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公開番号2025141412
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041329
出願日2024-03-15
発明の名称化学強化結晶化ガラスおよび化学強化用結晶化ガラス
出願人AGC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C03C 21/00 20060101AFI20250919BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】従来にはない新規なガラスの提供。
【解決手段】化学強化用結晶化ガラスを化学強化して得られる化学強化結晶化ガラスであって、スタティックオネストメータ装置を用いて、印加電圧を10kVとしてコロナ放電を発生させ、上記化学強化結晶化ガラスを30秒間帯電させた際の最大測定電圧の絶対値が、1950V以上である、化学強化結晶化ガラス。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
化学強化用結晶化ガラスを化学強化して得られる化学強化結晶化ガラスであって、
スタティックオネストメータ装置を用いて、印加電圧を10kVとしてコロナ放電を発生させ、前記化学強化結晶化ガラスを30秒間帯電させた際の最大測定電圧の絶対値が、1950V以上である、化学強化結晶化ガラス。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記化学強化用結晶化ガラスの組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を3~20%、




を0~5%、
Li

Oを6~23%、
Na

Oを0~5%、


Oを0~5%、
MgOを0~10%、
CaOを0~5%、
ZrO

を0~5%含有する、請求項1に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項3】
Li

PO

、Li

SiO

、Li

Si



、LiAlSi


10
、および、LiAlSi



からなる群から選択される結晶を含む、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項4】
前記最大測定電圧の絶対値が、2250V以下である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項5】
破壊靱性値K
IC
が、0.90MPa・m
1/2
以上である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項6】
ヤング率が、85GPa以上である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項7】
前記化学強化用結晶化ガラスの引張応力の平均値CT
ave
が、95MPa以上である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項8】
前記化学強化用結晶化ガラスの引張応力の最大値CT
Max
が、100MPa以上である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
【請求項9】
下記式(I)を満たす、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。
式(I) CS
90
≧ 0.2t - 10
式(I)中、CS
90
は、前記化学強化結晶化ガラスの表面からの深さ90μmにおける圧縮応力値であり、単位はMPaである。
式(I)中、tは、前記化学強化結晶化ガラスの板厚の値であり、単位はμmである。
【請求項10】
圧縮応力層深さDOCの値が、前記化学強化結晶化ガラスの板厚に対して、0.17~0.25倍である、請求項1または2に記載の化学強化結晶化ガラス。ただし、前記圧縮応力層深さの単位、および、前記化学強化結晶化ガラスの板厚の単位は、μmである。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化学強化用結晶化ガラスを化学強化して得られる化学強化結晶化ガラス、および、化学強化用結晶化ガラスに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、スマートフォン、および、タブレット端末等のディスプレイ装置の保護ならびに美観を高める目的で、カバーガラスが用いられている。これらの用途のカバーガラスには、衝撃等による破損を抑制するため、優れた強度が求められている。
また、上記のようなカバーガラスは、太陽電池モジュール等の保護に用いられることもある。
【0003】
従来から、硝酸カリウム溶融塩等にガラスを浸漬して化学強化処理をすることにより、ガラスの面強度を高める手法が知られている。
例えば、特許文献1では、硝酸カリウム溶融塩にガラスを浸漬して化学強化処理をすることにより、ガラス板の面強度を向上させることが開示されている。より具体的には、Liを含むガラスに対して、Naを含む溶融塩、および、Kを含む溶融塩で順に化学強化処理を施すことにより、ガラス板の強度が向上することが開示されている。また、このような化学処理によるガラス板の強度の強化機構は、アルカリ金属の交換によって生じる圧縮応力によるものであると記載されている。また、特許文献1では、化学強化に供するガラスとして、ガラス中に結晶を析出させた結晶化ガラスを用いることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022-215575号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、デバイスの多様化に伴い、種々の特性を有する新規なガラスが求められていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、従来にはない新規なガラスの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、スタティックオネストメータ装置で測定される電圧が所定の値以上となる化学強化結晶化ガラスを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
〔1〕 化学強化用結晶化ガラスを化学強化して得られる化学強化結晶化ガラスであって、
スタティックオネストメータ装置を用いて、印加電圧を10kVとしてコロナ放電を発生させ、上記化学強化結晶化ガラスを30秒間帯電させた際の最大測定電圧の絶対値が、1950V以上である、化学強化結晶化ガラス。
〔2〕 上記化学強化用結晶化ガラスの組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO

を60~75%、
Al



を3~20%、




を0~5%、
Li

Oを6~23%、
Na

Oを0~5%、


Oを0~5%、
MgOを0~10%、
CaOを0~5%、
ZrO

を0~5%含有する、〔1〕に記載の化学強化結晶化ガラス。
〔3〕 Li

PO

、Li

SiO

、Li

Si



、LiAlSi


10
、および、LiAlSi



からなる群から選択される結晶を含む、〔1〕または〔2〕に記載の化学強化結晶化ガラス。
〔4〕 上記最大測定電圧の絶対値が、2250V以下である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
〔5〕 破壊靱性値K
IC
が、0.90MPa・m
1/2
以上である、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
〔6〕 ヤング率が、85GPa以上である、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
〔7〕 上記化学強化用結晶化ガラスの引張応力の平均値CT
ave
が、95MPa以上である、〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
〔8〕 上記化学強化用結晶化ガラスの引張応力の最大値CT
Max
が、100MPa以上である、〔1〕~〔7〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
〔9〕 下記式(I)を満たす、〔1〕~〔8〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。
式(I) CS
90
≧ 0.2t - 10
式(I)中、CS
90
は、上記化学強化結晶化ガラスの表面からの深さ90μmにおける圧縮応力値であり、単位はMPaである。
式(I)中、tは、上記化学強化結晶化ガラスの板厚の値であり、単位はμmである。
〔10〕 圧縮応力層深さDOCの値が、上記化学強化結晶化ガラスの板厚に対して、0.17~0.25倍である、〔1〕~〔9〕のいずれか1つに記載の化学強化結晶化ガラス。ただし、上記圧縮応力層深さの単位、および、上記化学強化結晶化ガラスの板厚の単位は、μmである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、新規なガラスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
DCDC法による破壊靱性値K
IC
の測定に用いるサンプルの説明図である。
DCDC法による破壊靱性値K
IC
の測定に用いる、応力拡大係数K1(単位:MPa・m
1/2
)とクラック進展速度v(単位:m/s)との関係を示すK1-v曲線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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