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公開番号2025006958
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108030
出願日2023-06-30
発明の名称ラジエータ
出願人株式会社ティラド
代理人個人,個人
主分類F28F 9/02 20060101AFI20250109BHJP(熱交換一般)
要約【課題】各偏平チューブ内の流量の均一化を図ることにより、偏平チューブに発生する熱応力を低減させて耐久性の向上を図ると共に、ラジエータの性能の向上を図る。
【解決手段】本発明は、入口タンクにおける奥行き方向の一方の側面11に接続される入口パイプと、前記入口パイプと同じ側面側であって出口タンク8における奥行き方向の一方の側面11に接続される出口パイプと、を備え、出口パイプは、出口タンク8の一方の側面11から、出口タンク8の内部において出口タンク8の一方の側面11に対向する他方の側面14に向かって延びる延長部15を有し、延長部15は、偏平チューブ2のうちの一方の側面11に最も近い偏平チューブ2を延長させた仮想延長部分と重なる位置であって、他方の側面14に最も近い偏平チューブ2を延長させた仮想延長部分と重なる位置を除いた範囲内に位置することを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
偏平チューブ(2)が奥行き方向に複数列配置されたコア(5)と、前記偏平チューブ(2)の両端が連通するように前記コア(5)の両端に配置された入口タンク(7)及び出口タンク(8)と、前記入口タンク(7)における奥行き方向の一方の側面(9)に接続される入口パイプ(10)と、前記入口パイプ(10)と同じ側面側であって前記出口タンク(8)における奥行き方向の一方の側面(11)に接続される出口パイプ(12)と、を備えたラジエータ(1)において、
前記出口パイプ(12)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)から、前記出口タンク(8)の内部において前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に対向する他方の側面(14)に向かって延びる延長部(15)を有し、前記延長部(15)は、前記偏平チューブ(2)のうちの前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)を延長させた仮想延長部分と重なる位置であって、前記他方の側面(14)に最も近い前記偏平チューブ(2)を延長させた仮想延長部分と重なる位置を除いた範囲内に位置することを特徴とするラジエータ(1)
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記コア(5)に前記偏平チューブ(2)が奥行き方向に4列以上配置されているラジエータ(1)において、前記延長部(15)の先端(15a)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)の奥行き方向における中央位置から、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)から3番目に近い前記偏平チューブ(2)の前記他方の側面(14)側の開口端までの範囲(L2)内に位置することを特徴とする請求項1に記載のラジエータ(1)。
【請求項3】
前記コア(5)に前記偏平チューブ(2)が奥行き方向に3列配置されているラジエータにおいて、前記延長部(15)の先端(15a)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)の奥行き方向における中央位置から、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)から2番目に近い前記偏平チューブ(2)の前記他方の側面(14)側の開口端までの範囲(L2)内に位置することを特徴とする請求項1に記載のラジエータ(1)。
【請求項4】
前記延長部(15)の先端(15a)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)の奥行き方向における中央位置から、前記出口タンク(8)の前記他方の側面(14)から2番目に近い前記偏平チューブ(2)の奥行き方向における中央位置までの範囲(L1)内に位置することを特徴とする請求項1に記載のラジエータ(1)。
【請求項5】
前記延長部(15)の前記偏平チューブ(2)とは反対側には、開口部(16)が形成されている請求項1~4のいずれかの請求項に記載のラジエータ(1)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジエータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
建設機械や産業機械などのエンジン等を冷却するため、冷却回路内にラジエータ(熱交換器)が設けられる。従来、このラジエータとして、偏平チューブが幅方向に複数列配置されたコアと、偏平チューブの両端が連通するようにコアの両端に配置された入口タンクおよび出口タンクを備え、冷却回路内の冷却水をラジエータの内部に流入させる入口パイプが入口タンクにおける偏平チューブの列方向の一方の側面に接続されると共に、ラジエータの外部に冷却水を流出させる出口パイプが入口パイプと同じ側面側であって出口タンクにおける偏平チューブの列方向の一方の側面に接続されるラジエータが知られている。
【0003】
一般に、冷却回路内には、エンジンからこのようなラジエータへの冷却水の流れを開閉制御するためにサーモスタットが設けられる。しかしながら、外気温の低い環境下でエンジンが始動されると、サーモスタットの開閉動作が短時間で繰り返され、サーモスタットが開く度にエンジンで暖められた冷却水が低温のラジエータの内部に流入することにより、偏平チューブに熱応力が発生する。
【0004】
そこで、従来、この熱応力に対する耐久性を向上させるため、偏平チューブに補強部材を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-45134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した入口タンクと出口タンクに偏平チューブの列方向の一方の側面に入口パイプと出口パイプを配置したタイプのラジエータでは、偏平チューブの列によって偏平チューブの開口から入口パイプや出口パイプの開口までの距離に差が生じる。そのため、偏平チューブの列の位置によって偏平チューブ内を流通する冷却水の流量が異なり、特に入口パイプや出口パイプに近接した位置に配置された偏平チューブ内では冷却水の流量が多くなるため、偏平チューブ間で冷却水の流量差が大きくなる。
【0007】
このように偏平チューブ間で流量差が大きくなると、ラジエータの熱交換性能が低下したり、偏平チューブに発生する熱応力が大きくなったりするという問題がある。しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、このような問題すべてを解決することが難しく、ラジエータの性能や耐久性において支障を来すおそれがある。
【0008】
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、各偏平チューブ内の流量の均一化を図ることにより、偏平チューブに発生する熱応力を低減させ、耐久性の向上を図ると共に、性能の向上を図ることのできるラジエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するため、本発明は、偏平チューブ(2)が奥行き方向に複数列配置されたコア(5)と、前記偏平チューブ(2)の両端が連通するように前記コア(5)の両端に配置された入口タンク(7)及び出口タンク(8)と、前記入口タンク(7)における奥行き方向の一方の側面(9)に接続される入口パイプ(10)と、前記入口パイプ(10)と同じ側面側であって前記出口タンク(8)における奥行き方向の一方の側面(11)に接続される出口パイプ(12)と、を備えたラジエータ(1)において、前記出口パイプ(12)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)から、前記出口タンク(8)の内部において前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に対向する他方の側面(14)に向かって延びる延長部(15)を有し、前記延長部(15)は、前記偏平チューブ(2)のうちの前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)を延長させた仮想延長部分と重なる位置であって、前記他方の側面(14)に最も近い前記偏平チューブ(2)を延長させた仮延長端部分と重なる位置を除いた範囲内に位置することを特徴とする。
【0010】
本発明は、前記コア(5)に前記偏平チューブ(2)が奥行き方向に4列以上配置されているラジエータ(1)において、前記延長部(15)の先端(15a)は、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)に最も近い前記偏平チューブ(2)の奥行き方向における中央位置から、前記出口タンク(8)の前記一方の側面(11)から3番目に近い前記偏平チューブ(2)の前記他方の側面(14)側の開口端までの範囲(L2)内に位置するのが良い。
(【0011】以降は省略されています)

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