TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025133542
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031558
出願日
2024-03-01
発明の名称
光化学センサ装置
出願人
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
主分類
G01N
21/41 20060101AFI20250904BHJP(測定;試験)
要約
【課題】高精度且つ安価であり、小型化も可能な光化学センサ装置を提供する。
【解決手段】光化学センサ装置は、センサ部10と、単色光レーザ光源20と、直線偏光子部30と、受光部40と、演算部50とからなる。センサ部10は、基板11とその上に配置される光共振器12とを有し分析対象物が付着される。直線偏光子部30は、センサ部10を透過する透過光が入射され直線偏光光とする。受光部40は、直線偏光子部30を透過する直線偏光光を受光し、x偏光成分及びy偏光成分を検出する。演算部50は、受光部40により受光されるx偏光成分及びy偏光成分の複素振幅を用いて、測定系のジョーンズ行列においてセンサ部10の光共振器12の固有偏光状態のストークスパラメータを演算し、センサ部10へ付着する分析対象物によるストークスパラメータの変化により分析対象物の物性を測定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
屈折率の変化を利用して分析対象物の物性を測定する光化学センサ装置であって、該光化学センサ装置は、
基板とその上に配置される、x軸とy軸の双極子共鳴を持つ結合系である光共振器とを有し、分析対象物が付着されるセンサ部と、
前記センサ部の基板に対して透過可能な、x偏光及びy偏光の単色光レーザをそれぞれセンサ部に照射する単色光レーザ光源と、
前記センサ部を透過する透過光が入射され直線偏光光とする直線偏光子部と、
直線偏光子部を透過する直線偏光光を受光し、x偏光成分及びy偏光成分を検出する受光部と、
受光部により受光されるx偏光成分及びy偏光成分の複素振幅を用いて、測定系のジョーンズ行列においてセンサ部の光共振器の固有偏光状態のストークスパラメータを演算し、センサ部へ付着する分析対象物によるストークスパラメータの変化により分析対象物の物性を測定する演算部と、
を具備することを特徴とする光化学センサ装置。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の光化学センサ装置において、前記センサ部の光共振器は、それぞれの長手方向が90度となるように配置される2つの結合体からなる、結合プラズモニック共振器又は結合フォトニック共振器からなることを特徴とする光化学センサ装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光化学センサ装置において、前記センサ部の光共振器は、センサ部に分析対象物が付着されていない状態のときにジョーンズ行列が例外点を有するように、2つ結合体の結合量が調整されることを特徴とする光化学センサ装置。
【請求項4】
請求項3に記載の光化学センサ装置において、前記センサ部の光共振器は、2つの結合体の寸法を異ならせることを特徴とする光化学センサ装置。
【請求項5】
請求項3に記載の光化学センサ装置において、前記センサ部の光共振器は、2つの結合体の一方に相変化材料を装荷することを特徴とする光化学センサ装置。
【請求項6】
請求項1に記載の光化学センサ装置において、
前記直線偏光子部は、それぞれ45度ずつ透過軸の回転角度をずらした4つの領域を有し、
前記受光部は、直線偏光子部の4つの領域のそれぞれから透過する直線偏光光をそれぞれ受光する4つの受光素子からなる、
ことを特徴とする光化学センサ装置。
【請求項7】
請求項1に記載の光化学センサ装置において、前記演算部は、固有偏光状態のストークスパラメータの円偏光成分の回転方向を予め決定し、ジョーンズ行列を対角化した上でストークスパラメータを演算することを特徴とする光化学センサ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は光化学センサ装置に関し、特に、屈折率の変化を利用して分析対象物の物性を測定する光化学センサ装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
分析対象物に対して非侵襲で高精度に化学分析を行うための装置として、光化学センサ装置が知られている。光化学センサ装置としては、例えば表面プラズモン共鳴を利用する表面プラズモンセンサ装置が知られている。表面プラズモンセンサ装置は、金属表面に対して入射角を変化させながら白色光を入射し、特定の共鳴周波数の変化を検出することで物性を測定するものである。
【0003】
表面プラズモン共鳴を利用する表面プラズモンセンサ装置の場合、白色光を用いたスペクトル解析が必要となるため、白色光の光源が必須となる。このため、光源自体が大きくなり得る。さらに、白色光の入射角を物理的に変化させる必要があるため、機械的な機構も必須となる。したがって、装置が大型化したり入射角の精度を高めたりするためには高価とならざるを得なかった。
【0004】
