特許ウォッチ

公開番号2025150077
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024050764
出願日2024-03-27
発明の名称副室式内燃機関の制御システム
出願人三菱自動車工業株式会社
代理人ケー・ティー・アンド・エス弁理士法人
主分類F02D 41/22 20060101AFI20251002BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】ノッキングを抑制できる副室式内燃機関の制御システムを提供する。
【解決手段】副室式内燃機関の制御システムは、主燃焼室と、主燃焼室と隔壁を介して隔てて配置される副燃焼室と、前記主燃焼室に配置され前記副燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と、ノッキングを検知するノッキング検知装置と、前記燃料噴射弁を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、吸気行程において燃料を噴射する吸気行程噴射と、圧縮行程において燃料を噴射する圧縮行程噴射とを実行し、前記ノッキングを検知した場合、前記圧縮行程噴射を前記吸気行程噴射に切り替える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
主燃焼室と、
主燃焼室と隔壁を介して隔てて配置される副燃焼室と、
前記主燃焼室に配置され前記副燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と、
ノッキングを検知するノッキング検知装置と、
前記燃料噴射弁を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、吸気行程において燃料を噴射する吸気行程噴射と、圧縮行程において燃料を噴射する圧縮行程噴射とを実行し、前記ノッキングを検知した場合、前記圧縮行程噴射を前記吸気行程噴射に切り替える、
副室式内燃機関の制御システム。
続きを表示（約 730 文字）【請求項２】
前記制御装置は、前記圧縮行程噴射の噴射量が所定噴射量以上の場合、前記圧縮行程噴射の噴射量を減少させる、
請求項１に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項３】
前記吸気行程噴射の噴射量を所定噴射量増加させる、
請求項２に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項４】
前記制御装置は、前記圧縮行程噴射の噴射量が所定噴射量未満となった場合、前記圧縮行程噴射の噴射時期を進角する、
請求項１に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項５】
点火装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記ノッキング検知装置で検知した値からノッキング強度を判定し、前記ノッキング強度が所定値以上である場合、前記点火装置による点火時期を遅角する、
請求項４に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項６】
前記制御装置は、前記圧縮行程噴射の噴射時期の進角した角度が所定角度以上となった場合、かつ、ノッキングを検知した場合、
前記圧縮行程噴射を前記吸気行程噴射に切り替える、
請求項１に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項７】
前記制御装置は、前記ノッキングを検知した場合、空燃比をリッチにする、
請求項１から６のいずれか１項に記載の副室式内燃機関の制御システム。
【請求項８】
吸気行程において燃料を噴射する第２燃料噴射弁をさらに備え、
前記制御装置は、前記第２燃料噴射弁による噴射量を増加させて前記空燃比をリッチにする、
請求項７に記載の副室式内燃機関の制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、副室式内燃機関の制御システムに関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、副室式内燃機関が知られている（例えば、特許文献１参照）。特許文献１の副室式内燃機関は、主燃焼室と、副燃焼室と、を備え、副燃焼室に点火装置が配置され、主燃焼室に燃料噴射弁が配置される。特許文献１の副室式内燃機関は、主燃焼室から噴射した燃料を副燃焼室に供給することによって、副燃焼室に混合気を形成する。副燃焼室に形成された混合気は、点火装置によって着火され火炎を形成する。副燃焼室に形成された火炎は、連通路を介して主燃焼室に噴射される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０２２／２０８５７５号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
このような副室式内燃機関では、高負荷運転や高回転運転時に副室や点火プラグ温度の上昇によりノッキングが発生することがある。
【０００５】
本開示の課題は、ノッキングを抑制できる副室式内燃機関の制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示に係る副室式内燃機関の制御システムは、主燃焼室と、主燃焼室と隔壁を介して隔てて配置される副燃焼室と、前記主燃焼室に配置され前記副燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と、ノッキングを検知するノッキング検知装置と、前記燃料噴射弁を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、吸気行程において燃料を噴射する吸気行程噴射と、圧縮行程において燃料を噴射する圧縮行程噴射とを実行し、前記ノッキングを検知した場合、前記圧縮行程噴射を前記吸気行程噴射に切り替える。
【発明の効果】
【０００７】
この副室式内燃機関の制御システムによれば、圧縮行程噴射を吸気行程噴射に切り替えることによって、ノッキングを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本開示の実施形態による副室式内燃機関の制御システムのシステム図。
本開示の実施形態による制御装置が実行する制御手順を示すフローチャート。
本開示の実施形態による副室式内燃機関の噴射タイミングを示す図。
第２実施形態による副室式内燃機関の制御システムのシステム図。
他の実施形態による副室式内燃機関の噴射タイミングのシステム図。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
＜第１実施形態＞
以下、本開示の第１実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、ピストン８の摺動方向をＰ、吸気バルブ１４が配置される側を吸気側ＩＮ、排気バルブ１６が配置される側を排気側ＥＸ、と図面に記す。
【００１０】
図１に示すように、副室式内燃機関Ｅの制御システム１は、主燃焼室２と、副燃焼室３と、連通路４と、点火装置６と、ピストン８と、第１燃料噴射弁９と、第２燃料噴射弁１０と、燃料圧力調整装置１３と、ノッキング検知装置１５と、制御装置２０と、を備える。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許