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公開番号2025014539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117174
出願日2023-07-19
発明の名称コイルのフィン構造
出願人新晃工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F28F 1/26 20060101AFI20250123BHJP(熱交換一般)
要約【課題】コイルのスリットフィンの熱交換効率を向上させ、かつ、スリットフィンに自由端が生じないようにした熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器のコイルに設けたスリットフィンでコイルの主管の段数方向の隣り合う主管間の距離よりも大きくしたスリットフィン構造であって、前記段数方向の端部のスリットにおいて途中切断されて多くの自由端が存在しないように、端部処理を段数方向の端部のスリットフィンの長さを隣り合う主管間の距離より短くしたコイルのフィン構造
【選択図】図5

特許請求の範囲【請求項1】
熱交換器のコイルに設けたスリットフィンでコイルの主管の段数方向の隣り合う主管間の距離よりも大きくしたスリットフィン構造であって、前記段数方向の端部のスリットにおいて途中切断されて多くの自由端が存在しないように、段数方向の端部のスリットフィンの長さを隣り合う主管間の距離より短くしたことを特徴とするコイルのフィン構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器のコイルのフィン構造に関し、特に、熱交換が良く、かつ、熱交換器の 製造時の取り扱いを容易にする熱交換器のフィン構造に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の熱交換器のいわゆるコイルは、図1に示すように、コイルの主管にフィンを装着し、熱交換性能を高めるためにフィン表面に切り起こしを設けたスリットフィンを設けている。このスリットフィンは、例えば、特許文献1に示すように、切り込みによる空気が通過する隙間がフィン表面に形成され、特許文献1のスリットは通常段方向(上下方向)及び列方向(左右方向)に連続形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
意匠登録1137226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来のスリットフィンは、フィン表面に設けた切り起こしたスリットの前縁部で温度境界層を更新し、温度境界層の発達を抑えることで、熱伝達率を向上させるため、スリットフィンのスリットの上下方向の長さが長いほど熱伝達率をあげることができる。
コイルの主管間にスリットを配置する場合に、スリット長さを長くすることで、熱伝達率の高いスリット前縁部が主管に近づくため、さらに熱伝達率を向上させることにもつながる。
しかしながら、コイルの主管(チューブ) 間のスリットの長さが長くなると、 図3に示すように、所定段数(所定高さ)のコイル(熱交換器)を作成する際に、段数方向の端部において、形成したスリットが途中で切断されることとなる。
この途中で切断されるスリットの部分は、コイル(熱交換器)製造の各工程において、端部がバラバラになり、引っかかりによるフィン乱れや曲がりなどの、コイル製造上の取り扱いが困難な要因となる不都合がある。また、フィンの乱れや曲がりにより風の流れが乱れることで圧力損失が高くなる、あるいは騒音の原因につながる可能性がある等の不都合があった。
【0005】
この発明は、前記従来のスリットフィンの熱交換率を高めるための不都合を解決しようとするもので、熱交換器のコイルに設けたスリットフィンで、熱交換効率を向上させるために、段数方向の隣り合う主管の距離(図5:X2)よりも大きくしたスリットフィン(図5:X3)であって、段数方向の端部のスリットフィンが途中切断されて多くの自由端が存在することを防止し、コイルの製造時においてスリットフィンが乱れたり湾曲したりするのを防止した熱交換器のスリットフィンを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、熱交換器のコイルに設けたスリットフィンでコイルの主管の段数方向の隣り合う主管間の距離よりも大きくしたスリットフィン構造であって、前記段数方向の端部のスリットにおいて途中切断されて多くの自由端が存在しないように、段数方向の端部のスリットフィンの長さを隣り合う主管間の距離より短くしたことを特徴とするコイルのフィン構造である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の熱交換器であるコイルに設けたスリットフィンは、スリットの上下方向の長さが長いほど熱伝導率をあげることができ、図5の主管間の距離X3としたものである。
また、コイルの主管(チューブ)のフィンのスリットの長さが長くなると、図3に示すように、所定段数(所定高さ)のコイル(熱交換器)を作成する際に、段数方向の端部において、形成したスリットが途中で切断されることとなる。
この途中で切断されるスリットの部分は、コイル(熱交換器)製造の各工程を経るにつれ、端部がバラバラになり、フィンの曲りが発生するなど製造上の取り扱いが困難となる不都合があった。また、スリットフィンの曲りに乱れがあることで風の流れが乱れ圧力損失が高くなる、あるいはフィンの振動による異音発生の原因につながる可能性があった。
この発明は、熱交換率を高めるために、主管間の距離(図5:X1)よりもスリットフィンの距離をより大きく(図5:X3)したスリットフィンであり、かつ、上下の主管の段数方向の端部のスリットフィンが途中切断されて多くの自由端が存在しないように、段数方向の端部のスリットフィンの長さを隣り合う主管間の距離より短く(図5:X2)したので、全体としては主管間の多数のスリットフィンのスリット長さ(図5:X3)を長くすることで、熱交換効率を向上させており、段数方向の端部のスリットフィンだけは短く(図5:X2)するために、端部の主管の直後でスリットフィンを切断しただけなので、熱伝導率の低下は無視できる程度に少ないコイルのフィン構造であり、全体として熱交換効率は向上する。
【0008】
このように、所定段数(所定高さ)のコイル(熱交換器)を作成する際に、切断する段数方向の端部において、形成したスリットが途中で切断されることはなく、途中で切断されるスリットの部分は、コイル(熱交換器)製造の各工程において、端部がバラバラになる(自由端)ことはなく、引っかかりによるフィンの湾曲やフィン乱れなどもなく、コイル製造上の取り扱いが容易である。また、スリットフィンの 乱れが存在しないので、圧力損失の増加、あるいは騒音発生の可能性も少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1の熱交換器の全体外観の斜視図、
図1のスリットフィンの拡大部分の斜視図、
端部未処理のスリットフィンの端部の切断状態を説明する図で、図3(a)は側面の拡大部分側面図、図3(b)はスリットフィンの端部の拡大部分平面図、
図3の端部未処理の側面拡大部分の写真、
本発明の実施例1のスリットフィンの端部の切断状態を説明する図で、図5(a)は側面の拡大部分側面図、図5(b)はスリットフィンの端部の拡大部分平面図、
本発明の実施例1のコイル端部のフィンの乱れを解消した側面拡大部分の写真
実施例1のスリットフィンの加工工程(2段送り)の工程図、
実施例1の2段送りする金型を用いてプレスする工程を説明する説明図で、金型A、Bは一対で準備され、端部以外のプレス時には金型Aのみ使用してプレスし、金型Bは使用しない。端部付近では金型Aはプレスせず、金型Bのみを使用してプレスする。
図9(a)は実施例1のスリットフィンコイル段数が20段の全体平面図、図9(b)は実施例1のスリットフィンコイル段数が10段の全体平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、熱交換器のコイルに設けたスリットフィンで、段数方向の隣り合う主管間の距離よりも大きくしたスリットフィン構造であって、フィンの段数方向の端部のスリットにおいて途中で切断されて多くの自由端が存在しないように、段数方向の端部のスリットフィンの長さを隣り合う主管間の距離(図5:X1)より短くしたものであるが、本発明の好適な実施例を図に沿って説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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