TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025138075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024036827
出願日2024-03-11
発明の名称回転電機コア、電磁鋼板、回転電機ステータ、および回転電機
出願人多摩川精機株式会社
代理人個人
主分類H02K 1/18 20060101AFI20250917BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電磁鋼板の使用量を削減することのできる、回転電機コア製作技術を提供すること。
【解決手段】回転電機コア10は、複数枚の電磁鋼板1がかしめ接合により積層されて形成されており、電磁鋼板1はかしめ接合用のかしめ接合部位2を備えており、かしめ接合部位2は、電磁鋼板1の一方面側に設けられている圧入用凸部3と、その反対面側に設けられている受容用凹部5とからなり、一の電磁鋼板1の受容用凹部5に対する他の電磁鋼板1の圧入用凸部3の圧入からなるかしめ接合構造として、圧入用凸部3の端面4と受容用凹部5の底面6との間に空隙7を有するかしめ接合構造が一以上形成されており、それにより電磁鋼板1-1間に隙間8が形成されている箇所がある構成とする。
【選択図】図1-2
特許請求の範囲【請求項1】
複数枚の電磁鋼板がかしめ接合により積層されて形成されている回転電機のコアであって、
該電磁鋼板は該かしめ接合用のかしめ接合部位を備えており、
該かしめ接合部位は、該電磁鋼板の一方面側に設けられている圧入用凸部と、その反対面側に設けられている受容用凹部とからなり、
一の電磁鋼板の該受容用凹部に対する他の電磁鋼板の該圧入用凸部の圧入からなるかしめ接合構造として、
該圧入用凸部の端面と該受容用凹部の底面との間に空隙を有する該カシメ接合構造が一以上形成されており、
それにより電磁鋼板間に隙間が形成されている箇所がある
ことを特徴とする、回転電機コア。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
すべての前記かしめ接合部位は同一仕様で形成されており、
前記圧入用凸部の圧入は前記受容用凹部底面には当接せず途中までであり、
すべての前記電磁鋼板間に前記隙間が形成されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の回転電機コア。
【請求項3】
前記かしめ接合部位には前記圧入用凸部の高さを異にする二以上の仕様があり、
それにより、
前記圧入用凸部の圧入が前記受容用凹部底面に当接していてかつそのかしめ接合構造に与かる電磁鋼板間に前記隙間が形成されている箇所であるところの当接兼隙間箇所がある
ことを特徴とする、請求項1に記載の回転電機コア。
【請求項4】
前記当接兼隙間箇所以外の前記電磁鋼板間においては、
前記圧入用凸部の圧入は前記受容用凹部底面には当接せず途中までであり、
それにより、
すべての前記電磁鋼板間に前記隙間が形成されている
ことを特徴とする、請求項3に記載の回転電機コア。
【請求項5】
前記電磁鋼板には、前記隙間の少なくとも一部を被覆する庇(ひさし)状の傾斜部が設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4のいずれかに記載の回転電機コア。
【請求項6】
前記隙間の少なくとも一部は、下記<Z>記載のいずれかの絶縁物により埋められていることを特徴とする、請求項1、2、3、4のいずれかに記載の回転電機コア。
<Z> 樹脂粉末を用いた絶縁塗装による絶縁物、または樹脂製板
【請求項7】
前記隙間の少なくとも一部は、下記<Z>記載のいずれかの絶縁物により埋められていることを特徴とする、請求項5に記載の回転電機コア。
<Z> 樹脂粉末を用いた絶縁塗装による絶縁物、または樹脂製板
【請求項8】
積層により回転電機コアを形成するための電磁鋼板であって、
かしめ接合用のかしめ接合部位を備えており、
該かしめ接合部位は、該電磁鋼板の一方面側に設けられている圧入用凸部と、その反対面側に設けられている受容用凹部とからなり、
端部に庇(ひさし)状の傾斜部が設けられている
ことを特徴とする、電磁鋼板。
