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公開番号
2025151104
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052355
出願日
2024-03-27
発明の名称
細胞質送達剤及びその使用
出願人
公立大学法人大阪
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
5/113 20060101AFI20251002BHJP(有機化学)
要約
【課題】目的物質を細胞質へ送達させるために用いられる、ペプチド及びカチオン性分子を含有する細胞質送達剤及びその使用を提供する。
【解決手段】細胞質送達剤は、下記式(1)に示されるアミノ酸配列を含むペプチド又はその塩、及び、カチオン性分子を含有する。
X
1
X
2
X
3
X
4
式(1)
X
1
は、下記一般式(A-1)若しくは下記一般式(A-2)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基、又は、アスパラギン酸残基を表し、X
2
、X
3
及びX
4
は、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン又はフェニルアラニンを表す。式中、R
11
及びR
21
は、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~10の炭化水素基を表す。R
12
及びR
22
は、保護基又は水素原子を表す。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
目的物質を対象細胞の細胞質へ送達させるための細胞質送達剤であって、
下記式(1)に示されるアミノ酸配列を含むペプチド又はその塩、及び、カチオン性分子を含有し、
細胞質送達活性を有する、細胞質送達剤;
X
1
X
2
X
3
X
4
式(1)
X
1
は、下記一般式(A-1)若しくは下記一般式(A-2)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基、又は、アスパラギン酸残基を表し、
X
2
、X
3
及びX
4
は、それぞれ独立に、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン又はフェニルアラニンを表す。
TIFF
2025151104000015.tif
40
170
[R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~10の炭化水素基を表す。R
12
及びR
22
は、それぞれ独立に、保護基又は水素原子を表す。]
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、脂肪族炭化水素基である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項3】
前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、鎖状の脂肪族炭化水素基である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項4】
前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~7の鎖状の脂肪族炭化水素基である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項5】
X
1
は、下記式(A-1-01)又は下記式(A-2-01)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
TIFF
2025151104000016.tif
43
170
[R
12
及びR
22
は、それぞれ独立に、保護基又は水素原子を表す。]
【請求項6】
前記ペプチドは、前記式(1)に示されるアミノ酸配列の繰り返しを含み、
前記繰り返し数は3~20である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項7】
前記ペプチドは、前記式(1)に示されるアミノ酸配列の繰り返しを含み、
前記繰り返し数は4~10である、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項8】
X
2
はアラニンであり、X
3
はロイシンであり、X
4
はアラニンである、請求項1に記載の細胞質送達剤。
【請求項9】
前記ペプチドは、下記(a)、(b)及び(c)からなる群より選択されるペプチドである、請求項1に記載の細胞質送達剤;
WXAALAXALAXALAXHLAXALAXALXALAA(配列番号1)
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列を含み、かつ、細胞質送達活性を有するペプチド;
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、挿入、置換及び/若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、細胞質送達活性を有するペプチド;
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、細胞質送達活性を有するペプチド;
複数のXは、それぞれ独立に、下記一般式(A-1)若しくは下記一般式(A-2)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基、又は、アスパラギン酸残基を表し、
複数のXは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
TIFF
2025151104000017.tif
40
170
[R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~10の炭化水素基を表す。R
12
及びR
22
は、それぞれ独立に、保護基又は水素原子を表す。]
【請求項10】
目的物質を対象細胞の細胞質へ送達する方法であって、
請求項1~9に記載の細胞質送達剤及び前記目的物質を、対象の細胞に接触させる工程を含む、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞質送達剤及びその使用に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
低分子医薬、ペプチド、タンパク質、糖等の目的物質を細胞質へ送達させるために、リポソームの外表面に機能性分子が導入されたリポソームの開発が進められている。例えば、特許文献1には、ウイルスの膜融合タンパク質を模倣した人工ペプチドである、GALAペプチドを用いて、目的物質を細胞質へ送達させる方法が記載されている。
【0003】
GALAペプチド、及び、カチオン性分子と目的物質を含むリポソームを細胞に接触させると、GALAペプチド及びリポソームはエンドサイトーシスにより細胞に取り込まれる。エンドソームに取り込まれたGALAペプチドは、pHの低下により立体構造が変化し、エンドソーム膜を不安定化する。その結果、エンドソームの破壊が促進され、目的物質の細胞質への送達が促進される(例えば、非特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2012/124688号
【非特許文献】
【0005】
Luke van der Koog et al, Liposomes and Extracellular Vesicles as Drug Delivery Systems: A Comparison of Composition, Pharmacokinetics, and Functionalization, Advanced Healthcare Materials, 2022 Mar;11(5):e2100639. doi: 10.1002/adhm.202100639.
Nakase I and Futaki S, Combined treatment with a pH-sensitive fusogenic peptide and cationic lipids achieves enhanced cytosolic delivery of exosomes, Scientific Reports, 2015 May 26;5:10112. doi: 10.1038/srep10112.
Kobayashi et al., Cytosolic targeting of macromolecules using a pH-dependent fusogenic peptide in combination with cationic liposomes, Bioconjugate Chemmistry. 2009 May 20;20(5):953-9. doi: 10.1021/bc800530v.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
より多くの量の目的物質を細胞質へ送達させるために、GALAペプチド以外のペプチドの開発が求められている。
そこで、本発明は、目的物質を細胞質へ送達させるために用いられる、ペプチド及びカチオン性分子を含有する細胞質送達剤、それを用いた目的物質を対象細胞の細胞質へ送達する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]目的物質を対象細胞の細胞質へ送達させるための細胞質送達剤であって、下記式(1)に示されるアミノ酸配列を含むペプチド又はその塩、及び、カチオン性分子を含有し、細胞質送達活性を有する、細胞質送達剤;
X
1
X
2
X
3
X
4
式(1)
X
1
は、下記一般式(A-1)若しくは下記一般式(A-2)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基、又は、アスパラギン酸残基を表し、X
2
、X
3
及びX
4
は、それぞれ独立に、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン又はフェニルアラニンを表す。
【0008】
TIFF
2025151104000001.tif
40
170
[R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~10の炭化水素基を表す。R
12
及びR
22
は、それぞれ独立に、保護基又は水素原子を表す。]
【0009】
[2]前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、脂肪族炭化水素基である、[1]に記載の細胞質送達剤。
[3]前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、鎖状の脂肪族炭化水素基である、[1]に記載の細胞質送達剤。
[4]前記一般式(A-1)及び前記一般式(A-2)において、R
11
及びR
21
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素原子数3~7の鎖状の脂肪族炭化水素基である、[1]に記載の細胞質送達剤。
【0010】
[5]X
1
は、下記式(A-1-01))又は下記式(A-2-01)で表される人工アミノ酸が、ペプチド結合によって結合している人工アミノ酸残基である、[1]に記載の細胞質送達剤。
(【0011】以降は省略されています)
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