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公開番号2025134839
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025102031,2021565907
出願日2025-06-18,2020-05-14
発明の名称多能性細胞凝集体およびそれらの使用
出願人アレフ ファームス リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/10 20060101AFI20250909BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】特に様々な用途に適した凝集体の形態での、非ヒト動物に由来する多能性幹細胞の大量生産のための方法を提供する。
【解決手段】遺伝子修飾されていない、非ヒト動物由来の多能性幹細胞(PSC)の凝集体を産生する方法であって、
a.増殖培地中に少なくとも1つのPSCを播種して、播種懸濁培養物を形成するステップであって、前記増殖培地が、増殖因子bFGFと、(i)少なくとも1つのさらなる増殖因子ならびに(ii)Wnt-β-カテニンシグナル伝達経路の阻害剤、CHIR 99021、PD 0325901、およびA 83-01からなる群から選択される少なくとも1つの小分子のうちの少なくとも1つとの組み合わせを含む無血清液体培地である、形成するステップと、
b.凝集体形成および凝集体増殖を可能にする条件下で前記懸濁培養物を増殖させ、それによって前記PSCの均質な凝集体を形成するステップと、を含む、方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
遺伝子修飾されていない、非ヒト動物由来の多能性幹細胞(PSC)の凝集体を産生する方法であって、
a.増殖培地中に少なくとも1つのPSCを播種して、播種懸濁培養物を形成するステップであって、前記増殖培地が、増殖因子bFGFと、(i)少なくとも1つのさらなる増殖因子ならびに(ii)Wnt-β-カテニンシグナル伝達経路の阻害剤、CHIR 99021(C22H18Cl2N8)、PD 0325901(C16H14F3IN2O4)、およびA 83-01(C25H19N5S)からなる群から選択される少なくとも1つの小分子のうちの少なくとも1つとの組み合わせを含む無血清液体培地である、形成するステップと、
b.凝集体形成および凝集体増殖を可能にする条件下で前記懸濁培養物を増殖させ、それによって前記PSCの均質な凝集体を形成するステップと、を含む、方法。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記播種および増殖が、本質的に細胞接着能力を有しない材料の壁を有する容器内である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのPSCが、新鮮な細胞または凍結ストックから得られた細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記懸濁培養物を増殖させるステップ(b)が、前記形成された均質な凝集体をより小さな凝集体および/または単一細胞に脱凝集させ、前記より小さな凝集体および/または単一細胞を再凝集させて、均質な凝集体を再形成するステップを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記均質な凝集体を脱凝集させることが、前記凝集体を解離試薬および/または解離力に曝露することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
再凝集させることが、前記増殖培地中に前記より小さな凝集体および/または単一細胞を播種することを含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記形成された均質な凝集体をより小さな凝集体および/または単一細胞に脱凝集させ、前記より小さな凝集体および/または単一細胞を再凝集させる前記ステップが、少なくとも1回反復される、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記形成された均質な凝集体をより小さな凝集体および/または単一細胞に脱凝集させ、前記より小さな凝集体および/または単一細胞を再凝集させる前記ステップが、約10