【請求項9】
請求項5に記載の、前記隙間の少なくとも一部が被覆される回転電機コアの形成用であることを特徴とする、請求項8に記載の電磁鋼板。
【請求項10】
請求項1、2、3、4、7のいずれかに記載の回転電機コアを備えていることを特徴とする、回転電機ステータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は回転電機コア、電磁鋼板、回転電機ステータ、および回転電機に係り、特に製作過程において電磁鋼板の使用量を削減することのできる、回転電機コア等に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
図8は、電磁鋼板がかしめ接合により積層されている従来の回転電機コア例を示す斜視図である。また、図9は、図8に示す回転電機コアの要部拡大図である。これらに示すように従来の回転電機コア810においては、複数枚の電磁鋼板81を隙間なく積層することで、流入させる磁束量の確保を行っている。積層される各電磁鋼板81同士の固定はかしめ接合によりなされているが、そのためのかしめ接合部位82は、圧入用凸部83とその裏側に形成されている受容用凹部85からなる、いわゆるダボである。
【0003】
かしめ接合部位82すなわちダボによる二枚の電磁鋼板81、81の接合固定は、下側の電磁鋼板81の圧入用凸部83が上側の電磁鋼板31の受容用凹部85に対して圧入されることによりなされ、積層構造が形成される。圧入用凸部83の端面84は、これが圧入される受容用凹部85の底面86との間に隙間なく完全に圧入されたかしめ接合構造となり、すなわちダボは完全にかしめられるため、電磁鋼板81、81、・・・は、所用の枚数を用いて隙間なく積層されることとなる。
【0004】
回転電機コアについては従来、特許出願等も多数なされている。たとえば後掲特許文献1には、コア内部における防錆技術として、ステータコア、これに装着されたインシュレータ、インシュレータを介してステータコアに巻回された巻線、巻線との間で電気的に接続された巻線接続部およびターミナルからなるステータにおいて、巻線・インシュレータ・巻線接続部を覆う樹脂層が設けられている構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-128175号公報「ステータ」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図8等で示した従来の回転電機コアでは、かしめ接合構造の圧入用凸部であるダボは、対応する受容用凹部に完全に圧入されてかしめられ、したがって電磁鋼板は隙間なく積層されるため、その積層枚数は多く、相応にコストがかかる。電磁鋼板使用量を少なくできれば、コスト低減につながる。
【0007】
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の状況を踏まえ、電磁鋼板の使用量を削減することのできる、回転電機コア製作技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明者は上記課題について検討した結果、従来技術のようにダボを完全にかしめることはせず、積層する際の電磁鋼板間の隙間を空けて積層し、積層密度を低下させることによって、電磁鋼板使用量を少なくできることに想到した。なお、隙間を空けた状態で積層すると、電磁鋼板の断面により構成される断面積が減少して磁気抵抗が大きくなるのだが、これはコアの端面を傾斜させることで低減できることにも想到し、これらに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0009】
〔1〕 複数枚の電磁鋼板がかしめ接合により積層されて形成されている回転電機のコアであって、該電磁鋼板は該かしめ接合用のかしめ接合部位を備えており、該かしめ接合部位は、該電磁鋼板の一方面側に設けられている圧入用凸部と、その反対面側に設けられている受容用凹部とからなり、一の電磁鋼板の該受容用凹部に対する他の電磁鋼板の該圧入用凸部の圧入からなるかしめ接合構造として、該圧入用凸部の端面と該受容用凹部の底面との間に空隙を有する該カシメ接合構造が一以上形成されており、それにより電磁鋼板間に隙間が形成されている箇所があることを特徴とする、回転電機コア。
