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公開番号
2025012880
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023116045
出願日
2023-07-14
発明の名称
水噴射冷却システム
出願人
株式会社アイシン
代理人
個人
主分類
F28C
1/00 20060101AFI20250117BHJP(熱交換一般)
要約
【課題】噴射水が放熱装置に付着した際の噴射水の温度をより高くして、噴射水の蒸発潜熱を利用した放熱装置からの放熱を効果的に促進することが可能な水噴射冷却システムを提供する。
【解決手段】この水噴射冷却システム100は、放熱を行う燃料電池ラジエータF2の外表面F20に噴射水を噴射する噴射部2と、噴射水を噴射部2から噴射する前に加熱する噴射水加熱部3、および、噴射部2により噴射水が噴射される噴射領域40に噴射領域40の雰囲気温度よりも温度が高い高温気体を供給して噴射領域40の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇部4の少なくとも一方と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
放熱を行う放熱装置の外表面に噴射水を噴射する噴射部と、
前記噴射水を前記噴射部から噴射する前に加熱する噴射水加熱部、および、前記噴射部により前記噴射水が噴射される噴射領域に前記噴射領域の雰囲気温度よりも温度が高い高温気体を供給して前記噴射領域の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇部の少なくとも一方と、を備える、水噴射冷却システム。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記噴射水加熱部と、
前記噴射部に前記噴射水を供給する噴射水供給部と、を備え、
前記放熱装置は、高温の液体冷媒が流通するように構成され、
前記噴射水加熱部は、前記噴射水供給部に設けられ、前記噴射部に供給される低温の前記噴射水と前記高温の液体冷媒との間で熱交換を行うことにより前記噴射水を加熱する熱交換器を含む、請求項1に記載の水噴射冷却システム。
【請求項3】
前記放熱装置は、燃料電池スタックの前記液体冷媒を冷却する燃料電池ラジエータであり、
前記噴射水供給部は、前記燃料電池スタックにおいて生成された水を前記熱交換器に前記噴射水として供給するように構成されている、請求項2に記載の水噴射冷却システム。
【請求項4】
前記雰囲気温度上昇部を備え、
前記雰囲気温度上昇部は、所定の廃熱源から排出された廃熱により加熱した前記高温気体を前記噴射領域に供給して前記噴射領域の雰囲気温度を上昇させるように構成されている、請求項1に記載の水噴射冷却システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水噴射冷却システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、放熱を行う放熱装置に噴射水を噴射する噴射部を備える水噴射冷却システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、放熱を行うラジエータ(放熱装置)に水を散布する散布用弁を備える燃料電池システムが開示されている。上記燃料電池システムは、燃料電池で生成された水を、散布用弁によりラジエータの外表面に付着させるように構成されている。燃料電池システムは、ラジエータの外表面に付着した水を蒸発させて、ラジエータからの放熱を促進している。すなわち、燃料電池システムは、ラジエータの外表面に付着した水の蒸発潜熱を利用して、ラジエータからの放熱を促進している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4839514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の燃料電池システムでは、燃料電池で生成された水をそのままの状態で散布用弁に供給して、散布用弁からラジエータに水を散布しているため、気中を通過してラジエータに付着した際の水の温度が比較的低くなっている。このため、ラジエータの外表面に付着した水が比較的蒸発しにくくなっており、噴射水の蒸発潜熱を利用したラジエータ(放熱装置)からの放熱を促進することが効果的に行えていないため改善が望まれている。
【0006】
この発明は、噴射水が放熱装置に付着した際の噴射水の温度をより高くして、噴射水の蒸発潜熱を利用した放熱装置からの放熱を効果的に促進することが可能な水噴射冷却システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による水噴射冷却システムでは、上記のように、放熱を行う放熱装置の外表面に噴射水を噴射する噴射部と、噴射水を噴射部から噴射する前に加熱する噴射水加熱部、および、噴射部により噴射水が噴射される噴射領域に噴射領域の雰囲気温度よりも温度が高い高温気体を供給して噴射領域の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇部の少なくとも一方と、を備える。
【0008】
上記一の局面による水噴射冷却システムにおいて、上記のように、噴射水を噴射部から噴射する前に加熱する噴射水加熱部、および、噴射部により噴射水が噴射される噴射領域に噴射領域の雰囲気温度よりも温度が高い高温気体を供給して噴射領域の雰囲気温度を上昇させる雰囲気温度上昇部の少なくとも一方を設ける。これによって、噴射水加熱部を設ける場合には、噴射水加熱部により、噴射水を噴射部から噴射する前に事前に加熱しておくことができる。その結果、従来のように生成された噴射水を噴射部からそのままの状態で放熱装置に噴射する場合と比較して、噴射水が放熱装置に付着した際の噴射水の温度をより高くして、噴射水の蒸発潜熱を利用した放熱装置からの放熱を効果的に促進することができる。
【0009】
また、雰囲気温度上昇部を設ける場合には、雰囲気温度上昇部により、噴射領域の雰囲気温度を上昇させることができるので、噴射部から噴射水が噴射されてから、噴射領域である気中を通過して放熱装置の外表面に付着するまでの間における噴射水の温度低下を抑制して、雰囲気温度を上昇させることのない場合と比較して、放熱装置の外表面に付着した際の噴射水の温度を上昇させることができる。その結果、噴射水が放熱装置に付着した際の噴射水の温度をより高くして、噴射水の蒸発潜熱を利用した放熱装置からの放熱を効果的に促進することができる。さらに、雰囲気温度上昇部により、噴射水が噴射される噴射領域の雰囲気温度を上昇させることができるので、噴射領域の相対湿度を低下させることができる。このため、噴射領域の相対湿度を低下させて、噴射領域により多くの水蒸気を含ませる余裕を持たせることができる。これによっても、噴射水の蒸発潜熱を利用した放熱装置からの放熱を効果的に促進することができる。
【0010】
上記一の局面による水噴射冷却システムにおいて、好ましくは、噴射水加熱部と、噴射部に噴射水を供給する噴射水供給部と、を備え、放熱装置は、高温の液体冷媒が流通するように構成され、噴射水加熱部は、噴射水供給部に設けられ、噴射部に供給される低温の噴射水と高温の液体冷媒との間で熱交換を行うことにより噴射水を加熱する熱交換器を含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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