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公開番号2025175848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-03
出願番号2024082151
出願日2024-05-20
発明の名称二次電池
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H01M 10/0565 20100101AFI20251126BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】繰り返し充放電における劣化を抑制し得る二次電池の提供。
【解決手段】正極層と、負極層と、該正極層と該負極層との間のバルク電解質層と、を有する二次電池であって、該正極層は、正極活物質とバインダーとを含み、該バルク電解質層は、Li+、Na+、K+、Mg2+及びCa2+からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩と、第一のポリマーとを含み、該バインダーは、第二のポリマーと、Li+、Na+、K+、Mg2+及びCa2+からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩とを含み、該第二のポリマーは、カチオン性官能基が結合しているウレタン樹脂を含み、該第一のポリマーは、該第二のポリマーと異なる構造を有する、ことを特徴とする二次電池。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
正極層と、負極層と、該正極層と該負極層との間のバルク電解質層と、を有する二次電池であって、
該正極層は、正極活物質とバインダーとを含み、
該バルク電解質層は、Li

、Na

、K

、Mg
2+
及びCa
2+
からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩と、第一のポリマーとを含み、
該バインダーは、第二のポリマーと、Li

、Na

、K

、Mg
2+
及びCa
2+
からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩とを含み、
該第二のポリマーは、カチオン性官能基が結合しているウレタン樹脂を含み、
該第一のポリマーは、該第二のポリマーと異なる構造を有する、ことを特徴とする二次電池。
続きを表示(約 4,200 文字)【請求項2】
前記第一のポリマーは、ポリマー構造中に
下記式(1)で示される構造と、
下記式(2)で示される構造及び下記式(3)で示される構造からなる群から選択される少なくとも一の構造と、を有する、請求項1に記載の二次電池。
TIFF
2025175848000050.tif
170
153
(式(1)において、R

は水素原子又はメチル基を表す。R

は炭素数1~6の直鎖又は分岐を有するアルキレン基を表す。R

は炭素数1~6のアルキル基を表す。
式(2)において、R

はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。R

、R

はそれぞれ独立して炭素数1~6の直鎖又は分岐を有するアルキレン基を表す。
式(3)において、R

はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。R

、R

、R
10
はそれぞれ独立して炭素数1~6の直鎖又は分岐を有するアルキレン基を表す。R
11
は炭素数1~6の3価の有機基を表す。
式(1)~(3)におけるA1、B1、D1、D2及びD3は各々独立に、少なくとも(-CH

CH

-O-)で示されるエチレンオキシド構造を有する連結基である。)
【請求項3】
メチルエチルケトン浸漬法による、前記第一のポリマーの体積膨潤率が、40.0~120.0%である、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
該第一のポリマーは、下記式(4)で示される構造、式(5)で示される構造、式(6)で示される構造、及び式(7)で示される構造からなる群から選択される少なくとも一の構造を有する、請求項1に記載の二次電池。
TIFF
2025175848000051.tif
62
170
TIFF
2025175848000052.tif
52
170
TIFF
2025175848000053.tif
56
170
TIFF
2025175848000054.tif
48
170
(式(4)において、R
12
は水素原子又はメチル基を表す。R
13
は炭素数1~7の直鎖又は分岐を有するアルキレン基を表す。R
14
はフッ素原子又は炭素数1~4のパーフルオロアルキル基を表す。X

はリチウムイオン、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される少なくとも一を表す。
式(5)において、R
15
は水素原子又はメチル基を表す。R
16
は2価の連結基を表す。R
17
は炭素数1~4のアルキル基を表す。R
18
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。R
16
~R
18
の各々はイミダゾリウム環構造を構成する2つの窒素原子及び3つの炭素原子からなる群から選択される3つの元素に結合している。ただし、R
16
~R
18
のうちの一つは、イミダゾリウム環構造中のカチオン性窒素原子に結合している。X1

はアニオンを表す。
式(6)において、R
19
は水素原子又はメチル基を表す。R
20
は2価の連結基を表す。R
21
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。R
20
及びR
21
のいずれか一方はピリジニウム環構造を構成する窒素原子に結合し、他方はピリジニウム環構造を構成する5つの炭素原子のいずれかに結合している。X2

はアニオンを表す。
式(7)において、R
22
は水素原子又はメチル基を表す。R
23
は2価の連結基を表す。R
24
~R
26
は各々独立に水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。X3

はアニオンを表す。)
【請求項5】
前記金属塩は、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジシアナミドアニオン、チオシアネートアニオン、及びビスオキサラトホウ酸アニオンからなる群から選択される少なくとも一のアニオンを含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項6】
前記ウレタン樹脂が、互いに隣接する第一のウレタン結合と、第二のウレタン結合との間に、下記式(8)で示されるエチレンオキシド構造を有し、
該第一のウレタン結合と、該第二のウレタン結合との間に、下記式(9)で示されるプ
ロピレンオキシド構造をさらに有し、
TIFF
2025175848000055.tif
37
170
該エチレンオキシド構造の平均付加モル数m