〔2〕 すべての前記かしめ接合部位は同一仕様で形成されており、前記圧入用凸部の圧入は前記受容用凹部底面には当接せず途中までであり、すべての前記電磁鋼板間に前記隙間が形成されていることを特徴とする、〔1〕に記載の回転電機コア。
〔3〕 前記かしめ接合部位には前記圧入用凸部の高さを異にする二以上の仕様があり、それにより、前記圧入用凸部の圧入が前記受容用凹部底面に当接していてかつそのかしめ接合構造に与かる電磁鋼板間に前記隙間が形成されている箇所であるところの当接兼隙間箇所があることを特徴とする、〔1〕に記載の回転電機コア。
〔4〕 前記当接兼隙間箇所以外の前記電磁鋼板間においては、前記圧入用凸部の圧入は前記受容用凹部底面には当接せず途中までであり、それにより、すべての前記電磁鋼板間に前記隙間が形成されていることを特徴とする、〔3〕に記載の回転電機コア。
【0010】
〔5〕 前記電磁鋼板には、前記隙間の少なくとも一部を被覆する庇(ひさし)状の傾斜部が設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕のいずれかに記載の回転電機コア。
〔6〕 前記隙間の少なくとも一部は、下記<Z>記載のいずれかの絶縁物により埋められていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕のいずれかに記載の回転電機コア。
<Z> 樹脂粉末を用いた絶縁塗装による絶縁物、または樹脂製板
〔7〕 前記隙間の少なくとも一部は、下記<Z>記載のいずれかの絶縁物により埋められていることを特徴とする、〔5〕に記載の回転電機コア。
<Z> 樹脂粉末を用いた絶縁塗装による絶縁物、または樹脂製板
〔8〕 積層により回転電機コアを形成するための電磁鋼板であって、かしめ接合用のかしめ接合部位を備えており、該かしめ接合部位は、該電磁鋼板の一方面側に設けられている圧入用凸部と、その反対面側に設けられている受容用凹部とからなり、端部に庇(ひさし)状の傾斜部が設けられていることを特徴とする、電磁鋼板。
〔9〕 〔5〕に記載の、前記隙間の少なくとも一部が被覆される回転電機コアの形成用であることを特徴とする、〔8〕に記載の電磁鋼板。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

多摩川精機株式会社
レバー装置
1日前
多摩川精機株式会社
冗長エンコーダ
27日前
多摩川精機株式会社
ロータリーエンコーダ
12日前
多摩川精機株式会社
リニアアクチュエータ
1か月前
多摩川精機株式会社
結線構造、及びステータ構造
6日前
多摩川精機株式会社
結線構造、及びステータ構造
9日前
多摩川精機株式会社
ステータ構造及び同期電動機
19日前
多摩川精機株式会社
接続端子およびモータステータ
1か月前
多摩川精機株式会社
結線部材、ステータ構造、及び結線部材接続方法
27日前
多摩川精機株式会社
電磁誘導式角度温度検出システム及び温度検出方法
29日前
個人
単極モータ
22日前
キヤノン電子株式会社
モータ
6日前
株式会社アイシン
ロータ
26日前
株式会社アイシン
ロータ
22日前
コーセル株式会社
電源装置
7日前
日星電気株式会社
ケーブル組立体
14日前
トヨタ自動車株式会社
固定子
27日前
個人
連続ガウス加速器形磁力増幅装置
29日前
トヨタ自動車株式会社
製造装置
27日前
株式会社デンソー
回転機
20日前
株式会社ダイヘン
充電装置
26日前
株式会社ダイヘン
充電装置
26日前
株式会社アイシン
ステータ
26日前
株式会社ダイヘン
充電装置
26日前
カヤバ株式会社
筒型リニアモータ
28日前
株式会社ダイヘン
充電装置
26日前
個人
太陽エネルギー収集システム
27日前
株式会社ミツバ
ブラシレスモータ
28日前
東京瓦斯株式会社
通信装置
28日前
株式会社アイシン
ステータ
26日前
株式会社アイシン
ステータ
26日前
株式会社アイシン
ステータ
26日前
トヨタ自動車株式会社
被膜形成装置
27日前
株式会社kaisei
発電システム
22日前
個人
二次電池繰返パルス放電器用印刷基板
12日前
ASTI株式会社
電力変換装置
27日前
続きを見る