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公開番号2025170100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2025151166,2022045887
出願日2025-09-11,2022-03-22
発明の名称ガラス基板の製造方法
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類C03C 15/02 20060101AFI20251107BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】色ムラの原因となるガラス基板表面の微小な凹凸を低減したガラス基板の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】第1主面と第2主面を有するガラス基板の製造方法であって、前記第1主面の表面の凹凸波形を測定して、所定の基準値以上の高さを有する凸部を検出する表面形状測定工程S20と、前記表面形状測定工程で検出した、所定の基準値以上の高さを有する凸部にエッチング液を塗布する凸部除去工程S30と、前記凸部除去工程で処理した主面を研磨する研磨工程S50と、を有することを特徴とするガラス基板の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1主面と第2主面を有するガラス基板の製造方法であって、
前記第1主面の表面の凹凸波形を測定して、所定の基準値以上の高さを有する凸部を検出する表面形状測定工程と、
前記表面形状測定工程で検出した、所定の基準値以上の高さを有する凸部にエッチング液を塗布する凸部除去工程と、
前記凸部除去工程で処理した主面を研磨する研磨工程と、
を有することを特徴とするガラス基板の製造方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記エッチング液はスプレーノズル、ペン、または筆によって塗布する請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項3】
前記ガラス基板はフロートガラスである、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項4】
前記ガラス基板の厚さは1mm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項5】
前記ガラス基板は、少なくとも一辺が2400mm以上の矩形状である請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項6】
前記ガラス基板は、ディスプレイ用である請求項1~5のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板、電子デバイス、およびガラス基板の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、フロート法で成形されたガラス基板の表面には、微小な凹凸が存在する。このような微小な凹凸は、例えば、ディスプレイ用のガラス基板として使用する場合、色ムラの原因となるおそれがある。そのため、ガラス基板の表面を研磨する際に、研磨量を多くすることで、このような微小な凹凸を除去して色ムラを抑制したり、うねりの小さいガラス基板を選定し研磨性を向上することで効率的に色ムラを抑制しようとしている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-65529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年ディスプレイ用ガラス基板に要求される品質が高くなっているため、研磨量を多くしたり、特許文献1のように特定のうねりが小さいガラス基板を選定して研磨した場合であっても、色ムラが問題になることがあった。そのため、色ムラの原因となるガラス基板表面の微小な凹凸をさらに低減させる必要があった。本発明は、色ムラの原因となるガラス基板表面の微小な凹凸を低減し、色ムラが抑制されたガラス基板の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明にかかるガラス基板は、第1主面と第2主面を有し、前記第1主面の表面の凹凸波形を離散フーリエ変換することによって算出した、波長3~10mmにおけるうねり強度の合計値A
3~10
が0.50×10
-3
μm以上1.60×10
-3
μm以下であり、波長20mmにおけるうねり強度A
20
が0.50×10
-3
μm以上1.60×10
-3
μm以下であることを特徴とする。
(2)前記うねり強度A
20
に対する、前記うねり強度A
3~10
の比(A
3~10
/A
20
)が1.00以上2.00以下である(1)に記載のガラス基板。
(3)前記ガラス基板はフロートガラスである、(1)または(2)に記載のガラス基板。
(4)前記ガラス基板の厚さは1mm以下である、(1)~(3)のいずれかに記載のガラス基板。
