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公開番号2025129678
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026472
出願日2024-02-26
発明の名称ガラス構造体
出願人AGC株式会社
代理人個人
主分類B32B 17/00 20060101AFI20250829BHJP(積層体)
要約【課題】ガラスに熱が蓄積されることなく、構造体全体に効率的に熱が伝達され、構造体外への放射能力に優れたガラス構造体を提供すること。
【解決手段】表面の少なくとも一部にコーティング膜2を有するガラス基板1と、構造体4との間に、接合部3が配され、コーティング膜2の少なくとも一部は、接合部3と対向配置されており、コーティング膜2の放射率は、0.3以下であり、接合部3は、ウレタン成分を含みかつ熱伝導率が0.1~35W/m・kであるガラス構造体。前記ガラス構造体は、車両に使用することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面の少なくとも一部にコーティング膜を有するガラス基板と、構造体との間に、接合部が配され、前記コーティング膜の少なくとも一部は、前記接合部と対向配置されており、
前記コーティング膜の放射率は、0.3以下であり、
前記接合部は、ウレタン成分を含みかつ熱伝導率が0.1~35W/m・kである、
ことを特徴とするガラス構造体。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
対向配置されている前記コーティング膜と前記接合部との間に、遮蔽膜が配され、
前記遮蔽膜の少なくとも一部が、前記接合部と接しており、
前記遮蔽膜の熱伝導率が、1.2~35W/m・kである、請求項1に記載のガラス構造体。
【請求項3】
前記接合部が、前記コーティング膜を有するガラス基板よりも高い熱伝導率を有する、請求項1または2に記載のガラス構造体。
【請求項4】
前記接合部が、熱伝導率が1.0W/m・k以上の金属およびセラミックから選ばれる1つ以上の導電材料を1~50体積%含む、請求項1または2に記載のガラス構造体。
【請求項5】
前記導電材料の熱伝導率が、5.0W/m・k以上である、請求項4に記載のガラス構造体。
【請求項6】
前記導電材料が、銅、アルミニウム、鉄、チタン、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭素鋼、ニッケル、コバルト、マグネシウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ボロン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび結晶SiO

から選ばれる1つ以上の材料である、請求項4に記載のガラス構造体。
【請求項7】
前記接合部の厚みが、3~10mmである、請求項1または2に記載のガラス構造体。
【請求項8】
前記遮蔽膜が、前記コーティング膜を有するガラス基板よりも高い熱伝導率を有する、請求項2に記載のガラス構造体。
【請求項9】
前記遮蔽膜が、熱伝導率が1.5W/m・k以上の金属およびセラミックから選ばれる1つ以上の導電材料を1~50質量%含む、請求項2に記載のガラス構造体。
【請求項10】
前記導電材料が、銅、アルミニウム、鉄、チタン、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭素鋼、ニッケル、コバルト、マグネシウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ボロン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび結晶SiO

から選ばれる1つ以上の材料である、請求項9に記載のガラス構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス構造体に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
車両や建築物等の構造体に使用される窓ガラスには、構造体内外の熱と光の流入を制御でき、一年中エアコンの消費電量を抑制できる低放射(Low Emissivity)膜が使用されている。
【0003】
特許文献1には、特定の材料を含む低放射率被覆層を有する日除け機能及び断熱機能を備えた合わせガラスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2015-511570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
低放射膜を有する窓ガラスは、低放射膜の熱放射率が低いため、ガラスに熱が蓄積されガラス温度が上がりやすい。例えば、当該窓ガラスを自動車等の車両に使用した場合、ガラス温度が上がって車内への熱輻射が上がり、車内環境が悪くなる恐れがある。
【0006】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ガラスに熱が蓄積されることなく、構造体全体に効率的に熱が伝達され、構造体外への放射能力に優れたガラス構造体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るガラス構造体は、以下の[1]~[16]に示す構成を有する。
[1]表面の少なくとも一部にコーティング膜を有するガラス基板と、構造体との間に、接合部が配され、前記コーティング膜の少なくとも一部は、前記接合部と対向配置されており、前記コーティング膜の放射率は、0.3以下であり、前記接合部は、ウレタン成分を含みかつ熱伝導率が0.1~35W/m・kであるガラス構造体。
[2]対向配置されている前記コーティング膜と前記接合部との間に、遮蔽膜が配され、前記遮蔽膜の少なくとも一部が、前記接合部と接しており、前記遮蔽膜の熱伝導率が、1.2~35W/m・kである、[1]に記載のガラス構造体。
[3]前記接合部が、前記コーティング膜を有するガラス基板よりも高い熱伝導率を有する、[1]または[2]に記載のガラス構造体。
[4]前記接合部が、熱伝導率が1.0W/m・k以上の金属およびセラミックから選ばれる1つ以上の導電材料を1~50体積%含む、[1]~[3]のいずれかに記載のガラス構造体。
[5]前記導電材料の熱伝導率が、5.0W/m・k以上である、[4]に記載のガラス構造体。
[6]前記導電材料が、銅、アルミニウム、鉄、チタン、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭素鋼、ニッケル、コバルト、マグネシウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ボロン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび結晶SiO

から選ばれる1つ以上の材料である、[4]または[5]に記載のガラス構造体。
[7]前記接合部の厚みが、3~10mmである、[1]~[6]のいずれかに記載のガラス構造体。
[8]前記遮蔽膜が、前記コーティング膜を有するガラス基板よりも高い熱伝導率を有する、[2]~[7]のいずれかに記載のガラス構造体。
[9]前記遮蔽膜が、熱伝導率が1.5W/m・k以上の金属およびセラミックから選ばれる1つ以上の導電材料を1~50質量%含む、[2]~[8]のいずれかに記載のガラス構造体。
[10]前記導電材料が、銅、アルミニウム、鉄、チタン、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭素鋼、ニッケル、コバルト、マグネシウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ボロン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび結晶SiO

から選ばれる1つ以上の材料である、[9]に記載のガラス構造体。
[11]前記遮蔽膜が、5~20μmの厚み、0.1%以下の紫外線透過率、および、0.1%以下の可視光線透過率を有する、[2]~[10]のいずれかに記載のガラス構造体。
[12]前記コーティング膜が、前記ガラス基板側に、誘電体層と、透明導電層とをこの順に少なくとも有し、前記透明導電層が、ITO層、酸化スズ層、フッ素ドープ酸化スズ層、アンチモンドープ酸化スズ層、銀層、窒化ジルコニウム層、窒化チタン層または窒化クロム層である、[1]~[11]のいずれかに記載のガラス構造体。
[13]前記誘電体層が、Ti、Nb、Ta、Zn、Al、In、Si及びZrからなる群から選択される少なくとも1つの金属の酸化物または酸窒化物を含む、[12]に記載のガラス構造体。
[14]前記ガラス基板が、銅、アルミニウム、鉄、チタン、ダイヤモンド、窒化ホウ素、炭素鋼、ニッケル、コバルト、マグネシウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ボロン、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムおよび結晶SiO

材料からなる群から選ばれる1種以上の材料を合計で3質量%以下含む、[1]~[13]のいずれかに記載のガラス構造体。
[15]前記ガラス基板が、合わせガラスである、[1]~[14]のいずれかに記載のガラス構造体。
[16]車両に使用される、[1]~[15]のいずれかに記載のガラス構造体。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ガラスに熱が蓄積されることなく、構造体全体に効率的に熱が伝達され、構造体外への放射能力に優れたガラス構造体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(a)~(c)はそれぞれ、本開示に係るガラス構造体の一実施形態における概略部分断面図である。
本開示に係るガラス構造体の一実施形態における概略部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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