また、例えば特許文献1のように、分析対象物を透過した光の偏光状態を計測する計測装置も知られている。特許文献1の計測装置は、光源と、光源から出射され試料からの透過光を変調させるリターダと検光子からなる変調部と、変調光の光強度情報を取得するための回折格子を有する分光受光器を有するものである。リターダを物理的に回転駆動させ、試料によって変調された変調光の光強度の理論式と変調光の光強度情報に基づいて、光学特性要素を算出している。光学特性要素として、例えば複屈折位相差、主軸方位、旋光性、ストークスパラメータ、ミュラー行列要素、ジョーンズ行列要素等が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-85853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の表面プラズモンセンサ装置では、入射角を変化させるための機械的な機構が必要となっていた。また、特許文献1では、円偏光を用いるため偏光状態を変化させるための機械的機構が必要となっていた。このため、これらのセンサ装置を小型化することが難しいだけでなく、角度調整精度がそのまま測定精度に直結するため、高精度な測定を行うには高精度な機械的機構を用いる必要があり、高価なものとなっていた。
【0007】
さらに、特許文献1では、例えばジョーンズ行列を測定するにあたり、x偏光、y偏光を入射し、分析対象物を透過した光の直線偏光と円偏光の偏光状態、即ち、振幅と位相を測定する必要があった。このため、複数の波長板と機械的な回転機構が必要であった。また、分析対象物を透過した光の変調光を回折格子により波長毎に分光する必要があった。さらに、分析対象物からの透過光を増幅することなく直接計測するものであった。
【0008】
したがって、円偏光を受光せず分光も不要で安価に構成可能な装置の開発を目指した。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、高精度且つ安価であり、さらに小型化も可能な光化学センサ装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による光化学センサ装置は、基板とその上に配置される、x軸とy軸の双極子共鳴を持つ結合系である光共振器とを有し、分析対象物が付着されるセンサ部と、センサ部の基板に対して透過可能な、x偏光及びy偏光の単色光レーザをそれぞれセンサ部に照射する単色光レーザ光源と、センサ部を透過する透過光が入射され直線偏光光とする直線偏光子部と、直線偏光子部を透過する直線偏光光を受光し、x偏光成分及びy偏光成分を検出する受光部と、受光部により受光されるx偏光成分及びy偏光成分の複素振幅を用いて、測定系のジョーンズ行列においてセンサ部の光共振器の固有偏光状態のストークスパラメータを演算し、センサ部へ付着する分析対象物によるストークスパラメータの変化により分析対象物の物性を測定する演算部と、を具備するものである。
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
国立大学法人東京科学大学
電波吸収体
13日前
国立大学法人東京科学大学
半導体装置
5日前
国立大学法人東京科学大学
半導体装置
1か月前
国立大学法人東京科学大学
電波吸収体
13日前
国立大学法人東京科学大学
制御システム
12日前
国立大学法人東京科学大学
光化学センサ装置
4日前
NTT株式会社
光デバイス
4日前
国立大学法人東京科学大学
シミュレーション装置及びプログラム
1か月前
国立大学法人東京科学大学
電波反射特性推定装置及びプログラム
1か月前
国立大学法人東京科学大学
受信アンテナ装置、及び送信アンテナ装置
1か月前
国立大学法人東京科学大学
強磁性材料、薄膜及び強磁性材料の製造方法
24日前
株式会社フジタ
二酸化炭素分離回収供給装置
5日前
株式会社フジタ
二酸化炭素分離回収供給装置
5日前
株式会社フジタ
被覆シートおよび二酸化炭素供給方法
5日前
国立大学法人東京科学大学
シミュレータの開発方法、情報処理システム及びプログラム
24日前
国立大学法人東京科学大学
アニーリング処理装置、アニーリング処理方法及びプログラム
1か月前
日産自動車株式会社
覚醒状態判別方法及び覚醒状態判別装置
1か月前
NTT株式会社
修辞構造解析装置、修辞構造解析方法及びプログラム
26日前
国立大学法人東京科学大学
筋疾患治療用医薬組成物
1か月前
マクセル株式会社
バンドパスフィルタ、およびこれを備えた積層回路基板
13日前
国立大学法人東京科学大学
位相差測定方法、原子波干渉計、角速度測定方法、原子波干渉計型ジャイロスコープ
1か月前
国立大学法人神戸大学
サーマルサーキットシステム
5日前
国立大学法人東京科学大学
面状アクチュエータ、これを用いた搬送装置、移動装置及び褥瘡予防装置、並びに製造方法
1か月前
aiwell株式会社
情報処理システムおよびプログラム
1か月前
国立大学法人東京科学大学
化学蓄熱ブロック、化学蓄熱装置、並びに化学蓄熱及び放熱方法
13日前
国立大学法人東京科学大学
ムタンの製造方法、及びグルコシルトランスフェラーゼJをコードする遺伝子が導入されたスクロース非資化細菌
1か月前
個人
計量スプーン
6日前
個人
微小振動検出装置
17日前
株式会社イシダ
X線検査装置
17日前
ユニパルス株式会社
力変換器
1か月前
三菱電機株式会社
計測器
1か月前
株式会社辰巳菱機
システム
26日前
IPU株式会社
距離検出装置
1か月前
アンリツ株式会社
分光器
12日前
株式会社東芝
センサ
17日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
28日前
続きを見る
他の特許を見る