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公開番号2025168251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2025056168
出願日2025-03-28
発明の名称トナー用外添剤及びトナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20251030BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高湿環境下で画像出力する場合もすばやくトナー帯電が立上がり、帯電安定性を有し、濃度変動・色味変動を抑制した画像を得られるトナー用外添剤。
【解決手段】シロキサン結合を有する有機ケイ素重合体を含むトナー用外添剤で、該トナー用外添剤は、X線光電子分光測定で、ケイ素原子濃度dSi、酸素原子濃度dO、炭素原子濃度dC(合計100原子%)で、ケイ素に結合した炭素の原子濃度が30~60原子%、KOHを用いた滴定で測定されるシラノール基量が0.025~0.800mmol/g、全ケイ素原子の数を1.00とし下記(a)中Siaのケイ素原子割合Pa、下記(b)中Sibのケイ素原子割合Pb、下記(c)中Sicのケイ素原子割合Pcの時、下式(1)~(2)を満たす。(1)(Pa)+(Pb)+(Pc)≧0.80
(2)(Pb)+(Pc)≧0.30
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(R1、R2は、それぞれ独立して炭素数が1以上6以下のアルキル基。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シロキサン結合を有する有機ケイ素重合体を含むトナー用外添剤であって、
該トナー用外添剤は、X線光電子分光測定において、ケイ素原子の原子濃度をdSi、酸素原子の原子濃度をdO、炭素原子の原子濃度をdCとし、それらの合計を100原子%としたときに、ケイ素原子に結合している炭素原子の原子濃度の割合が30原子%以上60原子%以下であり、
該トナー用外添剤は、KOHを用いた滴定法により測定される、シラノール基量が、0.025mmol/g以上0.800mmol/g以下であり、
該有機ケイ素重合体に含有されるケイ素原子に関し、全ケイ素原子の数を1.00とし、下記ユニット(a)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子の割合をPa、下記ユニット(b)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子の割合をPb、下記ユニット(c)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子の割合をPcとしたとき、
該Pa、該Pb及び該Pcが、下式(1)~(2)を満たす、ことを特徴とするトナー用外添剤。
(Pa)+(Pb)+(Pc)≧0.80 (1)
(Pb)+(Pc)≧0.30 (2)
TIFF
2025168251000007.tif
35
122
(R
1
、R
2
は、それぞれ独立して炭素数が1以上6以下のアルキル基を表す。)
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記トナー用外添剤は、一次粒子の個数平均粒径が0.03μm以上0.30μm以下である請求項1に記載のトナー用外添剤。
【請求項3】
前記トナー用外添剤は、ヤング率が10GPa以上30GPa以下である請求項1又は2に記載のトナー用外添剤。
【請求項4】
前記トナー用外添剤は、微粒子Aと微粒子Bとを有する複合粒子であって、該微粒子Aは前記有機ケイ素重合体を有する粒子であり、該微粒子Bは、該微粒子Aの表面に、少なくとも一部分が埋没した状態で存在する微粒子である請求項1又は2に記載のトナー用外添剤。
【請求項5】
前記微粒子Bは、ヤング率が50GPa以上200GPa以下の無機微粒子である請求項4に記載のトナー用外添剤。
【請求項6】
下式で表される前記微粒子Bの埋没率の平均値が、30%以上90%以下である請求項4に記載のトナー用外添剤。
微粒子Bの埋没率(%)=(微粒子Aに埋まっている微粒子Bの深さ/微粒子Bの直径)×100
【請求項7】
下記洗浄法によって洗浄された前記トナー用外添剤は、X線光電子分光測定において、ケイ素原子の原子濃度をdSi、酸素原子の原子濃度をdO、炭素原子の原子濃度をdCとし、それらの合計を100原子%としたときに、ケイ素原子に結合している炭素原子の原子濃度の割合が30原子%以上であり、
前記トナー用外添剤のKOHを用いた滴定法により測定されるシラノール基量が、0.025mmol/g以上0.800mmol/g以下である請求項1又は2に記載のトナー用外添剤。
・洗浄法:
a)前記トナー用外添剤10gをヘキサン200mLに分散させ、超音波処理(周波数30kHz 出力容量15W 強度100% 時間5分)をする。
b)前記トナー用外添剤分散液からヘキサンを留去する。
【請求項8】
トナー粒子と、外添剤とを有するトナーであって、
該外添剤が、シロキサン結合を有する有機ケイ素重合体を含み、
該外添剤は、X線光電子分光測定において、ケイ素原子の原子濃度をdSi、酸素原子の原子濃度をdO、炭素原子の原子濃度をdCとし、それらの合計を100原子%としたときに、ケイ素原子に結合している炭素原子の原子濃度の割合が30原子%以上60原子%以下であり、
該外添剤は、KOHを用いた滴定法により測定される、シラノール基量が、0.025mmol/g以上0.800mmol/g以下であり、
