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公開番号2025150001
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024050632
出願日2024-03-27
発明の名称生産管理システムおよび方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G05B 19/418 20060101AFI20251002BHJP(制御;調整)
要約【課題】製品の製造に関連する情報がそれぞれの工場に分散して管理されている環境下において、情報のセキュリティ性を維持したうえで、製品のトレーサビリティを実現する。
【解決手段】生産管理システム10は、一連の製造工程6を分担して管理する工程管理サーバ1A~1Dと、製品の識別番号21を受信すると識別番号開示要求信号22を工程管理サーバ1へ送信する生産統括サーバ2とを備える。製造工程6の中間工程を管理するサーバ1Cは、信号22を受信すると、直後工程を管理するサーバ1Dから製品の識別番号23Dを受信し、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係に基づいて、工程前の識別番号23Cを特定し、直前工程を管理するサーバ1Bと生産統括サーバ2とへ送信する。生産統括サーバ2は、サーバ1から受信した識別番号23A~23Dを集計して、製品の工程毎の識別番号のリスト24を作成し、リスト24を製品の購入者8へ送信する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
製品の一連の製造工程をそれぞれが分担して管理する複数の工程管理サーバと、
前記製品の識別番号を受信すると、前記製品に関する識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信する生産統括サーバと、
を備え、
前記製造工程の中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信し、
前記生産統括サーバは、
それぞれの前記工程管理サーバから受信した、特定されたそれぞれの前記識別番号を集計して、前記製品の工程毎の識別番号のリストを作成し、
作成した工程毎の前記識別番号のリストを、前記製品の購入者端末へ送信する、生産管理システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記製造工程の最終工程を管理する前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
前記生産統括サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項3】
前記製造工程の最初工程を管理する前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を前記生産統括サーバへ送信する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項4】
前記生産統括サーバは、前記識別番号開示要求信号を、前記製品の最終工程を管理する前記工程管理サーバへ送信し、
前記中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバおよび前記最終工程を管理する前記工程管理サーバは、受信した前記識別番号開示要求信号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバへ送信する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項5】
前記生産統括サーバは、前記識別番号開示要求信号をそれぞれの前記工程管理サーバへ送信する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項6】
前記生産統括サーバは、前記購入者端末から受信する前記製品に固有の認証コードに基づいて、前記識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信するか否かを判断する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項7】
それぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程の生産関連情報を、特定した前記識別番号に対応付けて前記生産統括サーバへ送信し、
前記生産統括サーバは、前記生産関連情報を含む、前記工程毎の前記識別番号のリストを作成する、請求項1に記載の生産管理システム。
【請求項8】
前記生産関連情報は、前記製品の工程毎の量、工程毎の製造業者、および工程毎の製造国の少なくとも一つを含む、請求項7に記載の生産管理システム。
【請求項9】
製品の一連の製造工程をそれぞれが分担して管理する複数の工程管理サーバと、前記製品の識別番号を受信すると、前記製品に関する識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信する生産統括サーバと、を備える生産管理システムにおける生産管理方法であり、
前記製造工程の中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、それぞれの前記工程管理サーバが、
識別番号開示要求信号を受信するステップと、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信するステップと、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定するステップと、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信するステップと、
を含み、
前記生産統括サーバが、
それぞれの前記工程管理サーバから受信した、特定されたそれぞれの前記識別番号を集計して、前記製品の工程毎の識別番号のリストを作成するステップと、
作成した工程毎の前記識別番号のリストを、前記製品の購入者端末へ送信するステップと、
を含む、生産管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の一連の製造工程を管理する生産管理システムおよび方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
