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公開番号2025130510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027729
出願日2024-02-27
発明の名称複合冷却装置、及びその製造方法
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類F28F 13/18 20060101AFI20250901BHJP(熱交換一般)
要約【課題】可視光領域から赤外領域において高い反射率を有しつつ大気の窓での高い赤外放射率を有すると共に、局所的な加熱が生じた場合にも良好に冷却機能を維持しつつ、過酷な使用環境でも特定の色を露呈し難い複合冷却装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光反射層Bは、厚みが50nm以上500nm以下で、且つ銅を50質量%以上100質量%以下含む金属から成り、赤外放射層Jと光反射層Bとの間に樹脂材料から形成される基材層BAを備え、赤外放射層Jと基材層BAとの少なくとも一方に、算術平均粒子径が2μm以下の白色フィラーF及び算術平均孔径が0.01μm以上2μm以下の空孔の少なくとも一方を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
放射面から赤外光を放射する赤外放射層と、当該赤外放射層における前記放射面の存在側とは反対側に位置する光反射層とを備える複合冷却装置であって、
前記光反射層は、厚みが50nm以上500nm以下で、且つ銅を50質量%以上100質量%以下含む金属から成り、
前記赤外放射層と前記光反射層との間に樹脂材料から形成される基材層を備え、
前記赤外放射層と前記基材層との少なくとも一方に、算術平均粒子径が2μm以下の白色フィラー及び算術平均孔径が0.01μm以上2μm以下の空孔の少なくとも一方を含む、複合冷却装置。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記白色フィラーの算術平均粒子径が、0.2μm以上1μm以下である請求項1に記載の複合冷却装置。
【請求項3】
前記基材層を形成する樹脂材料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、及びウレタン系樹脂の少なくとも一つを含む請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項4】
前記赤外放射層を形成する樹脂材料が、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、及びポリフッ化ビニリデンの少なくとも一つを含む請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項5】
前記白色フィラーが含まれる前記赤外放射層及び前記基材層の質量における前記白色フィラーの占める質量割合が、0.1質量%以上40質量%以下である請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項6】
前記赤外放射層と前記基材層との少なくとも一方に、前記白色フィラー及び前記空孔の少なくとも一方を含む構成において、
前記赤外放射層及び前記基材層の波長400nm以上800nmの可視光域での平均反射率が70%以上である請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項7】
前記光反射層の前記基材層の存在側と反対側に、保護層が設けられ、
当該保護層は、チアゾール、イミダゾール、ベンゾトリアゾール、クロム酸系化合物の少なくとも何れか一つを含む防食剤を含む請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項8】
前記基材層は、ベンゾトリアゾールを含む防食剤を含む請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項9】
前記赤外放射層及び前記基材層との間を接続する接続層としての第1接続層と、前記基材層及び前記光反射層との間を接続する第2接続層との少なくとも一方が、白色フィラー及び中空粒子の少なくとも一方を含む請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
【請求項10】
前記光反射層の波長800nm以上1200nmの赤外光域での平均反射率が80%以上である請求項1又は2に記載の複合冷却装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射面から赤外光を放射する赤外放射層と、当該赤外放射層における前記放射面の存在側とは反対側に位置する光反射層とを備える複合冷却装置、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
素材の裏面を冷却する機能として、放射冷却が知られている。放射冷却とは、物質が周囲に赤外線などの電磁波を放射することでその温度が下がる現象のことを言う。この現象を利用すれば、たとえば、電気などのエネルギーを消費せずに冷却対象を冷やす複合冷却装置を構成することができる。
【0003】
複合冷却装置の従来例として、放射面から赤外光を放射する赤外放射層と、当該赤外放射層における前記放射面の存在側とは反対側に位置させる光反射層とが積層状態で設けられて構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1には、光反射層が、銀又は銀合金等から構成されている点が示されている。
一方、特許文献2には、放射面から赤外光を放射する赤外放射層を、ポリマー及び当該ポリマー粒子に混入される複数の非ポリマー粒子から構成すると共に、光反射層を構成する金属として銅を含んでも良い点が示されている。
更にで、特許文献3には、白色の樹脂層のみで高い日射反射率を発揮する反射フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-165611号公報
特表2019-515967号公報
特開2018-169456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示の技術のように、光反射層として銀や銀合金を用いると、複合冷却装置自体が相対的に高価なものになり、また、特定の過酷な環境下では、銀合金中の銀粒子が凝集し、特定の色を呈色することがあるという問題があった。
【0006】
また、光反射層として銀や銀合金を用いる際には、一般的に蒸着という手法が採用されるが、銀や銀合金は、比較的高価であると共に蒸着時の温度を高くする必要があるために、金属層の厚みを十分厚くすることが難しく、光反射層の平面方向への熱伝導率を十分に確保することが難しかった。このため、複合冷却装置が局所的に加熱された場合、局所的な熱を平面方向へ伝達し難く、冷却性能を十分に発揮できないことがあった。
【0007】
そこで、特許文献2に開示の技術のように、光反射層として、銀よりも金属凝集性が低く、比較的安価で、銀に比べて低い蒸着温度で蒸着可能な銅を用いることも検討されている。
しかしながら、銅は、可視光域での反射率が低いために、光反射層として用いた場合に冷却性能を十分に発現することができなかった。
また、銅は、特に可視光域で反射率が低くなる特性を有するが、特許文献2に開示の技術では、金属反射層として銅を用いる場合、特に可視光域で低くなる反射率を改善する構成等について、何ら検討されていなかった。
【0008】
一方で、特許文献3に開示の白色の樹脂層のみで高い日射反射率を発揮する反射フィルムでは、太陽光スペクトルの中の近赤外領域に対して十分な反射率を有することが難しく、日射反射率としては相対的に低くなるため、十分な冷却性能を有することが難しいという問題があった。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、可視光領域から赤外領域において高い反射率を有しつつ大気の窓での高い赤外放射率を有すると共に、局所的な加熱が生じた場合にも良好に冷却機能を維持しつつ、過酷な使用環境でも特定の色を露呈し難い複合冷却装置、及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための複合冷却装置は、
放射面から赤外光を放射する赤外放射層と、当該赤外放射層における前記放射面の存在側とは反対側に位置する光反射層とを備える複合冷却装置であって、その特徴構成は、
前記光反射層は、厚みが50nm以上500nm以下で、且つ銅を50質量%以上100質量%以下含む金属から成り、
前記赤外放射層と前記光反射層との間に樹脂材料から形成される基材層を備え、
前記赤外放射層と前記基材層との少なくとも一方に、平算術均粒子径が2μm以下の白色フィラー及び算術平均孔径が0.01μm以上2μm以下の空孔の少なくとも一方を含む点にある。
(【0011】以降は省略されています)

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