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公開番号2025161577
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064883
出願日2024-04-12
発明の名称積層体
出願人豊田合成株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/30 20060101AFI20251017BHJP(積層体)
要約【課題】外観の不具合の発生を抑制しつつ、温度変化によって誘電体多層膜にクラックが発生することを抑制できる積層体を提供する。
【解決手段】積層体11は、合成樹脂製の基材12と、基材12の裏面に積層されたアクリル重合膜13と、アクリル重合膜13に積層された誘電体多層膜14と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
合成樹脂製の基材と、
前記基材の表面及び裏面のうち少なくとも一方に積層されたアクリル重合膜と、
前記アクリル重合膜に積層された誘電体多層膜と、
を備える積層体。
続きを表示（約 85 文字）【請求項２】
前記アクリル重合膜は、アクリルモノマーをプラズマでラジカル化させて重合させることによって成膜されることを特徴とする請求項１に記載の積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、積層体に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、積層体として、例えば特許文献１に示すものが知られている。こうした積層体は、合成樹脂製の基材と、基材上に形成された硬化塗膜と、硬化塗膜の上に形成された金属薄膜層と、金属薄膜層上に形成されたトップコート層とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１１－９４１０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、上述の積層体では、硬化塗膜となる塗料を基材に塗布する際の塗装むらによって、硬化塗膜の表面にゆず肌と呼ばれる凹凸模様が生じるため、外観の不具合が発生することがある。このため、硬化塗膜を省略して基材上に直接金属薄膜層を形成すると、基材と金属薄膜層との間の線膨張係数の差が大きくなる。この結果、温度変化による基材と金属薄膜層との膨張差によって金属薄膜層にクラックが発生するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
以下、上記課題を解決するための積層体の各態様を記載する。
［態様１］合成樹脂製の基材と、前記基材の表面及び裏面のうち少なくとも一方に積層されたアクリル重合膜と、前記アクリル重合膜に積層された誘電体多層膜と、を備える積層体。
【０００６】
上記構成によれば、アクリル重合膜は、塗膜のように塗膜むらによって表面にゆず肌と呼ばれる凹凸模様が生じないので、凹凸模様による外観の不具合の発生を抑制できる。加えて、アクリル重合膜と誘電体多層膜との間の線膨張係数の差は、基材と誘電体多層膜との間の線膨張係数の差よりも小さい。このため、基材と誘電体多層膜との間にアクリル重合膜を介在させることで、温度変化によるアクリル重合膜と誘電体多層膜との膨張差によって誘電体多層膜にクラックが発生することを抑制できる。したがって、外観の不具合の発生を抑制しつつ、温度変化によって誘電体多層膜にクラックが発生することを抑制できる。
【０００７】
［態様２］前記アクリル重合膜は、アクリルモノマーをプラズマでラジカル化させて重合させることによって成膜されることを特徴とする［態様１］に記載の積層体。
上記構成によれば、アクリル重合膜を比較的低温で成膜できるので、熱によるダメージを低減できる。
【発明の効果】
【０００８】
本発明は、外観の不具合の発生を抑制しつつ、温度変化によって誘電体多層膜にクラックが発生することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
一実施形態の積層体の断面図である。
変更例の積層体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、一実施形態を図面に従って説明する。
＜積層体１１＞
図１に示すように、積層体１１は、基材１２と、基材１２の裏面に積層されたアクリル重合膜１３と、アクリル重合膜１３の裏面に積層された誘電体多層膜１４とを備えている。積層体１１は、例えば、厚さが１ｍｍ～５ｍｍ程度に設定される。
（【００１１】以降は省略されています）

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