TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025157023
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2024101740
出願日2024-06-25
発明の名称苦味アミノ酸含有組成物
出願人三菱商事ライフサイエンス株式会社
代理人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20251007BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明は、飲食品の風味を向上することのできるたん白加水分解物を提供することを課題とする。また、畜肉・水産物などの原材料の使用量を低減した食品であっても、風味の低下が抑えられた飲食品を提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明者は、苦味アミノ酸高含有酵母組成物が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。本発明によると、苦味アミノ酸を多く含み、かつ分岐鎖アミノ酸が所定量以上の組成物を用いることで、飲食品の風味を増強することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
たん白加水分解物を含む組成物であって、固形分換算で、該組成物の遊離アミノ酸が15~50重量%であり、該遊離アミノ酸中に占める苦味アミノ酸量が40重量%以上、かつ、分岐鎖アミノ酸が10~30重量%である、組成物。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
たん白加水分解物が植物由来のたん白加水分解物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
風味増強用組成物である、請求項1又は2のいずれかに記載の組成物。
【請求項4】
請求項1又は2のいずれかに記載の組成物を使用した、食品の風味増強方法。
【請求項5】
請求項3に記載の組成物を使用した、食品の風味増強方法。
【請求項6】
たん白加水分解物に、アミノ酸または前記たん白加水分解物とはアミノ酸組成が異なるたん白加水分解物を添加する工程を含む、請求項1または2のいずれかに記載の組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、たん白加水分解物を含む風味増強用の組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
食品を調味する方法として、食塩、砂糖などの基本調味料の他に、うま味調味料、畜水産エキス系調味料、たん白加水分解物、酵母エキスなど多様な調味料が使用されている。近年ではコストや気候変動の影響のため、原材料の調達が困難な場合があり、使用する原材料を減らさざるを得ないことが問題となっていた。しかしながら、使用する原材料を減らすことで、原材料に由来する風味が弱く、物足りなさを感じることから、原材料風味を増強する手段が求められていた。
【0003】
このような課題に対して種々の検討がなされており、例えば、アミノ酸および/またはその可食塩と有機酸とを含有する呈味改善剤(特許文献1)や澱粉、水、食用油脂、乳化素材を含む乳化物を有効成分とする呈味増強剤(特許文献2)が報告されている。また、予め加熱処理された豆類の抽出物を有効成分とする呈味増強剤が知られている(特許文献3)。しかしながら、特許文献1に記載の呈味改善剤は、糖類や糖質が低減された果実風味飲食品用の呈味改善剤であり、塩味などの増強には適していない。また、特許文献2に記載の呈味増強剤は、所定の澱粉を用いて乳化物を調製する工程を含むことから、原料の調達および工程の複雑化が問題である。特許文献3に記載の豆類抽出物も、予め加熱処理を行う工程を要するため、工程が煩雑になるなども問題があった。
【0004】
他方、一般に分岐鎖アミノ酸をはじめとする苦味アミノ酸は、不快な味を呈することが知られている。この苦味アミノ酸の呈味を改善する方法として、甘味アミノ酸や核酸、有機酸などを用いる方法が知られている(特許文献4)。しかしながら、苦味アミノ酸を用いた飲食品の風味増強方法は知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-077737号公報
特開2023-084784号公報
WO2017/150482号パンフレット
特開平1-285157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、苦味アミノ酸を含む組成物を飲食品に用いることで、該飲食品の風味を増強することができる組成物を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、苦味アミノ酸含有組成物、特に、遊離アミノ酸に占める苦味アミノ酸量が所定の範囲である組成物が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明は以下のような発明である。
第一に、たん白加水分解物を含む組成物であって、固形分換算で、該組成物の遊離アミノ酸が15~50重量%であり、該遊離アミノ酸中に占める苦味アミノ酸量が40重量%以上、かつ、分岐鎖アミノ酸が10~30重量%である、組成物である。
第二に、たん白加水分解物が植物由来のたん白加水分解物である、第一に記載の組成物である。
第三に、風味増強用組成物である、第一または第二のいずれかに記載の組成物である。
第四に、第一または第二のいずれかに記載の組成物を使用した、食品の風味増強方法である。
第五に、第三に記載の組成物を使用した、食品の風味増強方法である。
第六に、たん白加水分解物に、アミノ酸または前記たん白加水分解物とはアミノ酸組成が異なるたん白加水分解物を添加する工程を含む、第一または第二のいずれかに記載の組成物の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、遊離アミノ酸に占める苦味アミノ酸の量を特定の範囲にし、かつ、遊離アミノ酸中の分岐鎖アミノ酸を特定の範囲にすることで、飲食品の中味の厚みを強化することができ、飲食品の風味を増強することができる組成物を提供できる。これにより、原材料の使用量を減らした飲食品においても、風味が増強された飲食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明における「苦味アミノ酸」とは、バリン、ロイシン、イソロイシン、システイン、リジン、チロシン、フェニルアラニン、アルギニン、メチオニン、ヒスチジンおよびトリプトファンからなる群を意味する。また、「分岐鎖アミノ酸」は、バリン、ロイシン、イソロイシンからなる群を意味する。また、本発明で、アミノ酸は、特記した場合を除き、「遊離アミノ酸」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
ペットフード
7か月前
個人
古代食品塩梅醤
6か月前
個人
健康促進霊芝茶
2か月前
個人
血圧降下用組成物
7か月前
不二製油株式会社
組成物
1か月前
ライソン株式会社
焙煎機
5か月前
個人
ジャム
6か月前
不二製油株式会社
グミ類
2か月前
個人
具入り餅食品
7か月前
個人
ヨーグルト等の発酵器
2か月前
不二製油株式会社
油性食品
2か月前
不二製油株式会社
加工食品
2か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
株式会社ソディック
計量装置
5か月前
不二製油株式会社
油脂組成物
3か月前
不二製油株式会社
卵代替素材
6か月前
株式会社東洋新薬
飲料
1か月前
不二製油株式会社
光照射油脂
1か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
5か月前
池田食研株式会社
微粉状食品
5か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
3か月前
池田食研株式会社
風味改善剤
5か月前
個人
可食性素材からなる容器
16日前
不二製油株式会社
油脂組成物
2か月前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
7か月前
アサヒ飲料株式会社
飲料
5か月前
株式会社東洋新薬
飲食用組成物
7か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
7か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
7か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
7か月前
奥野製薬工業株式会社
処理方法
1か月前
不二製油株式会社
チーズ様食品
5か月前
東ソー株式会社
食品品質保持剤
4か月前
東洋ライス株式会社
搗精米
2か月前
不二製油株式会社
被覆用油性食品
1か月前
続きを見る