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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025156434
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2025127395,2022535326
出願日
2025-07-30,2021-07-05
発明の名称
ガラスおよび化学強化ガラス
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03C
3/083 20060101AFI20251002BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】比較的簡単な強化処理によって、CSとDOLが大きくCTが抑制された化学強化ガラスを得られるガラスを提供すること。
【解決手段】本発明は、特定の組成範囲を有し、以下の式で求められるパラメータMが20以下であるガラスに関する。M=-1.15×[SiO
2
]-1.73×[Al
2
O
3
]+0.155×[Li
2
O]+0.74×[Na
2
O]-4.75×[K
2
O]-2.1×[B
2
O
3
]-2.17×[P
2
O
5
]+3.25×[MgO]-2.0×[ZnO]-13.3×[ZrO
2
]-0.80×[Y
2
O
3
]+120
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO
2
を56~70%、
Al
2
O
3
を21%以下、
Li
2
Oを16%以下、
Na
2
Oを2.5%以上、
K
2
Oを0.1~3%、
B
2
O
3
を0~10%、
P
2
O
5
を0~5%、
CaOを5%以下、
ZnOを0~5%、
ZrO
2
を0~2%、
Y
2
O
3
を0~5%、
TiO
2
を0.5%以下含有し、
Na
2
Oの含有量がK
2
Oの含有量より大きく、
SiO
2
、Al
2
O
3
、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、B
2
O
3
、P
2
O
5
、MgO、ZnO、ZrO
2
、Y
2
O
3
のモル百分率表示による含有量[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]、[B
2
続きを表示(約 2,700 文字)
【請求項2】
前記[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]から以下の式で求められるSの値が0.37以下である請求項1に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
S=-P
Li
×log(P
Li
)-P
Na
×log(P
Na
)-P
K
×log(P
K
)
ここでP
Li
=[Li
2
O]/([Li
2
O]+[Na
2
O]+[K
2
O])
P
Na
=[Na
2
O]/([Li
2
O]+[Na
2
O]+[K
2
O])
P
K
=[K
2
O]/([Li
2
O]+[Na
2
O]+[K
2
O])
【請求項3】
前記[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]から以下の式で求められるP
Na
の値が0.16以上である請求項1または2に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
P
Na
=[Na
2
O]/([Li
2
O]+[Na
2
O]+[K
2
O])
【請求項4】
前記[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]、[B
2
O
3
]、[P
2
O
5
]、[MgO]、[ZnO]、[ZrO
2
]、[Y
2
O
3
]から以下の式で求められるパラメータDが1200以上である請求項1~3のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
D=-943×[SiO
2
]-859×[Al
2
O
3
]-998×[Li
2
O]-991×[Na
2
O]-1013×[K
2
O]-949×[B
2
O
3
]-941×[P
2
O
5
]-687×[MgO]-956×[ZnO]-1516×[ZrO
2
]-823×[Y
2
O
3
]+95174
【請求項5】
前記[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]、[B
2
O
3
]、[P
2
O
5
]、[MgO]、[ZnO]、[ZrO
2
]、[Y
2
O
3
]から以下の式で求められるパラメータEが800以下である請求項1~4のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
E=539×[SiO
2
]+527×[Al
2
O
3
]+587×[Li
2
O]+467×[Na
2
O]+578×[K
2
O]+510×[B
2
O
3
]+516×[P
2
O
5
]+442×[MgO]+502×[ZnO]+850×[ZrO
2
]+546×[Y
2
O
3
]-53476
【請求項6】
板厚700μmの前記リチウムアルミノシリケートガラスを380℃のNaNO
3
に4時間浸漬するときに生じる表面圧縮応力値CS
0
(Na)が500MPa以上であり、
板厚700μmの前記リチウムアルミノシリケートガラスを380℃のKNO
3
に4時間浸漬するときに生じる表面圧縮応力値CS
0
(K)が1200MPa以上であり、
板厚700μmの前記リチウムアルミノシリケートガラスを380℃のKNO
3
に4時間浸漬するときに生じる圧縮応力層深さDOL(K)が3μm以上であり、
板厚700μmの前記リチウムアルミノシリケートガラスを380℃のNaNO
3
に4時間浸漬するときに生じる圧縮応力層深さDOL(Na)と前記DOL(K)との比
DOL(Na)/DOL(K)が11.8以下である請求項1~5のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