細胞/ml~10

細胞/mlの細胞濃度に達するまで反復される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
播種および再凝集させる前記ステップが、前記増殖培地にRho関連プロテインキナーゼ(Rock)の阻害剤を添加することをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が閉鎖系で実施される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に様々な用途に適した凝集体の形態での、非ヒト動物に由来する多能性幹細胞の大量生産のための組成物および方法、特に細胞増殖肉培養物および細胞ベースの肉製品の生産で使用するためのウシ由来の多能性幹細胞の凝集体の大量生産に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
家畜、特に肉生産のためのウシの成長を支援するために、水、穀物、土地、およびエネルギーを含む多くの消費可能な資源が利用されている。世界の急速に増加する人口は、前述の貴重な資産の使用のさらなる増加につながるであろう。したがって、全人口を養うために必要なウシの数を縮小する方法で肉および肉製品を生産することが最も望ましい。主な肉源としてのウシを置き換えることは、ウシ対象を苦しませる混雑した居住環境および時には不適切な状態を防ぐので、倫理的にも有益である。この理由から、細胞増殖肉製品は、人道上の理由で肉を控える人々によって消費される可能性もあり得る。細胞ベースの肉(培養肉(cultured meat)、培養肉(cultivated meat)、細胞増殖肉、クリーンミート、操作された肉、インビトロ肉などとも呼ばれる)も消費される食品含有量を制御する方法であり、今日では、ウシの多くは成長ホルモンを投与されており、それは最終的に消費者の食卓に行き着く。また、培養で肉を生産することは、タンパク質含有量、脂肪の量および組成、鉄、ビタミンB12、亜鉛レベルなどの制御を通じて、肉の栄養価を改善し、より健康にすることができる。さらに、厳格な規制および清浄な条件下でバイオリアクター(または他の培養系)で生産された肉を消費することは、微生物汚染を伝染させる可能性が低く、したがって消費にはより安全である。
【0003】
多能性幹細胞(PSC)は、体内のあらゆる細胞型に分化する能力を維持しながら、分裂することによって自己複製する能力を有する細胞である。胚性幹細胞(ESC)および人工多能性幹細胞(iPSC)の両方は、多能性幹細胞である。ESCは典型的に、着床前の未分化胚芽細胞の内部細胞塊の細胞集団に由来する。人工多能性幹細胞(iPSC)は、PSCの一種であり、それらの多能性の特徴を回復するように再プログラムされた体細胞分化細胞から生成される。Bogliotti et al.(PNAS.2018 11(9):2090-2095)は、線維芽細胞増殖因子2(塩基性線維芽細胞増殖因子、bFGFとしても知られている)および標準的なWntシグナル伝達経路の阻害剤を含有する培養系を利用することによって、安定な形態、トランスクリプトーム、核型、集団倍加時間、多能性マーカー遺伝子発現、およびエピジェネティックな特徴を備えた多能性のウシESC(bESC)が導き出されたことを記載した。
【0004】
細胞のiPSCへの再プログラミングは、2006年にTakahashiおよびYamanakaによって最初に記載された(Takahashi and Yamanaka,Cell 2006,126:663-76)。それ以来、多数の刊行物が、複数の種の様々な細胞型からの、幹細胞のiPSCへの再プログラミングについて記載している(Yu et al.,Science 2007,318:1917-20、Takahashiet et al.,Cell 2007,131:861-72、Ogorerc et al.J Anim Sci Biotechnol 2016,7:10、Ezashi et al.,Annu Rev Anim Biosci.2016,4:223-53)。ウシでは、線維芽細胞が、レトロウイルス/レンチウイルス形質導入、ポリプロモータープラスミドおよびpiggyBacトランスポゾン系を含む、いくつかの方法による再プログラミング因子の組み合わせを使用してiPSCに再プログラムされている(Ogorevc 2016同文献、Han et al,Cell Res.2011,21:1509-12、Huang et al.,Plos One 2011,6:e24501、Cao et al.,Int J Biol Sci.2012,8:498-511、Talluri et al.,Cell Reprogram.2015,17:131-40、Ezashi et al.2016,同文献)。家畜種の細胞を再プログラムするために使用される、より最新の方法(例えば、組み込まれていないウイルスもしくは組み込まれていないエピソームベクターまたはmRNAベースの方法)の報告はない(Ogorevc 2016,同文献)。ウシ細胞では、再プログラミング因子としてのmRNA、小分子、およびタンパク質の使用は示されていない。
【0005】
国際特許出願公開第1999/031223号は、インビトロで動物細胞を工業規模で培養して、ヒトおよび/または動物の消費に適した三次元動物筋肉組織を提供すること、続いて任意選択で、脱骨、臓物および/または腱および/またはすじおよび/または脂肪の除去を必要とせずに、食品を含む肉のための公知のプロセスと類似した細胞培養物を完成品の食品にさらに処理するステップを含む、肉製品を生産するためのプロセスを開示している。好ましくは、肉製品は固化した細胞組織を含み、この細胞は、筋細胞、体節細胞、および幹細胞から選択される。固化した細胞組織を含む肉製品も提供される。
【0006】
国際特許出願公開第2006/041429号および米国特許第6,835,390号は、非ヒト組織工学によって作製された肉製品およびそのような肉製品を生産するための方法を開示している。その肉製品は、エキソビボで増殖し、食品消費に使用される筋細胞を含む。
【0007】
国際特許出願公開第2010/017562号は、iPSC、それを含有する組成物、iPSCを得るための方法、およびiPSCを使用するための方法を提供している。さらに、インビボで組織(例えば、心臓血管組織)を修復するためにiPSCを使用するための方法および材料、ならびに適切な動物モデルにおけるそれらの治療可能性を評価するためにそのような細胞を使用するための方法および材料が提供される。
【0008】
国際特許出願公開第2013/188679号は、mRNAおよびmiRNAの組み合わせが細胞に導入される、iPSCを調製する方法を開示している。
【0009】
国際特許出願公開第2015/066377号は、動物種の自己複製細胞株を筋原性転写因子で修飾して、筋原性転写因子修飾細胞株を産生することを含む、培養された筋肉組織を産生するための方法を開示している。
【0010】
国際特許出願公開第2018/011805号は、細胞を増殖させるためのバイオリアクターチャンバを含む、細胞を増殖させるためのシステムを開示している。この出願はさらに、線維芽細胞を脂肪細胞に変換するのに適した条件下、および/または線維芽細胞を筋細胞に変換するのに適した条件下で、自然に不死化した線維芽細胞を無血清培地中で培養し、それによって食肉を生産することを含む、食肉を生成するインビトロ法を開示している。
(【0011】以降は省略されています)

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