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公開番号2025134590
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024032593
出願日2024-03-04
発明の名称乾燥状態推定システム、乾燥装置及び乾燥状態推定方法
出願人地方独立行政法人青森県産業技術センター
代理人個人
主分類F26B 9/06 20060101AFI20250909BHJP(乾燥)
要約【課題】送風乾燥装置による食品乾燥の際に乾燥状態を推定することができるシステムを提供すること。
【解決手段】非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫22内に、食品を収納する通気性収納容器30を多段多列状に積み重ねて送風して食品を乾燥する乾燥装置20に備える乾燥状態推定システムであって、前記乾燥装置20の吸気側の収納容器30内に備えた吸気側温湿度測定部12aと、前記乾燥装置20の排気側の収納容器30内に備えた排気側温湿度測定部12bと、食品の乾燥状態を推定する推定部14と、を備えることを特徴とする乾燥状態推定システム10である。食品の送風乾燥において簡単に乾燥状態を推定することができる。また、収納容器の設置場所によって乾燥速度に差がある送風乾燥において全体の乾燥状態を推定することが可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫内に、食品を収納する通気性収納容
器を多段多列状に積み重ねて送風して食品を乾燥する乾燥装置に備える乾燥状態推定シス
テムであって、
前記乾燥装置の吸気側の収納容器内に備えた吸気側温湿度測定部と、
前記乾燥装置の排気側の収納容器内に備えた排気側温湿度測定部と、
食品の乾燥状態を推定する推定部と、
を備えることを特徴とする乾燥状態推定システム。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記推定部は、吸気側及び排気側の前記収納容器内の水蒸気量の差の時系列データに基づ
いて乾燥状態を推定することを特徴とする請求項1に記載の乾燥状態推定システム。
【請求項3】
前記食品は農産物であることを特徴とする請求項2に記載の乾燥状態推定システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の乾燥状態推定システムを備えた乾燥装置。
【請求項5】
非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫内に、食品を収納する通気性収納容
器を多段多列状に積み重ねて送風することで食品を乾燥する乾燥装置において、
吸気側及び排気側の前記収納容器内の水蒸気量の差の時系列データに基づいて食品の乾燥
状態を推定することを特徴とする乾燥状態推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、農産物などの食品を送風乾燥する際に乾燥状態を推定するシステムに関する
ものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
農産物や水産物などの多くの食品において、腐敗を防ぐため乾燥処理を施して保存する
ことが広く一般的に行われている。乾燥処理方法としては送風乾燥が頻繁に用いられてお
り、例えば特許文献1に示すような送風乾燥装置が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実公平5-30626号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の送風乾燥装置は、合成樹脂シートを筒状に形成し前側に送風機を取り付け
て乾燥庫とし、これに乾燥対象のニンニクを収納したコンテナを多段多列に積み重ねて収
容するものである。送風機を作動させることでニンニクを収納したコンテナ内に効率よく
送風し乾燥させることができる。
特許文献1の送風乾燥装置は効率的な乾燥を実現する一方、乾燥処理がいつ完了したの
か把握することが難しい。乾燥状態を把握するには、一定間隔で乾燥庫を開けて被乾燥物
をサンプリングし重量や水分を測定する必要がある。さらに、送風の上流側(吸気側)で
は乾燥が進みやすい一方、下流側(排気側)では乾燥が遅れるため、サンプリングによる
方法では全体の乾燥が完了したのかを把握することは極めて困難である。そのため、経験
的に乾燥処理時間から乾燥状態を推定するか、定期的に乾燥庫を開けて様々な場所からサ
ンプリングするしか乾燥状態を把握する手段がなかった。この結果、乾燥が完了している
ことが分からずに無駄に乾燥処理時間を延ばしてしまうなど、乾燥処理のランニングコス
ト増加の一因となっていた。
【0005】
そこで、本発明は、送風乾燥装置による食品乾燥の際に、食品の乾燥状態を推定するこ
とができるシステム、乾燥装置及び乾燥状態推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題は、以下に示す構成からなる発明により解決される。
[1]非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫内に、食品を収納する通気性
収納容器を多段多列状に積み重ねて送風して食品を乾燥する乾燥装置に備える乾燥状態推
定システムであって、前記乾燥装置の吸気側の収納容器内に備えた吸気側温湿度測定部と
、前記乾燥装置の排気側の収納容器内に備えた排気側温湿度測定部と、食品の乾燥状態を
推定する推定部と、を備えることを特徴とする乾燥状態推定システム。
[2]前記推定部は、吸気側及び排気側の前記収納容器内の水蒸気量の差の時系列データ
に基づいて乾燥状態を推定することを特徴とする[1]に記載の乾燥状態推定システム。
[3]前記食品は農産物であることを特徴とする[2]に記載の乾燥状態推定システム。
[4][1]~[3]のいずれかに記載の乾燥状態推定システムを備えた乾燥装置。
[5]非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫内に、食品を収納する通気性
収納容器を多段多列状に積み重ねて送風することで食品を乾燥する乾燥装置において、吸
気側及び排気側の前記収納容器内の水蒸気量の差の時系列データに基づいて食品の乾燥状
態を推定することを特徴とする乾燥状態推定方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、乾燥装置を用いて食品を送風乾燥する際に、乾燥状態を推定すること
ができるシステム、乾燥装置及び乾燥状態推定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の構成図である。
本発明のシステムを備えた乾燥装置の縦断面図である。
本発明の乾燥状態推定方法のフローである。
実施例における水蒸気量の時系列データを示す図である。
実施例における水蒸気量の差の時系列データを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、送風乾燥において容易に食品の乾燥状態を推定することができるシステム、
乾燥装置及び乾燥状態推定方法である。本発明によって、乾燥装置を運転中に乾燥庫を開
けてサンプリングすることなく、容易に食品の乾燥状態を推定することができる。また、
乾燥庫内の食品全体の乾燥状態を推定できるため、乾燥時間を無駄に延ばすことがなくな
り、乾燥に係るランニングコスト低減を図ることができる。
なお、本発明において食品とは、以下に例示するような送風乾燥処理を施すものであれ
ば農林水産物全般を対象とすることができる。本発明は特に果菜類、葉菜類、根菜類、豆
類など野菜の乾燥に好適に用いることができる。
【0010】
本発明の乾燥状態推定システム及びこれを備えた乾燥装置を図1に示す。乾燥装置20
は、非通気性のシートを用いて筒状に形成してなる乾燥庫22と、乾燥庫22の後側(排
気側)に排気手段24として排気ファンを備える。乾燥庫22内には食品を収納する通気
性収納容器30を多段多列状に積み重ねている。通気性収納容器30は例えば樹脂製のメ
ッシュコンテナなどを用いる。なお、図1中では一部の通気性収納容器30を省略して描
いている。また、後側に備えた排気手段24の代わりに、乾燥庫22の前側(吸気側)に
吸気手段として吸気ファンなどを備えた乾燥装置20であってもよい。乾燥装置20は、
ボイラーなどの周囲の空気を温める熱源を併設することで温風を送風可能としたものであ
ってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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