迅速に切断される。
【0004】
組織因子-FVIIa複合体に加えて、最近の研究では、組織因子-FVIIa-FXa複合体がFVIIIを活性化することができ、これにより、開始段階で追加のレベルのFVIIIaが提供されることが示された。外因性経路が限られた量のトロンビンの活性化により凝固を開始する際に最も重要である一方で、内因性経路は、初期シグナルの劇的な増幅により凝固を維持する。
【0005】
細胞表面に発現する組織因子の多くは「暗号化」されており、凝固に完全に関与するには「暗号解読」されなければならない。細胞表面組織因子の「暗号解読」のメカニズムは、現時点では依然として不明であるが、アニオン性リン脂質の曝露がこのプロセスで主要な役割を果たしている。健常な細胞は、ホスファチジルセリン(PS)等のアニオン性リン脂質を原形質膜の内側の小葉に能動的に隔離する。細胞損傷、活性化、または細胞質Ca
2+
レベルの増加後、この二層非対称性が失われ、外側の小葉にPS曝露が増加し、これにより、細胞表面組織因子-FVIIa複合体の比活性が増加する。PS曝露が組織因子-FVIIa複合体によるFIXおよびFXの活性化の見かけのKmを低下させること
で知られているが、追加のメカニズムには、組織因子または組織因子-FVIIaの立体配座再配置およびその後の基質結合部位の曝露が含まれ得る。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、可溶性組織因子が抗原結合ドメインを含むキメラポリペプチドの足場として使用され得るという発見に基づく。この発見に基づいて、(a)(i)第1の標的結合ドメインと、(ii)可溶性組織因子ドメインと、(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインとを含む、第1のキメラポリペプチド、および(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインと、(ii)第2の標的結合ドメインとを含む、第2のキメラポリペプチドを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合している、多鎖キメラポリペプチドが、本明細書に提供される。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかを含む組成物、本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする核酸、および本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする核酸のうちのいずれかを含む細胞も本明細書に提供される。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかの使用を含む、免疫細胞を刺激する方法および治療を必要とする対象を治療する方法も本明細書に提供される。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかを産生する方法も本明細書に提供される。
【0007】
したがって、
(a)(i)第1の標的結合ドメインと、
(ii)可溶性組織因子ドメインと、
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインと
を含む、第1のキメラポリペプチド、および
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインと、
(ii)第2の標的結合ドメインと
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが、一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合している、多鎖キメラポリペプチドが、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインは、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインは、第2のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方は、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは各々、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvまたは単一ドメイン抗体を含む。
いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方は、CD16a、CD28、CD3、CD33、CD20、CD19、CD22、CD123、IL-1R、IL-1、VEGF、IL-6R、IL-4、IL-10、PDL-1、TIGIT、PD-1、TIM3、CTLA4、MICA、MICB、IL-6、IL-8、TNFα、CD26a、CD36、ULBP2、CD30、CD200、IGF-1R、MUC4AC、MUC5AC、Trop-2、CMET、EGFR、HER1、HER2、HER3、PSMA、CEA、B7H3、EPCAM、BCMA、P-カドヘリン、CEACAM5、UL16結合タンパク質、HLA-DR、DLL4、TYRO3、AXL、MER、CD122、CD155、PDGF-DD、TGF-β受容体II(TGF-βRII)リガンド、TGF-βRIIIリガンド、DNAM-1リガンド、NKp46リガンド、NKp44リガンド、NKG2Dリガンド、NKp30リガンド、scMHCIリガンド、scMHCIIリガンド、scTCRリガンド、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-10受容体、IL-12受容体、IL-15受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、IL-21受容体、PDGF-DD受容体、幹細胞因子(SCF)受容体、幹細胞様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)受容体、MICA受容体、MICB受容体、ULP16結合タンパク質受容体、CD155受容体、CD122受容体、およびCD28受容体からなる群から選択される標的に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方は、可溶性インターロイキン、可溶性サイトカインタンパク質、またはリガンドタンパク質である。いくつかの実施形態では、可溶性インターロイキン、可溶性サイトカイン、またはリガンドタンパク質は、IL-1、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方は、可溶性インターロイキン、サイトカイン受容体、または可溶性細胞表面受容体である。いくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性NKG2D、可溶性NKp30、可溶性NKp44、可溶性NKp46、可溶性DNAM-1、scMHCI、scMHCII、scTCR、可溶性CD155、または可溶性CD28である。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(複数可)をさらに含み、1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(複数可)のうちの少なくとも1つは、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられている。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(複数可)のうちの少なくとも1つとの間にリンカー配列、および/または1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(複数可)のうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチドのN末端および/またはC末端に1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つと第1の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチドのN末端および/またはC末端に配置されており、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の可溶性組織因子ドメインと一対
の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられている。いくつかの実施形態では、N末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つの追加の標的結合ドメインは、第1のキメラポリペプチド内の標的結合ドメインまたは第1の一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の少なくとも1つの追加の標的結合ドメインと第1の標的結合ドメインまたは一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に配置されたリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、C末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つの追加の標的結合ドメインは、第1のキメラポリペプチド内の標的結合ドメインまたは第1の一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の少なくとも1つの追加の標的結合ドメインと第1の標的結合ドメインまたは一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に配置されたリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、可溶性組織因子ドメインおよび/または一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、(i)可溶性組織因子ドメインと、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つとの間、および/または(ii)一対の親和性ドメインの第1のドメインと、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つとの間に配置されたリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチドのN末端またはC末端に1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第2のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第2のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド内の第2の標的結合ドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上は、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上は、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上は、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の標的結合ドメインのうちの1つ以上は、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvを含む。いくつかの実施形
態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の標的結合ドメインのうちの1つ以上は、CD16a、CD28、CD3、CD33、CD20、CD19、CD22、CD123、IL-1R、IL-1、VEGF、IL-6R、IL-4、IL-10、PDL-1、TIGIT、PD-1、TIM3、CTLA4、MICA、MICB、IL-6、IL-8、TNFα、CD26a、CD36、ULBP2、