(5)前記ガラス基板は、少なくとも一辺が2400mm以上の矩形状である(1)~(4)のいずれかに記載のガラス基板。
(6)前記第1主面は研磨後の表面である、(1)~(5)のいずれかに記載のガラス基板。
(7)前記ガラス基板は、ディスプレイ用である(1)~(6)のいずれかに記載のガラス基板。
(8)(1)~(7)のいずれかに記載のガラス基板を備えた電子デバイス。
【0006】
(9)本発明にかかるガラス基板の製造方法は、前記第1主面の表面の凹凸波形を測定して、所定の基準値以上の高さを有する凸部を検出する表面形状測定工程と、前記表面形状測定工程で検出した、所定の基準値以上の高さを有する凸部にエッチング液を塗布する凸部除去工程と、前記凸部除去工程で処理した主面を研磨する研磨工程と、を有することを特徴とする。
(10)前記エッチング液はスプレーノズル、ペン、または筆によって塗布する(9)に記載のガラス基板の製造方法。
(11)前記ガラス基板はフロートガラスである、(9)または(10)に記載のガラス基板の製造方法。
(12)前記ガラス基板の厚さは1mm以下である、(9)~(11)のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
(13)前記ガラス基板は、少なくとも一辺が2400mm以上の矩形状である(9)~(12)のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
(14)前記ガラス基板は、ディスプレイ用である(9)~(13)のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
色ムラの原因となるガラス基板表面の微小な凹凸を低減することで、色ムラが抑制されたガラス基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態におけるガラス基板の製造方法を示したフローチャート図である。
準備工程での各処理を示したフローチャート図である。
凸部除去工程のガラス基板表面の変化を示した概念図である。
ストライプパターン投影法によるガラス基板の表面形状測定装置を示した概念図である。
ストライプパターン投影法によるガラス基板の表面形状測定方法を示したフローチャート図である。
例1及び例4の研磨前のガラス基板の各波長におけるうねり強度を示したグラフである。
例1及び例4の研磨後のガラス基板の各波長におけるうねり強度を示したグラフである。
例3及び例5の研磨前のガラス基板の各波長におけるうねり強度を示したグラフである。
例3及び例5の研磨後のガラス基板の各波長におけるうねり強度を示したグラフである。
フィルタ処理での、各ピッチにおけるゲインを示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書内において、ピッチとは、ガラス基板の表面の凹凸波形を、例えば後述するストライプパターン投影法や光干渉方式の非接触表面形状計測により測定したときの、隣り合う凸部の距離をいう。
また、波長とは、波の1周期の長さをいう。本明細書において波長は、特に言及しない限りガラス基板の表面の凹凸波形を離散フーリエ変換した際の波長を意味する。離散フーリエ変換する際の空間周波数分解能は1mmとする。
本明細書においてうねり高さとは、例えば後述するストライプパターン投影法や光干渉方式の非接触表面形状計測により、ガラス基板の表面の凹凸波形を測定したときの各点の高さをいう。
また、本明細書においてうねり強度とは、ガラス基板の表面の凹凸波形を測定し、得られた凹凸プロファイルを離散フーリエ変換することによって算出した、各波長における振幅をいう。ガラス基板の表面の凹凸波形については、例えば後述するストライプパターン投影法や光干渉方式の非接触表面形状計測によって測定できる。
なお、本明細書において、ガラス基板の表面の凹凸プロファイルは、離散フーリエ変換前にフィルタ処理されている。本明細書においてフィルタ処理とは、得られた凹凸プロファイルに対して、コンピュータを用いて特定のピッチを有する凹凸の振幅を減衰させる処理をいう。フィルタ処理での各ピッチにおけるゲインは図10に示されており、図10における特定のピッチでのゲインを表1に示している。
【0010】
フィルタ処理では、測定ノイズの影響を排除するため、ピッチが短い振幅を減衰させている。また、ピッチが長い凹凸ほど色ムラへの影響が小さくなる傾向にあることから、ピッチの長い凹凸であるほど振幅を減衰させている。なお、ゲインとは、フィルタ処理後の振幅を、フィルタ処理前の振幅で除した数値をいう。
すなわち、ガラス基板表面の波長20mmにおけるうねり強度とは、ガラス基板表面の凹凸波形を測定して得た凹凸プロファイルを、図10に示すゲインでフィルタ処理した後に、離散フーリエ変換することによって算出した、波長20mmにおける振幅を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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