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公開番号2025158282
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024060672
出願日2024-04-04
発明の名称保持部材
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 7/022 20190101AFI20251009BHJP(積層体)
要約【課題】長時間の使用が可能となる耐久性に優れた保持部材を提供する。
【解決手段】保持部材であって、第1部材と、第2部材と、第1部材と第2部材とを接着する接着部材と、を備え、温度120℃の条件下で、接着部材を介して第1部材と第2部材とが接続された接続方向に沿って第1部材と第2部材とを一定の引張荷重で引っ張っている際に接着部材に生じている応力を保持応力(MPa)とし、保持応力(MPa)が接着部材にかかり始めてから接着部材が破断するまでの時間を破断時間(h)としたとき、破断時間(h)の常用対数を1増加させる保持応力(MPa)の値の変化量は、-0.09MPa以上、かつ、0MPa未満の範囲内の値であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
保持部材であって、
第1部材と、
第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材とを接着する接着部材と、を備え、
温度120℃の条件下で、前記接着部材を介して前記第1部材と前記第2部材とが接続された接続方向に沿って前記第1部材と前記第2部材とを一定の引張荷重で引っ張っている際に前記接着部材に生じている応力を保持応力(MPa)とし、前記保持応力(MPa)が前記接着部材にかかり始めてから前記接着部材が破断するまでの時間を破断時間(h)としたとき、前記破断時間(h)の常用対数を1増加させる前記保持応力(MPa)の値の変化量は、-0.09MPa以上、かつ、0MPa未満の範囲内の値であることを特徴とする、保持部材。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
請求項1に記載の保持部材であって、
前記接着部材は、側鎖の少なくとも一部に芳香族炭化水素基を備えたシリコーン樹脂を含むことを特徴とする、保持部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の保持部材であって、
前記接着部材は、アルミナを主成分としたフィラーを含むことを特徴とする、保持部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保持部材に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
対象物を保持する保持部材として、静電引力により対象物であるウエハを保持する静電チャックが知られている。例えば、特許文献1,2には、金属により形成されたベース部材と、セラミックスにより形成されたセラミックス部材と、ベース部材とセラミックス部材とを接着する接着部材と、を備える静電チャックが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6611743号公報
特許第6886440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1,2のいずれの技術にも、ベース部材とセラミックス部材とが引っ張られることで接着部材に印加される応力に対する接着部材の耐久性については十分に考慮されていなかった。このような応力に対する耐久性が低い保持部材では、長時間の使用が制限される虞がある。このため、耐久性に優れた保持部材の開発が要望されていた。
【0005】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、長時間の使用が可能となる耐久性に優れた保持部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現できる。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、保持部材が提供される。この保持部材は、第1部材と、第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを接着する接着部材と、を備え、温度120℃の条件下で、前記接着部材を介して前記第1部材と前記第2部材とが接続された接続方向に沿って前記第1部材と前記第2部材とを一定の引張荷重で引っ張っている際に前記接着部材に生じている応力を保持応力(MPa)とし、前記保持応力(MPa)が前記接着部材にかかり始めてから前記接着部材が破断するまでの時間を破断時間(h)としたとき、前記破断時間(h)の常用対数を1増加させる前記保持応力(MPa)の値の変化量は、-0.09MPa以上、かつ、0MPa未満の範囲内の値である。
【0008】
この構成によれば、破断時間(h)の常用対数を1増加させる保持応力(MPa)の値の変化量が-0.09MPa以上、かつ、0MPa未満の範囲内の値である接着部材を備えた保持部材を提供することができる。このため、保持応力(MPa)の値を変化させた際の破断時間(h)の常用対数の変化量が比較的大きいことから、保持応力(MPa)の値を減少させた際には破断時間(h)の常用対数が大きく増加する保持部材を提供することができる。すなわち、破断限界に近い保持応力(MPa)が印加される環境下においても、長時間の使用が可能となる耐久性に優れた保持部材を提供することができる。
【0009】
(2)上記態様の保持部材において、前記接着部材は、側鎖の少なくとも一部に芳香族炭化水素基を備えたシリコーン樹脂を含んでいてもよい。
この構成によれば、シリコーン樹脂の側鎖の少なくとも一部に芳香族炭化水素基が備えられているため、芳香族炭化水素基の立体障害の影響でシリコーン樹脂の主鎖における微小な結晶化や絡み合いの発生が少なくなり、接着部材中に存在する疑似的な架橋点の数を少なくすることができる。その結果、接着部材中において、応力が印加された際にその結合が切れにくい化学結合による架橋点の割合を高くしつつ、応力が印加された際にその結合が切れやすい疑似的な架橋点の割合を低くできることから、接着部材の破断限界に近い保持応力(MPa)を印加したとしても、その保持応力(MPa)が接着部材に印加されてから接着部材が破断に至るまでの時間を長くすることができる。
【0010】
(3)上記態様の保持部材において、前記接着部材は、アルミナを主成分としたフィラーを含んでいてもよい。
この構成によれば、フィラーの主成分が親水性の高いアルミナである。このため、接着部材に含まれる樹脂が疎水性の高い樹脂(例えばシリコーン樹脂)である場合には、その樹脂のSP値とフィラーのSP値との差は大きくなり、このSP値の差が大きいほど接着部材における疑似的な架橋点の数は少なくすることができる。したがって、接着部材中において化学結合による架橋点の割合を高くしつつ疑似的な架橋点の割合を低くできることから、接着部材の破断限界に近い保持応力(MPa)を印加したとしても、保持応力(MPa)が接着部材に印加されてから接着部材が破断に至るまでの時間をより一層長くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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