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公開番号
2025149235
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049744
出願日
2024-03-26
発明の名称
電力変換装置
出願人
株式会社TMEIC
代理人
弁理士法人iX
主分類
H02M
7/483 20070101AFI20251001BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】制御装置に異常が発生した際にも、3レベル変換器の4つのスイッチング素子の故障を抑制できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力の変換を行う3レベル変換器と、3レベル変換器の動作を制御する制御装置と、3レベル変換器と制御装置との間に設けられた保護回路と、を備え、3レベル変換器は、正電位端子と負電位端子との間に直列に接続された4つのスイッチング素子を有し、3レベル変換器は、4つのスイッチング素子のスイッチングのタイミングに3つの制約を有し、保護回路は、制御装置から4つの制御信号の入力を受け、入力された4つの制御信号に対し、3つの制約を守れるように、4つのスイッチング素子のそれぞれのオン状態及びオフ状態の切り替えのタイミングを調整する保護処理を行い、保護処理後の4つの制御信号を3レベル変換器に入力する電力変換装置が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
直流電力から交流電力への電力の変換を行う3レベル変換器と、
前記3レベル変換器による電力の変換の動作を制御する制御装置と、
前記3レベル変換器と前記制御装置との間に設けられた保護回路と、
を備え、
前記3レベル変換器は、
直流回路の高電位側の端子と接続される正電位端子と、
前記直流回路の低電位側の端子と接続される負電位端子と、
前記正電位端子の電位と前記負電位端子の電位との中間の電位に設定される中性点端子と、
前記正電位端子と前記負電位端子との間に直列に接続された4つのスイッチング素子と、
前記4つのスイッチング素子のそれぞれに逆並列に接続された4つの第1整流素子と、
2つの第2整流素子と、
を有し、
前記4つのスイッチング素子を前記正電位端子側から順に、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子とした時に、
前記2つの第2整流素子のうちの一方は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との第1接続点と、前記中性点端子と、の間に設けられ、前記第1接続点と前記中性点端子との間に流れる電流の向きを、前記中性点端子から前記第1接続点に向かう方向に整流し、
前記2つの第2整流素子のうちの他方は、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との第2接続点と、前記中性点端子と、の間に設けられ、前記第2接続点と前記中性点端子との間に流れる電流の向きを、前記第2接続点から前記中性点端子に向かう方向に整流し、
前記3レベル変換器は、前記4つのスイッチング素子のスイッチングのタイミングに第1制約、第2制約、及び第3制約の3つの制約を有し、
前記第1制約は、前記第1スイッチング素子のオン状態と前記第3スイッチング素子のオン状態との間に第1所定時間以上の間隔を設け、前記第2スイッチング素子のオン状態と前記第4スイッチング素子のオン状態との間に前記第1所定時間以上の間隔を設ける制約であり、
前記第2制約は、前記第2スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングから前記第1スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングまでの間に第2所定時間以上の間隔を設けるとともに、前記第1スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングから前記第2スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設け、前記第3スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングから前記第4スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設けるとともに、前記第4スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングから前記第3スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設ける制約であり、
前記第3制約は、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのオン状態の期間を第3所定時間以上とする制約であり、
前記制御装置は、前記3つの制約を守れるように、前記4つのスイッチング素子のそれぞれに対応する4つの制御信号を生成し、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのスイッチングを制御することにより、前記3レベル変換器による電力の変換の動作を制御し、
前記保護回路は、前記制御装置から前記4つの制御信号の入力を受け、入力された前記4つの制御信号に対し、前記3つの制約を守れるように、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのオン状態及びオフ状態の切り替えのタイミングを調整する保護処理を行い、前記保護処理後の4つの制御信号を前記3レベル変換器に入力する電力変換装置。