【請求項7】
板厚700μmの前記リチウムアルミノシリケートガラスを380℃のNaNO
3
に4時間浸漬するときに生じる、表面からの深さ50μmにおける圧縮応力値CS
50
(Na)が170MPa以上である請求項6に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
【請求項8】
失透温度が1350℃以下である請求項1~7のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
【請求項9】
粘度が10
2
dPa・sとなる温度T2が1750℃以下である請求項1~8のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
【請求項10】
以下の試験方法で測定されるDSC発熱ピークの温度がガラス転移点より150℃以上高い、請求項1~9のいずれか一項に記載のリチウムアルミノシリケートガラス。
(試験方法)
約70mgのガラスを砕いて、メノウ乳鉢ですりつぶし、昇温速度を10℃/分として室温から1200℃まで示差走査熱量計(DSC)を用いて測定する。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスおよび化学強化ガラスに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等のディスプレイ装置の保護ならびに美観を高める目的で、化学強化ガラスからなるカバーガラスが用いられている。
【0003】
化学強化ガラスにおいては、表面圧縮応力(値)(CS)や圧縮応力層深さ(DOL)が大きくなるほど強度が高くなる傾向がある。一方で、表面圧縮応力との均衡を保つように、ガラス内部には内部引張応力(CT)が発生するので、CSやDOLが大きいほどCTが大きくなる。CTが大きいガラスが割れるときには、破片数が多くなり、破片が飛散する危険性が大きくなる。
【0004】
特許文献1には、2段階の化学強化処理によって、折れ曲がった線で表される応力プロファイルを形成することで内部引張応力(CT)を抑制しながら表面圧縮応力(CS)を大きくできることが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には2段階の化学強化処理により、比較的大きい表面圧縮応力と圧縮応力層深さが得られるリチウムアルミノシリケートガラスが開示されている。リチウムアルミノシリケートガラスは、ナトリウム塩とカリウム塩とを用いる2段階の化学強化処理によって、CTを抑制しつつ、CSおよびDOLをともに大きくできる。
2段階の強化処理は、比較的小さいイオン半径を有するナトリウムイオンとガラス中のリチウムイオンとのイオン交換によって、表面圧縮応力値は比較的小さいが深い圧縮応力層を形成する処理と、比較的大きいイオン半径を有するカリウムイオンとガラス中のナトリウムイオンとのイオン交換によって表面付近に大きい圧縮応力を形成する処理とを組み合わせることが一般的である。
【0006】
特許文献3には3段階の化学強化によってさらに複雑な応力プロファイルを形成できることが記されている。
これは、一般的な2段階の化学強化に加えて、イオン半径の小さいアルカリイオンとのイオン交換によってガラス中のイオン半径の大きいアルカリイオンを引き戻す処理、または加熱処理によってガラス中に生じた応力を緩和する処理を行うことで、内部引張応力CTを小さくしつつ、CSおよびDOLをさらに大きくしようとするものといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許出願公開第2015/0259244号明細書
日本国特表2013-520388号公報
日本国特表2019-517985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、3段階の強化処理は煩雑である。本発明は、比較的簡単な強化処理によって、CSとDOLが大きくCTが抑制された化学強化ガラスを得られるガラスの提供を目的とする。また、本発明は、比較的簡単な強化処理によって、CSとDOLが大きくCTが抑制された化学強化ガラスの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
イオン半径が大きいカリウムイオンは、イオン半径が小さいナトリウムイオンと比較してガラス中での拡散速度が遅いので、カリウムイオンを用いてイオン交換処理をすると、DOLが小さくなるのが普通である。しかし、本発明者らは、ガラス組成を調整することでカリウムイオンの拡散速度をナトリウムイオンの拡散速度に対して比較的大きくできる場合があることを見出した。そのような組成のガラスを用いてイオン交換処理を行った場合には、従来とは異なる応力プロファイルを形成できる。それによって、比較的簡単な2段階強化処理によって、従来よりもCSとDOLが大きく、CTが抑制された、より複雑な応力プロファイルを得られると考えて本発明を完成した。
【0010】
本発明は、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO
2
を52~70%、
Al
2
O
3
を14~25%、
Li
2
Oを10~18%、
Na
2
Oを1~7%、
K
2
Oを0.1~5%、
B
2
O
3
を0~10%、
P
2
O
5
を0~5%、
MgOを0~5%、
ZnOを0~5%、
ZrO
2
を0~2%、
Y
2
O
3
を0~5%含有し、
SiO
2
、Al
2
O
3
、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、B
2
O
3
、P
2
O
5
、MgO、ZnO、ZrO
2
、Y
2
O
3
のモル%表示による含有量[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]、[B
2
O
3
]、[P
2
O
5
]、[MgO]、[ZnO]、[ZrO
2
]、[Y
2
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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