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公開番号2025154012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056778
出願日2024-03-29
発明の名称外面防食鉄管およびその製造方法
出願人株式会社栗本鐵工所
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類B32B 15/18 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約【課題】良好な防食性および良好な密着性を有する水系塗料を用いた外面防食塗膜を備えた外面防食鉄管を提供する。
【解決手段】外面防食鉄管において、鉄管外面側に形成される第1水系アクリル樹脂塗料による第1防食塗膜と、第1防食塗膜上に形成される第2水系アクリル樹脂塗料による第2防食塗膜とにより構成される防食塗膜を備える。第1および第2水系アクリル樹脂塗料は互いに異なり、第1防食塗膜のTgが20℃以下である。(a)鉄管外面への亜鉛系溶射工程と、(b)溶射皮膜表面への封孔処理工程と、(c)管外面温度を50~80℃に調整する温度調整工程と、(d)鉄管の外面に往路にて第1水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装してTgが20℃以下である第1防食塗膜を形成し、復路にて第1水系アクリル樹脂塗料とは異なる第2水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装して第2防食塗膜を形成する塗装工程とにより外面防食鉄管を製造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水系アクリル樹脂塗料による防食塗膜を有する外面防食鉄管において、
前記防食塗膜は、鉄管外面側に形成される第1水系アクリル樹脂塗料による第1防食塗膜と、前記第1防食塗膜上に形成される第2水系アクリル樹脂塗料による第2防食塗膜とにより構成され、かつ
前記第1水系アクリル樹脂塗料と前記第2水系アクリル樹脂塗料とは異なり、前記第1防食塗膜のTgが20℃以下である
ことを特徴とする外面防食鉄管。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第2防食塗膜のTgが30~60℃である、請求項1記載の外面防食鉄管。
【請求項3】
前記第1防食塗膜と前記第2防食塗膜との膜厚比が1:1~4:1である、請求項1または2記載の外面防食鉄管。
【請求項4】
前記鉄管外面と前記第1防食塗膜との間に亜鉛系溶射皮膜と封孔処理剤による封孔膜とが形成されている、請求項1または2記載の外面防食鉄管。
【請求項5】
前記鉄管外面と前記第1防食塗膜との間に亜鉛系溶射皮膜と封孔処理剤による封孔膜とが形成されている、請求項3記載の外面防食鉄管。
【請求項6】
(a)鉄管外面に亜鉛系溶射を施し、亜鉛系溶射皮膜を形成する溶射工程と、
(b)亜鉛系溶射皮膜表面に封孔処理剤を塗布し、封孔膜を形成する封孔処理工程と、
(c)管外面温度を50~80℃に調整する温度調整工程と、
(d)鉄管を管周方向に回転した状態で、鉄管の外面に水系アクリル樹脂塗料を塗装する塗装工程であり、
(d-1)管軸方向一端から他端まで往路にて第1水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装し、第1防食塗膜を形成する第1塗装工程、および
(d-2)管軸方向他端から一端まで復路にて第2水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装し、第2防食塗膜を形成する第2塗装工程
からなる塗装工程と、
を含む外面防食鉄管の製造方法であって、
前記第1水系アクリル樹脂塗料と前記第2水系アクリル樹脂塗料とは異なり、前記第1防食塗膜のTgが20℃以下である
ことを特徴とする製造方法。
【請求項7】
前記第1塗装工程(d-1)と前記第2塗装工程(d-2)との間の切替え時間が10秒未満である、請求項6記載の製造方法。
【請求項8】
前記第2防食塗膜のTgが30~60℃である、請求項6または7記載の製造方法。
【請求項9】
前記第1防食塗膜と前記第2防食塗膜との膜厚比が1:1~4:1となるように、塗装速度および/または塗布量が調整される、請求項6または7記載の製造方法。
【請求項10】
前記第1防食塗膜と前記第2防食塗膜との膜厚比が1:1~4:1となるように、塗装速度および/または塗布量が調整される、請求項8記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外面に防食が施された鉄管とその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
主に水道管として用いられているダクタイル鉄管の外面や内面には、管を保護するための塗装が施されている。管外面においては、埋設時の防食性や保管時の耐候性等を考慮した塗装が施されている。
【0003】
近年、環境問題への取り組みにおいて、溶剤系塗料から環境への負荷が小さい水系塗料への変更が行われている。
【0004】
特許文献1では、溶剤系塗料に比べて乾燥性が低い水系塗料について、塗料の性状・性質としてガラス転移温度(Tg)28~50℃のアクリル樹脂エマルジョン、およびアクリル樹脂ディスパージョンを固形分として1~5質量%含む水性塗料であって、成膜助剤の含有量が1~5質量%であることを特徴とし、塗装条件として最低造膜温度が25~45℃であることを特徴とした金属管の外面耐食層が開示されている。これにより乾燥性、耐食性、耐傷付性などが向上すると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-2330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1で開示されている水系塗料における外面耐食層は、防食性にさらなる向上が望まれていたほか、塗膜性能として下地との密着性に改善の余地がある。
【0007】
そこで、本発明は、水系塗料を用い、良好な防食性および良好な密着性を有する水系塗料を用いた外面防食層を備える外面防食鉄管を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鉄管の外面防食塗膜として、鉄管側に形成される塗膜Tg(ガラス転移温度)が20℃以下となる第1水系アクリル樹脂塗料による第1防食塗膜、および第1防食塗膜上に形成される第1水系アクリル樹脂塗料とは異なる第2水系アクリル樹脂塗料による第2防食塗膜とにより構成される防食塗膜を用いることにより、水系塗料による外面防食鉄管であっても、良好な防食性を示し、さらに下地との密着性に優れた外面防食が達成されることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の一態様は、水系アクリル樹脂塗料による防食塗膜を有する外面防食鉄管において、
前記防食塗膜は、鉄管外面側に形成される第1水系アクリル樹脂塗料による第1防食塗膜、および前記第1防食塗膜上に形成される第2水系アクリル樹脂塗料による第2防食塗膜とにより構成され、かつ
前記第1水系アクリル樹脂塗料と前記第2水系アクリル樹脂塗料とは異なり、前記第1防食塗膜のTgが20℃以下である
ことを特徴とする外面防食鉄管に関する。
【0010】
また、本発明の別の態様は、(a)鉄管外面に亜鉛系溶射を施し、亜鉛系溶射皮膜を形成する溶射工程と、
(b)亜鉛系溶射皮膜表面に封孔処理剤を塗布し、封孔膜を形成する封孔処理工程と、
(c)管外面温度を50~80℃に調整する温度調整工程と、
(d)鉄管を管周方向に回転した状態で、鉄管の外面に水系アクリル樹脂塗料を塗装する塗装工程であり、
(d-1)管軸方向一端から他端まで往路にて第1水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装し、第1防食塗膜を形成する第1塗装工程、および
(d-2)管軸方向他端から一端まで復路にて第2水系アクリル樹脂塗料をスプレー塗装し、第2防食塗膜を形成する第2塗装工程
からなる塗装工程と、
を含む外面防食鉄管の製造方法であって、
前記第1水系アクリル樹脂塗料と前記第2水系アクリル樹脂塗料とは異なり、前記第1防食塗膜のTgが20℃以下である
ことを特徴とする製造方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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