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公開番号2025169156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-12
出願番号2025044069
出願日2025-03-18
発明の名称ジアセチル計測方法及びジアセチル計測装置
出願人国立大学法人東京科学大学,株式会社マンダム
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C12Q 1/25 20060101AFI20251105BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ジアセチルの簡便なバイオセンシングによる計測。
【解決手段】担持膜にジオール脱水素酵素を固定化した酵素膜に、補酵素として還元型ニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)を含有する酸性溶液を浸潤させて、基質としてジアセチルを含有すると想定される検体流体を接触させた状態で、NADHを励起させる励起光を照射して、酵素反応により減少するNADHから発せられる蛍光を検出し、検出した蛍光の強度の減少度合いに基づき、前記検体流体中のジアセチルの濃度を解析する、ジアセチル計測方法。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
担持膜にジオール脱水素酵素を固定化した酵素膜に、補酵素として還元型ニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)を含有する酸性溶液を浸潤させて、基質としてジアセチルを含有すると想定される検体流体を接触させた状態で、NADHを励起させる励起光を照射して、酵素反応により減少するNADHから発せられる蛍光を検出し、検出した蛍光の強度の減少度合いに基づき、前記検体流体中のジアセチルの濃度を解析する、ジアセチル計測方法。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記担持膜の表面を、ポリエチレンイミンを用いて表面修飾を行った後、グルタルアルデヒドを用いて表面修飾を行った状態で、前記ジオール脱水素酵素を固定化して前記酵素膜を形成する、請求項1に記載のジアセチル計測方法。
【請求項3】
担持膜にジオール脱水素酵素を固定化した酵素膜に、補酵素として還元型ニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)を含有する酸性溶液を浸潤させる補酵素供給装置と、
前記浸潤後の酵素膜に、基質としてジアセチルを含有すると想定される検体流体を供給する検体供給装置と、
NADHを励起させる励起光を照射する照射装置と、
酵素反応により減少するNADHから発せられる蛍光を検出する検出装置と、
検出した前記蛍光の強度の減少度合いに基づき前記検体流体中のジアセチルの濃度を解析する解析装置と、を備えるジアセチル計測装置。
【請求項4】
前記担持膜の表面を、ポリエチレンイミンを用いて表面修飾を行った後、グルタルアルデヒドを用いて表面修飾を行った状態で、前記ジオール脱水素酵素を固定化して前記酵素膜が形成される、請求項3に記載のジアセチル計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、生体から生ずるジアセチルの計測方法及び計測装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
生体は生命活動に伴って様々な揮発性有機化合物(VOCs)を生体ガスとして放出する。生体ガスには数百種種類の成分が含まれており、その中で測定対象とする成分を他の成分の影響を受けずに測定する必要がある。たとえば、40歳あたりから、体表の黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が汗中の乳酸を前駆体にピルビン酸、アセトインを中間体として、加齢臭とは異なる油臭成分である「ジアセチル」(いわゆる中年臭)を生成することが報告されている。このジアセチルは発酵食品の主要な臭気成分であるほか、酒類の香りを損なうオフフレーバー成分としても知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5083768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらVOCsの従来の計測方法としては、ガスクロマトグラフィー質量分析計などの装置を用いる方法があるが、装置は高価かつ大型である。そのため、例えば、中年臭に悩む個人が自身から放出されるジアセチル濃度を定量的に把握することが困難であった。
【0005】
発明者等はこれまでに、NAD依存性酵素を用いてVOCsを簡便に測定するシステム(上記特許文献1)を開発しているが、これをもってしてもジアセチルの簡便なバイオセンシングによる計測は困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の態様に係るジアセチル計測方法は、担持膜にジオール脱水素酵素(DDH)を固定化した酵素膜に、補酵素として還元型ニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)を含有する酸性溶液を浸潤させて、基質としてジアセチルを含有すると想定される検体流体を接触流通させた状態で、NADHを励起させる励起光を照射して、酵素反応により減少するNADHから発せられる蛍光を検出し、検出した蛍光の強度の減少度合いに基づき、前記検体流体中のジアセチルの濃度を解析する。
【0007】
上記ジアセチル計測方法においては、前記担持膜の表面を、ポリエチレンイミンを用いて表面修飾を行った後、グルタルアルデヒドを用いて表面修飾を行った状態で、前記DDHを固定化して前記酵素膜を形成することが望ましい。
【0008】
本開示の態様に係るジアセチル計測装置は、担持膜にDDHを固定化した酵素膜に、補酵素として還元型ニコチンアミドジヌクレオチド(NADH)を含有する酸性溶液を浸潤させる補酵素供給装置と、前記浸潤後の酵素膜に、基質としてジアセチルを含有すると想定される検体流体を流通させる検体供給装置と、NADHを励起させる励起光を照射する照射装置と、酵素反応により減少するNADHから発せられる蛍光を検出する検出装置と、検出した前記蛍光の強度の減少度合いに基づき前記検体流体中のジアセチルの濃度を解析する解析装置と、を備える。
【0009】
上記ジアセチル計測装置においては、前記担持膜の表面をポリエチレンイミンを用いて表面修飾を行った後、グルタルアルデヒドを用いて表面修飾を行った状態で、前記DDHを固定化して前記酵素膜が形成されることが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本開示の態様のジアセチル計測方法及びジアセチル計測装置によれば、ジアセチルの簡便なバイオセンシングによる計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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