CD30、CD200、IGF-1R、MUC4AC、MUC5AC、Trop-2、CMET、EGFR、HER1、HER2、HER3、PSMA、CEA、B7H3、EPCAM、BCMA、P-カドヘリン、CEACAM5、UL16結合タンパク質、HLA-DR、DLL4、TYRO3、AXL、MER、CD122、CD155、PDGF-DD、TGF-β受容体II(TGF-βRII)リガンド、TGF-βRIIIリガンド、DNAM-1リガンド、NKp46リガンド、NKp44リガンド、NKG2Dリガンド、NKp30リガンド、scMHCIリガンド、scMHCIIリガンド、scTCRリガンド、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-10受容体、IL-12受容体、IL-15受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、IL-21受容体、PDGF-DD受容体、幹細胞因子(SCF)受容体、幹細胞様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)受容体、MICA受容体、MICB受容体、ULP16結合タンパク質受容体、CD155受容体、CD122受容体、およびCD3受容体、およびCD28受容体からなる群から選択される標的に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの1つ以上は、可溶性インターロイキン、可溶性サイトカインタンパク質、またはリガンドタンパク質である。いくつかの実施形態では、可溶性インターロイキン、可溶性サイトカイン、またはリガンドタンパク質は、IL-1、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの1つ以上は、可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体である。いくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性NKG2D、可溶性NKp30、可溶性NKp44、可溶性NKp46、可溶性DNAM-1、scMHCI、scMHCII、scTCR、可溶性CD155、可溶性CD122、可溶性CD3、または可溶性CD28である。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチドのN末端またはC末端にペプチドタグをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチドのN末端またはC末端にペプチドタグをさらに含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。いくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号1と少なくとも80%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号1と少なくとも90%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号1と少なくとも95%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸の位置にリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸の位置にイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸の位置にトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸の位置にアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸の位置にチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸の位置にアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸の位置にフェニルアラニンのうちの1つ以上を含まない。いくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸の位置に
リジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸の位置にイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸の位置にトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸の位置にアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸の位置にチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸の位置にアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸の位置にフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、第VIIa因子に結合することができない。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、不活性第X因子を第Xa因子に変換しない。いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、哺乳動物における血液凝固を刺激しない。本明細書に提供される一本鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ヒト可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に提供される一本鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性野生型ヒト組織因子を含むか、またはそれからなる。
【0008】
いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメインと可溶性IL-15である。いくつかの実施形態では、可溶性IL15は、D8NまたはD8Aアミノ酸置換を有する。いくつかの実施形態では、ヒトIL15Rαは、成熟全長IL15Rαである。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、バルナーゼとバルンスター、PKAとAKAP、変異RNase I断片に基づくアダプター/ドッキングタグモジュール、ならびに、タンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン、およびSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュールからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドおよび/または第2のキメラポリペプチドは、そのN末端にシグナル配列をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、組成物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、医薬組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、多鎖キメラポリペプチドの少なくとも1つの用量を含む。いくつかの実施形態では、キットは、組成物の少なくとも1つの用量を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、免疫細胞を刺激する方法であって、免疫細胞を、上述の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかまたは組成物の有効量と接触させることを含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、この方法は、免疫細胞をインビトロで接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、免疫細胞を対象から得ることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、接触させるステップの前に、免疫細胞を対象から得ることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、免疫細胞をインビボで接触させることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、未熟胸腺細胞、末梢血リンパ球、ナイーブT細胞、多能性Th細胞前駆体、リンパ前駆細胞、Treg細胞、メモリーT細胞、Th17細胞、Th22細胞、Th9細胞、Th2細胞、Th1細胞、Th3細胞、γδ T細胞、αβ T細胞、腫瘍浸潤T細胞、CD8
+
T細胞、CD4
+
T細胞、ナチュラルキラーT細胞、マスト細胞、マクロファージ、好中球、樹状細胞、好塩基球、好酸球、およびナチュラルキラー細胞からなる群から免疫細胞を選択することを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体を発現するように免疫細胞を遺伝子修飾することを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、接触させるステップの後に、免疫細胞に、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体をコードする核酸を導入することを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、免疫細胞を、それを必要とする対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、対象を、加齢関連疾患または状態を有すると特定または診断するこ
とを含む。いくつかの実施形態では、加齢関連疾患または状態は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢関連肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、および腎機能障害からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、この方法は、対象を、がんを有すると特定または診断することを含む。いくつかの実施形態では、がんは、固形腫瘍、血液腫瘍、肉腫、骨肉腫、膠芽細胞腫、神経芽細胞腫、黒色腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、B細胞新生物、多発性骨髄腫、B細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、骨髄異形成症候群(MDS)、皮膚T細胞リンパ腫、網膜芽細胞腫、胃癌、尿路上皮癌、肺癌、腎細胞癌、胃食道癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、非小細胞肺癌、扁平上皮細胞頭頸部癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、肝臓癌、および肝細胞癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、この方法は、対象を、感染性疾患を有すると診断または特定することを含む。いくつかの実施形態では、感染性疾患は、ヒト免疫不全ウイルス、サイトメガロウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、ライノウイルス、ロタウイルス、天然痘、単純ヘルペスウイルス、B型肝炎ウイルス、A型肝炎ウイルス、およびC型肝炎ウイルス、パピローマウイルス、ならびにインフルエンザウイルスによる感染である。
(【0011】以降は省略されています)
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