該有機ケイ素重合体に含有されるケイ素原子に関し、全ケイ素原子の数を1.00とし、下記ユニット(a)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子の割合をPa、下記ユニット(b)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子の割合をPb、下記ユニット(c)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子の割合をPcとしたとき、
該Pa、該Pb及び該Pcが、下式(1)~(2)を満たす、ことを特徴とするトナー。
(1)(Pa)+(Pb)+(Pc)≧0.80
(2)(Pb)+(Pc)≧0.30
TIFF
2025168251000008.tif
35
122
(R
1
、R
2
は、それぞれ独立して炭素数が1以上6以下のアルキル基を表す。)
【請求項9】
前記外添剤のトナー粒子100質量部に対する含有量が、0.1質量部以上20.0質量部以下である請求項8に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー用外添剤及びトナーに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及し、印刷市場への適用が始まっている。印刷市場では、高速化と共に高画質、高安定性が要求されるようになってきている。
高画質化、高安定化の為には、トナーの帯電特性を安定化する必要がある。トナーの帯電特性を安定化する為に、外添剤の検討が種々行われている。
従来、トナーに用いられる外添剤としては一般的にシリカが広く知られている。一般に、乾式又は湿式(ゾルゲル法)により得られたシリカに表面処理を施し、疎水性を高めた例が報告されている。例えば特許文献1では、高疎水性球状ゾルゲルシリカ微粒子をトナー粒子(トナー母粒子)に添加し、トナーの帯電安定性を向上させた例がある。
また、特許文献2には、ポリアルキルシルセスキオキサン微粒子をトナー母粒子に添加し、トナーの流動性や帯電安定性を向上させた例がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-99582号公報
特許第6116711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高湿環境下においては、トナーの初期の帯電性の立ち上がり速度が遅く、連続して画像を出力した際の画像の濃度変動もしくは色味変動が大きくなってしまうことがあった。
本開示の目的は、上記の課題を解決したトナー用外添剤、及びトナーを提供することにある。具体的には、高湿環境下において画像を出力する場合においてもすばやくトナーの帯電が立ち上がり、さらに帯電安定性を有し、濃度変動・色味変動が抑制された画像を得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、シロキサン結合を有する有機ケイ素重合体を含むトナー用外添剤であって、
該トナー用外添剤は、X線光電子分光測定において、ケイ素原子の原子濃度をdSi、酸素原子の原子濃度をdO、炭素原子の原子濃度をdCとし、それらの合計を100原子%としたときに、ケイ素原子に結合している炭素原子の原子濃度の割合が30原子%以上60原子%以下であり、
該トナー用外添剤は、KOHを用いた滴定法により測定される、シラノール基量が、0.025mmol/g以上0.800mmol/g以下であり、
該有機ケイ素重合体に含有されるケイ素原子に関し、全ケイ素原子の数を1.00とし、下記ユニット(a)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子の割合をPa、下記ユニット(b)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子の割合をPb、下記ユニット(c)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子の割合をPcとしたとき、該Pa、該Pb及び該Pcが、下式(1)~(2)を満たすことを特徴とするトナー用外添剤である。
(1)(Pa)+(Pb)+(Pc)≧0.80
(2)(Pb)+(Pc)≧0.30
【0006】
TIFF
2025168251000001.tif
35
122
(R
1
、R
2
は、それぞれ独立して炭素数が1以上6以下のアルキル基を表す。)
また、本開示は、トナー粒子と、外添剤とを有するトナーであって、該外添剤が、上記構成であることを特徴とするトナーである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、高湿環境下において画像を出力する場合においてもすばやくトナーの帯電が立ち上がり、さらに帯電安定性を有し、濃度変動・色味変動が抑制された画像を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
【0009】
本開示の効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
【0010】
従来、トナー用外添剤として用いられてきたシリカ粒子やポリアルキルシルセスキオキサン粒子は、シロキサン結合(Si-O-Si)を主成分とする粒子である。シリカ粒子やポリアルキルシルセスキオキサン粒子の末端にはシラノール基が存在しているため、粒子表面及び内部には未反応の残存シラノール基が存在する。シラノール基は、水分を吸着しやすいため高湿環境下においてトナーの帯電量が低下する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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