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【請求項2】
前記保護回路は、前記制御装置に供給される第1制御電源とは異なる第2制御電源の供給を受け、前記第2制御電源に基づいて動作する請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記保護回路は、4つの入力端子と、4つの出力端子と、第1回路部と、第2回路部と、集積回路と、を有し、
前記4つの入力端子は、前記制御装置と接続され、前記制御装置から前記4つの制御信号の入力を受け、
前記4つの出力端子は、前記3レベル変換器と接続され、前記保護処理後の4つの制御信号を前記3レベル変換器に入力し、
前記第1回路部は、前記4つの入力端子と前記4つの出力端子との間の経路上に設けられ、
前記第2回路部は、前記4つの入力端子と前記4つの出力端子との間の前記経路に対して並列的に設けられ、
前記第2回路部は、前記集積回路内に設けられ、
前記第1回路部は、ディスクリート部品によって構成される請求項1記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記4つの制御信号は、前記4つのスイッチング素子のオン状態に対応する第1状態と、前記4つのスイッチング素子のオフ状態に対応する第2状態と、を有し、
前記保護回路は、前記第3スイッチング素子に入力される前記保護処理後の制御信号の入力を受け、前記第3スイッチング素子の前記保護処理後の制御信号の前記第1状態から前記第2状態への切り替わりのタイミングを前記第1所定時間分だけ遅らせる処理を行うオフディレイ回路を有し、前記オフディレイ回路の処理後の制御信号を基に、前記第3スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切り替わりのタイミングから前記第1スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切り替わりのタイミングまでの間に、前記第1所定時間以上の間隔を設ける請求項1記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記第1状態は、電圧の高いハイの状態であり、
前記第2状態は、電圧の低いローの状態であり、
前記保護回路は、AND回路と、NOTゲートと、をさらに有し、前記制御装置から入力された前記第1スイッチング素子の制御信号を前記AND回路の一方の入力端子に入力し、前記オフディレイ回路の処理後の制御信号を前記NOTゲートを介して前記AND回路の他方の入力端子に入力し、前記第3スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切り替わりのタイミングから前記第1所定時間が経過するまでは、前記AND回路の前記他方の入力端子をローに設定することにより、前記第3スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切り替わりのタイミングから前記第1スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切り替わりのタイミングまでの間に、前記第1所定時間以上の間隔を設ける請求項4記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記4つの制御信号は、前記4つのスイッチング素子のオン状態に対応する第1状態と、前記4つのスイッチング素子のオフ状態に対応する第2状態と、を有し、
前記保護回路は、前記第1スイッチング素子に入力される前記保護処理後の制御信号の入力を受け、前記第1スイッチング素子の前記保護処理後の制御信号の前記第1状態から前記第2状態への切り替わりのタイミングを前記第2所定時間分だけ遅らせる処理を行うオフディレイ回路を有し、前記オフディレイ回路の処理後の制御信号を基に、前記第1スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングから前記第2スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設ける請求項1記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記4つの制御信号は、前記4つのスイッチング素子のオン状態に対応する第1状態と、前記4つのスイッチング素子のオフ状態に対応する第2状態と、を有し、
前記保護回路は、前記第1スイッチング素子に対応する制御信号の入力を受け、前記第1スイッチング素子に対応する制御信号の前記第2状態から前記第1状態への切り替わりに応じて、前記第1状態に対応する状態の前記第3所定時間の長さのパルス状の信号を出力するワンショット回路を有し、前記ワンショット回路から出力される信号を基に、前記第1スイッチング素子のオン状態の期間を前記第3所定時間以上とする請求項1記載の電力変換装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
中性点クランプ(NPC:Neutral-Point-Clamped)型の3レベル変換器と、3レベル変換器の動作を制御する制御装置と、を備えた電力変換装置がある。3レベル変換器は、直列に接続された4つのスイッチング素子を有し、4つのスイッチング素子のスイッチングにより、直流電力から交流電力への変換及び交流電力から直流電力への変換の少なくとも一方の電力の変換を行う。制御装置は、4つのスイッチング素子のそれぞれに対応する4つの制御信号を3レベル変換器に送信し、4つのスイッチング素子のそれぞれのスイッチングを制御することにより、3レベル変換器の電力の変換の動作を制御する。
【0003】
3レベル変換器においては、各スイッチング素子のスイッチングのタイミングに制約があり、制約を守らずに各スイッチング素子をスイッチングさせてしまうと、各スイッチング素子に故障が生じてしまう可能性がある。
