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公開番号2025035266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142197
出願日2023-09-01
発明の名称熱交換器
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人かいせい特許事務所
主分類F28F 9/22 20060101AFI20250306BHJP(熱交換一般)
要約【課題】タンクに流入した2相流体を、積層配置された複数の流体流路に分配する際の均一性を向上させた熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器1は、複数の冷媒流路21と、冷媒流入タンク30を有する。複数の冷媒流路21は、予め定められた積層方向Zに積層配置され、気相と液相を含む冷媒が流通する。冷媒流入タンク30は、複数の冷媒流路21の積層方向に伸び、複数の冷媒流路21に接続される。冷媒流入タンク30における分配空間SDの流入口部35の側には、第1流通穴102、第2流通穴104を有する流体分配部100が配置されている。第1流通穴102は、流体分配部100において、分配空間SDの断面形状における中心点Cを中心とした所定範囲で構成される中央部101に配置されている。第2流通穴104は、流体分配部100において、分配空間SDの内壁面から中央部101との間の領域からなる周辺部103に配置されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
予め定められた積層方向に積層配置され、気相と液相を含む流体が流通する複数の流体流路(21)と、
複数の前記流体流路の前記積層方向に伸び、複数の前記流体流路に接続されるタンク(30、70、80)と、を有する熱交換器であって、
前記タンクは、複数の前記流体流路へ流体を分配する為の分配空間(SD)と、前記分配空間の内部に対して流体が流入する流入口部(35)を有し、
前記タンクにおける前記分配空間の前記流入口部の側には、積層配置された複数の前記流体流路に対する流体の流れを制御する為の流体分配部(100)が配置されており、
前記流体分配部は、
前記分配空間を流れる流体の流れ方向下流側の部分に接続されている複数の前記流体流路へ流体を導く第1流通穴(102)と、
前記分配空間を流れる流体の流れ方向上流側の部分にて前記分配空間と接続されている複数の前記流体流路へ流体を導く第2流通穴(104)と、を有し、
前記第1流通穴は、前記流体分配部において、前記分配空間の断面形状における中心点(C)を中心とした所定範囲で構成される中央部(101)に配置され、
前記第2流通穴は、前記流体分配部において、前記分配空間の内壁面から前記中央部との間の領域からなる周辺部(103)に配置されている熱交換器。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記熱交換器における複数の前記流体流路及び前記タンクは、板状に形成されたプレート部材(10)を前記積層方向に積層した状態で接合して構成され、
前記流体流路は、積層配置された隣り合う前記プレート部材の間によって構成され、
前記タンクの前記分配空間は、前記プレート部材における所定位置に形成された開口部(11A、12A)を用いて、前記積層方向に伸びており、
前記タンクの前記分配空間と、それぞれの前記流体流路を連通する連通部(37)は、前記タンクの全周にわたって形成されている請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記第1流通穴は、前記流体分配部の前記中央部において、前記分配空間の断面形状における中心位置に1つ形成され、
前記第2流通穴は、前記流体分配部の前記周辺部において、前記中心点から予め定められた距離(d)を離れる条件で複数形成されており、
下記数式1で導出される指標値(γ)が0.4より大きく、且つ、1.1より小さくなるように、前記流体分配部における前記第1流通穴及び複数の前記第2流通穴が形成されている請求項1に記載の熱交換器。
TIFF
2025035266000004.tif
20
157
但し、数式1において、Aaは前記第1流通穴の開口面積であり、Abは前記第2流通穴の総開口面積であり、Atは前記タンクの前記分配空間の断面積である。Dは前記タンクの前記分配空間の径であり、dは前記タンクの前記分配空間の断面における前記第2流通穴の位置である。
【請求項4】
前記タンク内は、積層配置された全ての前記流体流路を対象とする前記分配空間(SD)によって構成されており、
前記流体分配部は、前記タンクの内部における流体の流れ方向の最上流部に位置する前記流入口部に配置されている請求項1ないし3の何れか1つに記載された熱交換器。
【請求項5】
前記タンクの前記流入口部には、流体を前記タンク内に供給する為の供給配管を接続する為のコネクタ部材(36)が取り付けられており、
前記流体分配部は、前記コネクタ部材における流体の流路内に配置されている請求項4に記載された熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、気相と液相を含む流体が流入するタンクと、積層配置された複数の流体流路とを有する熱交換器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、熱交換器は、冷媒の分配集合を行うタンクと、タンクから冷媒が流れる複数の冷媒流路とを有して構成されており、複数の冷媒流路はタンクの伸びる所定方向に積層配置されている。このような熱交換器において、熱交換性能を向上させる為には、積層配置された複数の冷媒流路における温度分布が重要であり、これを実現する為には、タンクから複数の流体流路に流体を分配する際に、各流体流路に均一に分配できることが望ましい。
【0003】
しかしながら、実際には、積層配置された複数の流体流路へ向かってタンク内を流体が流れる際に、流体に作用する慣性力等の影響を受けて、流体の分配に偏りが生じてしまう場合があった。
【0004】
この点に関する技術として、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載された熱交換器では、各冷媒流路に対して均等に分配する為に、タンクの入口に旋回羽根を配置した構成が採用されている。特許文献1では、タンク内部に流体が流入する際に、旋回羽根によって流体の流れに旋回成分を付与して2相流体を分散させて、各流体流路に対する流体の分配を均一な状態に近づけている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-25764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、熱交換器においては、積層配置される流体流路の総本数が増大する場合や、タンクに対する流体の流入態様が変更される場合がある。これらの変更の態様によっては、特許文献1の技術では、各流体流路に対する流体の均一な分配を実現できない場合が想定される。
【0007】
例えば、積層配置される流体流路の総本数が増大した場合、タンクが積層方向に沿って伸びることになる。この為、タンクの流入口に配置された旋回羽根により旋回成分を付与したとしても、流入口から流入した流体の流れが下流側に配置された流体流路まで届かなくなることが想定される。
【0008】
又、タンクの流入口に接続される流体の供給流路の接続態様が変更され、真横からタンクに接続される場合は、供給流路の経路変更の前後で、流入口から流入する流体に作用する慣性が経路変更の前後で相違する。慣性力の作用によって流体の流れが、流入口側に偏ってしまうにおいても、その慣性から冷媒が入口側に偏って流入してしまう為、流体の流れに対して旋回羽根により旋回成分を付与したとしても、各流体流路に対する流体の分配が偏ることが想定される。
【0009】
本開示は、上記点に鑑みて、タンクに流入した2相流体を、積層配置された複数の流体流路に分配する際の均一性を向上させた熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様に係る熱交換器は、複数の流体流路(21)と、タンク(30、70、80)と、を有する熱交換器である。複数の流体流路は、予め定められた積層方向に積層配置され、気相と液相を含む流体が流通する。タンクは、複数の前記流体流路の積層方向に伸び、複数の前記流体流路に接続される。タンクは、複数の流体流路へ流体を分配する為の分配空間(SD)と、分配空間の内部に対して流体が流入する流入口部(35)を有している。タンクにおける分配空間の流入口部の側には、積層配置された複数の流体流路に対する流体の流れを制御する為の流体分配部(100)が配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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