狂牛病問題や、食品に対する消費者の衛生感度が向上したことにより、近年では、消費者が食品を購入する際に、食品の品質や原産国等の情報を手軽に確認することができる仕組みが提供されている。例えば下記特許文献1に開示されている商品情報提供システムによると、コーヒー豆等の商品の購入前や購入後に、商品の原料や原産地の情報を参照することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-027394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に例示されているように、食品製造業については、商品(食品)の産地(生産者)から製造過程、流通、消費までの記録が追跡可能な仕組みが提供されて、導入が進められている。このような食品トレーサビリティの仕組みは、関連する情報やデータを一カ所に集約して管理する統合基幹業務システム(ERP:Enterprise Resources Planning)により実現されている。
【0005】
一方で、食品以外の例えば太陽電池等の工業製品については、近年では、製品の製造情報や製造データのセキュリティ性を向上させるために、製品の製造に関連する情報やデータは、それぞれの製造工程を実施するそれぞれの製造ラインや工場毎に分散して、管理および保管されつつある。製品の製造に関連する情報やデータのセキュリティ性を維持したうえで、製品のトレーサビリティを実現することが求められている。
【0006】
本発明は、製品の製造に関連する情報やデータがそれぞれの製造ラインや工場毎に分散して管理されている環境下において、製品の製造に関連する情報やデータのセキュリティ性を維持したうえで、製品のトレーサビリティを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、例えば以下に示す態様を含む。
(項1)
製品の一連の製造工程をそれぞれが分担して管理する複数の工程管理サーバと、
前記製品の識別番号を受信すると、前記製品に関する識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信する生産統括サーバと、
を備え、
前記製造工程の中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信し、
前記生産統括サーバは、
それぞれの前記工程管理サーバから受信した、特定されたそれぞれの前記識別番号を集計して、前記製品の工程毎の識別番号のリストを作成し、
作成した工程毎の前記識別番号のリストを、前記製品の購入者端末へ送信する、生産管理システム。
(項2)
前記製造工程の最終工程を管理する前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
前記生産統括サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信する、項1に記載の生産管理システム。
(項3)
前記製造工程の最初工程を管理する前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、識別番号開示要求信号を受信すると、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信し、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定し、
特定した前記識別番号を前記生産統括サーバへ送信する、項1または2に記載の生産管理システム。
(項4)
前記生産統括サーバは、前記識別番号開示要求信号を、前記製品の最終工程を管理する前記工程管理サーバへ送信し、
前記中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバおよび前記最終工程を管理する前記工程管理サーバは、受信した前記識別番号開示要求信号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバへ送信する、項1から3のいずれか一項に記載の生産管理システム。
(項5)
前記生産統括サーバは、前記識別番号開示要求信号をそれぞれの前記工程管理サーバへ送信する、項1から3のいずれか一項に記載の生産管理システム。
(項6)
前記生産統括サーバは、前記購入者端末から受信する前記製品に固有の認証コードに基づいて、前記識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信するか否かを判断する、項1から5のいずれか一項に記載の生産管理システム。
(項7)
それぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程の生産関連情報を、特定した前記識別番号に対応付けて前記生産統括サーバへ送信し、
前記生産統括サーバは、前記生産関連情報を含む、前記工程毎の前記識別番号のリストを作成する、項1から6のいずれか一項に記載の生産管理システム。
(項8)
前記生産関連情報は、前記製品の工程毎の量、工程毎の製造業者、および工程毎の製造国の少なくとも一つを含む、項7に記載の生産管理システム。
(項9)
製品の一連の製造工程をそれぞれが分担して管理する複数の工程管理サーバと、前記製品の識別番号を受信すると、前記製品に関する識別番号開示要求信号を前記工程管理サーバへ送信する生産統括サーバと、を備える生産管理システムにおける生産管理方法であり、
前記製造工程の中間工程を管理するそれぞれの前記工程管理サーバは、自己が管理する工程前後の識別番号の対応関係を記録しており、それぞれの前記工程管理サーバが、
識別番号開示要求信号を受信するステップと、
自己が管理する工程の直後工程を管理する前記工程管理サーバから、前記製品の識別番号を受信するステップと、
前記対応関係に基づいて、受信した前記識別番号から前記製品に関する工程前の識別番号を特定するステップと、
特定した前記識別番号を、自己が管理する工程の直前工程を管理する前記工程管理サーバと前記生産統括サーバとへ送信するステップと、
を含み、
前記生産統括サーバが、
それぞれの前記工程管理サーバから受信した、特定されたそれぞれの前記識別番号を集計して、前記製品の工程毎の識別番号のリストを作成するステップと、
作成した工程毎の前記識別番号のリストを、前記製品の購入者端末へ送信するステップと、
を含む、生産管理方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、製品の製造に関連する情報やデータのセキュリティ性を維持したうえで、製品のトレーサビリティを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係る生産管理システムの概略的な構成を模式的に示す図である。
一実施形態に係る生産管理システムにおけるデータおよび信号の流れを説明するための図である。
一実施形態に係る生産管理システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する重複した説明を省略する。
[構成]
(【0011】以降は省略されています)

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