【0004】
このため、電源の遮断や故障の発生など、制御装置に異常が発生し、制御装置から3レベル変換器への各制御信号の送信が急に断たれた場合には、制約を守れずに各スイッチング素子をスイッチングさせてしまい、各スイッチング素子が故障してしまう可能性がある。
【0005】
従って、電力変換装置では、制御装置に異常が発生した際にも、3レベル変換器の4つのスイッチング素子の故障を抑制できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5455670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態は、制御装置に異常が発生した際にも、3レベル変換器の4つのスイッチング素子の故障を抑制できる電力変換装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態によれば、直流電力から交流電力への電力の変換を行う3レベル変換器と、前記3レベル変換器による電力の変換の動作を制御する制御装置と、前記3レベル変換器と前記制御装置との間に設けられた保護回路と、を備え、前記3レベル変換器は、直流回路の高電位側の端子と接続される正電位端子と、前記直流回路の低電位側の端子と接続される負電位端子と、前記正電位端子の電位と前記負電位端子の電位との中間の電位に設定される中性点端子と、前記正電位端子と前記負電位端子との間に直列に接続された4つのスイッチング素子と、前記4つのスイッチング素子のそれぞれに逆並列に接続された4つの第1整流素子と、2つの第2整流素子と、を有し、前記4つのスイッチング素子を前記正電位端子側から順に、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子とした時に、前記2つの第2整流素子のうちの一方は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との第1接続点と、前記中性点端子と、の間に設けられ、前記第1接続点と前記中性点端子との間に流れる電流の向きを、前記中性点端子から前記第1接続点に向かう方向に整流し、前記2つの第2整流素子のうちの他方は、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との第2接続点と、前記中性点端子と、の間に設けられ、前記第2接続点と前記中性点端子との間に流れる電流の向きを、前記第2接続点から前記中性点端子に向かう方向に整流し、前記3レベル変換器は、前記4つのスイッチング素子のスイッチングのタイミングに第1制約、第2制約、及び第3制約の3つの制約を有し、前記第1制約は、前記第1スイッチング素子のオン状態と前記第3スイッチング素子のオン状態との間に第1所定時間以上の間隔を設け、前記第2スイッチング素子のオン状態と前記第4スイッチング素子のオン状態との間に前記第1所定時間以上の間隔を設ける制約であり、前記第2制約は、前記第2スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングから前記第1スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングまでの間に第2所定時間以上の間隔を設けるとともに、前記第1スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングから前記第2スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設け、前記第3スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングから前記第4スイッチング素子のオン状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設けるとともに、前記第4スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングから前記第3スイッチング素子のオフ状態への切り替えのタイミングまでの間に前記第2所定時間以上の間隔を設ける制約であり、前記第3制約は、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのオン状態の期間を第3所定時間以上とする制約であり、前記制御装置は、前記3つの制約を守れるように、前記4つのスイッチング素子のそれぞれに対応する4つの制御信号を生成し、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのスイッチングを制御することにより、前記3レベル変換器による電力の変換の動作を制御し、前記保護回路は、前記制御装置から前記4つの制御信号の入力を受け、入力された前記4つの制御信号に対し、前記3つの制約を守れるように、前記4つのスイッチング素子のそれぞれのオン状態及びオフ状態の切り替えのタイミングを調整する保護処理を行い、前記保護処理後の4つの制御信号を前記3レベル変換器に入力する電力変換装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、制御装置に異常が発生した際にも、3レベル変換器の4つのスイッチング素子の故障を抑制できる電力変換装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
図2(a)~図2(c)は、実施形態に係る電力変換装置の動作の一例を模式的に表すタイミングチャートである。
実施形態に係る電力変換装置の保護回路の一例を模式的に表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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