、及び該プロピレンオキシド構造の平均付加モル数n

は各々独立に1以上の自然数であり、n

≦m

≦9n

である、請求項1に記載の二次電池。
【請求項7】
メチルエチルケトン浸漬法による、前記第二のポリマーの体積膨潤率が、30.0~100.0%である、請求項1に記載の二次電池。
【請求項8】
前記カチオン性官能基が、下記式(10)で示される構造、式(11)で示される構造、式(12)で示される構造、式(13)で示される構造、式(14)で示される構造、及び式(15)で示される構造からなる群から選択される少なくとも一の構造を含む、請求項1に記載の二次電池。
TIFF
2025175848000056.tif
36
170
(式(10)中、


は0~3の整数を表し、

27
及びR
28
は、窒素原子とともに五員環の含窒素芳香族複素環構造を形成する炭化水素基を表し、


~Z

は各々独立に下記式(X)で示される構造、水素原子、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


は、下記式(X)で示される構造、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


、Z

、及びd

が1以上である場合における少なくとも一のZ

からなる群から選択される少なくとも一は下記式(X)で示される構造である。)
TIFF
2025175848000057.tif
35
170
(式(11)中、


は0~5の整数を表し、

29
は、窒素原子とともに含窒素芳香族複素環構造を形成する炭化水素基を表し、


は、下記式(X)で示される構造、水素原子、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基
又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


は、下記式(X)で示される構造、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


、及びd

が1以上である場合における少なくとも一のZ

からなる群から選択される少なくとも一は、下記式(X)で示される構造である。)
TIFF
2025175848000058.tif
36
170
(式(12)中、


は0~4の整数を表し、

30
及びR
31
は、窒素原子とともに六員環の含窒素芳香族複素環構造を形成する炭化水素基を表し、


は、下記式(X)で示される構造、水素原子、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


は、下記式(X)で示される構造、水酸基、炭素数1~4の炭化水素基又は水酸基を有する炭素数1~4の炭化水素基を表し、


、及びd

が1以上である場合における少なくとも一のZ

からなる群から選択される少なくとも一は、下記式(X)で示される構造である。)
TIFF
2025175848000059.tif
49
170
(式(13)中、R
32
【請求項9】
該第二のポリマーは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオン、ジシアナミドアニオン、チオシアネートアニオン、及びビスオキサラトホウ酸アニオンからなる群から選択される少なくとも一のアニオンを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、二次電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、IоT機器や燃料電池、電気自動車の発展に伴って、その電源としての二次電池の需要が以前にも増して高まっている。二次電池は、繰り返し充放電と高容量化が可能なことから小型機器から大型機器まで幅広く搭載されている。二次電池は、主に正極、負極、及び電解質によって構成されている。電解質はリチウムイオンを含む電解液からなるリチウムイオン二次電池がよく用いられている。
【0003】
現在、電解液の多くが可燃性液体からなり、漏洩した際に火災の懸念があることから、電解質の固体化が検討されている。固体化した電解質、すなわち固体電解質は、セラミック系である酸化物系や硫化物系、およびポリマー系の材料が検討されている。この中で、セラミック系はイオン導電率に優れる反面、充放電に伴う膨張収縮をした際に、正極や負極に対して追従しにくく材料界面を安定させることが難しい。このため、機械的に追従しやすく界面の面積を大きくしやすいポリマー電解質を用いることが提案されている。一般に、正極と電解質間における界面の面積を大きくすることで充放電特性が良くなることが知られている。また、正極をなす正極活物質に対して界面を大きくするためにバインダーを添加する手法が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-69388号公報
特表2011-529252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、二次電池にはより長寿命化が求められており、繰り返し充放電における劣化の抑制が求められている。特許文献1では、ウレタン樹脂からなるポリマー電解質で負極を被覆したリチウム二次電池が記載されている。特許文献2では、ポリマー電解質を用いたリチウム二次電池が記載されている。一般には、繰り返し充放電における劣化は電極界面の抵抗上昇など界面の劣化によるものとされているが、その要因は一意に定まらず、電池構成や材料によっては電池寿命が十分でない場合がある。本発明者らの検討によれば、特許文献1及び特許文献2に記載のリチウム二次電池は、電池寿命が十分でなかった。
【0006】
本開示の少なくとも一態様は、繰り返し充放電における劣化を抑制し得る二次電池の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一態様は、
正極層と、負極層と、該正極層と該負極層との間のバルク電解質層と、を有する二次電池であって、
該正極層は、正極活物質とバインダーとを含み、
該バルク電解質層は、Li

、Na

、K

、Mg
2+
及びCa
2+
からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩と、第一のポリマーとを含み、
該バインダーは、第二のポリマーと、Li

、Na

、K

、Mg
2+
及びCa
2+
からなる群から選択される少なくとも一のカチオンを含む金属塩とを含み、
該第二のポリマーは、カチオン性官能基が結合しているウレタン樹脂を含み、
該第一のポリマーは、該第二のポリマーと異なる構造を有する、二次電池に関する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一態様によれば、繰り返し充放電における劣化を抑制し得る二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の二次電池の一例を示す概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。また、数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。また、本開示において、例えば「XX、YY及びZZからなる群から選択される少なくとも一つ」のような記載は、XX、YY、ZZ、XXとYYとの組合せ、XXとZZとの組合せ、YYとZZとの組合せ、又はXXとYYとZZとの組合せのいずれかを意味する。なお、XXが群の場合XXから複数を選択してもよく、YY及びZZについても同様である。
(【0011】以降は省略されています)

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