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公開番号2025171222
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076329
出願日2024-05-09
発明の名称ガラス物品の製造方法およびガラス物品
出願人日本電気硝子株式会社
代理人
主分類C03B 25/02 20060101AFI20251113BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】機械加工の際に、クラックが発生しやすいガラスにおいてガラスを熱処理によって強化することによりクラックの発生を防ぐ方法を提供する。
【解決手段】
本発明のガラス製造方法は、前駆体ガラスを準備する準備工程。前駆体ガラスを大気圧下、前記前駆体ガラスのガラス転移温度(Tg)から前駆体ガラスの結晶化温度(Tc)の間の温度の条件下で一定時間保持し、熱処理を行う熱処理工程からなることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
前駆体ガラスを準備する準備工程と、
前記前駆体ガラスを大気圧下、前記前駆体ガラスのガラス転移温度(Tg)以上かつ前記前駆体ガラスの結晶化温度(Tc)以下の温度で一定時間保持する熱処理を行う熱処理工程と、
を備えることを特徴とするガラス物品の製造方法。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
(Tc-Tg)が、50℃以上350℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項3】
Tgが、950℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項4】
Tcが、400℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項5】
前記熱処理工程の後で、前記前駆体ガラスのクラックレジスタンスよりも、前記ガラス物品のクラックレジスタンスが10%以上増加することを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項6】
前記準備工程が、溶融ガラスを生成する溶融工程及び前記溶融ガラスを前記前駆体ガラスに成形する成形工程を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項7】
フッ酸エッチング処理前の表面の算術平均高さを(Sa1)とし、
フッ酸エッチング処理後の表面の算術平均高さを(Sa2)とした場合、
(Sa2-Sa1)が0.1nm以上40nm以下であることを特徴とするガラス物品。
【請求項8】
非晶質であることを特徴とする請求項7に記載のガラス物品。
【請求項9】
最大長さが50mm以上20000mm以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載のガラス物品。
【請求項10】
窓に用いることを特徴とする請求項7又は8に記載のガラス物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的強度が向上したガラス物品を製造する方法およびガラス物品に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、所望の大きさのガラス物品を得るために、通常、成形されたガラスに切断や研削等の加工を施す。例えば、特許文献1には略円盤状の回転砥石の外側周に設けた凹状の研削面に板ガラスの周縁を当接させて研削する板ガラスの研削方法が記載されている。
また特許文献2には、ガラス板にスクライブ線を形成し、スクライブ線に沿って切断を進行させてガラス板を分離させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001―87997号公報
特開2006―124194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ガラスを加工する際に、ガラスにマイクロクラックが生じやすい。そして、形成されたマイクロクラックに繰り返し負荷がかかると、クラックが進展し、ガラスが破損し、ガラス物品を製造するときの歩留まりが低下するという課題がある。
【0005】
そこで本発明は、ガラスのマイクロクラックの発生を抑制でき、高い機械的強度を有するガラス物品の製造方法及びガラス物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1に係るガラス物品の製造方法は、前駆体ガラスを準備する準備工程と、前記前駆体ガラスを大気圧下、前記前駆体ガラスのガラス転移温度(Tg)以上かつ前記前駆体ガラスの結晶化温度(Tc)以下の温度で一定時間保持する熱処理を行う熱処理工程と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、ガラスのマイクロクラックの発生を抑制することができ、ガラス物品の機械的強度を高めることができる。
【0008】
態様2に係るガラス物品の製造方法では、態様1において、(Tc-Tg)が50℃以上350℃以下であることが好ましい。
このようにすれば、ガラス物品におけるマイクロクラックの発生を抑制でき、ガラス物品の機械的強度を高めることができるとともに、ガラス物品の失透を抑制することができる。
【0009】
態様3に係るガラス物品の製造方法では、態様1又は態様2において、Tgが950℃以下であることが好ましい。
【0010】
このようにすれば、熱処理温度を低下させることができ、生産性を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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