TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024125095
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023033201
出願日2023-03-03
発明の名称冷却装置
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人個人,個人
主分類F28D 15/02 20060101AFI20240906BHJP(熱交換一般)
要約【課題】鉛直方向に十分な高さを確保できない状態でも、蒸気熱輸送方法の熱輸送速度を向上させる。
【解決手段】冷却装置は、一部が冷却対象に接触する蒸発部であって、冷却対象に接触している部分とは異なる位置で露出した面である蒸発面を有する蒸発部と、水平方向に沿って蒸発部に隣接して配置される熱交換部であって、外部との熱交換により冷却される熱交換部と、多孔質材料により形成された凝縮体であって、熱交換部のうちの鉛直方向上方側に位置する部分に接触した状態で配置されると共に水平方向において蒸発部に向かって延びる凝縮体と、蒸発面で蒸発し、凝縮体により凝縮される熱媒体と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷却装置であって、
一部が冷却対象に接触する蒸発部であって、前記冷却対象に接触している部分とは異なる位置で露出した面である蒸発面を有する蒸発部と、
水平方向に沿って前記蒸発部に隣接して配置される熱交換部であって、外部との熱交換により冷却される熱交換部と、
多孔質材料により形成された凝縮体であって、前記熱交換部のうちの鉛直方向上方側に位置する部分に接触した状態で配置されると共に水平方向において前記蒸発部に向かって延びる凝縮体と、
前記蒸発面で蒸発し、前記凝縮体により凝縮される熱媒体と、
を備える、冷却装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
請求項1に記載の冷却装置であって、
前記凝縮体は、水平方向に沿って前記熱交換部よりも前記蒸発部側にはみ出して、前記蒸発面の一部と対向する延伸部を有する、冷却装置。
【請求項3】
請求項2に記載の冷却装置であって、さらに、
前記延伸部と前記蒸発面とを鉛直方向に延びて接続する接続部を備える、冷却装置。
【請求項4】
請求項3に記載の冷却装置であって、
前記蒸発面には、前記熱交換部から前記蒸発部へと向かう接続方向に沿って延びる複数の溝が形成されている、冷却装置。
【請求項5】
請求項4に記載の冷却装置であって、
前記複数の溝は、
前記熱交換部に近い側に形成された複数の第1の溝と、
前記第1の溝よりも前記熱交換部から遠い側に形成された複数の第2の溝であって、前記第1の溝の本数よりも多く、かつ、前記第1の溝の幅よりも小さい複数の第2の溝と、
を有する、冷却装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の冷却装置であって、さらに、
前記熱交換部を冷却するために外部から供給される冷媒の流量および温度を制御する制御部と、
前記冷却対象の温度を取得する第1温度取得部と、
前記熱交換部に供給される前記冷媒の温度を取得する第2温度取得部と、
前記熱交換部に供給される前記冷媒の流量を取得する流量取得部と、
を備え、
前記制御部は、
前記蒸発面の温度と、前記熱交換部に供給される前記冷媒の温度および流量とを用いて、前記凝縮体内に保有された前記熱媒体の液膜厚みを算出し、
算出された前記熱媒体の液膜厚みを、前記複数の溝におけるドライアウトの発生を抑制するために最小液膜厚み以上、かつ、前記蒸発面から前記熱媒体のオーバーフローの発生を抑制するための最大液膜厚み以下となるように、前記熱交換部に供給される前記冷媒の流量を制御する、冷却装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車などのバッテリを冷却する冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された冷却装置では、複数のバッテリモジュールのそれぞれがヒートパイプを介してヒートシンクに接続されている。ヒートシンク内には、ラジエータにより冷却される冷却水が流れる冷却水通路が形成されている。これにより、冷却水を介してヒートシンクが冷却され、ヒートパイプを介して各バッテリモジュールが冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-204151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された冷却装置では、ヒートシンクに接続されるヒートパイプがラジエータに近い上流側に位置するほど、当該ヒートパイプに接続されているバッテリモジュールがより冷却される。一方で、ヒートシンクの下流側に位置するヒートパイプに接続するバッテリモジュールは、上流側ほど冷却されない。すなわち、特許文献1に記載された冷却装置では、バッテリモジュール間で温度差が発生してしまう。
【0005】
液体や蒸気の熱媒体の顕熱を利用した冷却方法とは別の冷却方法として、熱媒体の液体と蒸気との相変化により熱を輸送する蒸気熱輸送式が知られている。蒸気熱輸送式では、蒸発と凝縮との相変化現象を利用するため熱輸送能力が高い。蒸気熱輸送方式では、沸点温度で熱媒体の温度が制御されるため、冷却対象の温度分布の発生を抑制するメリットがある。そのため、冷却方法として蒸気熱輸送式を採用することにより、特許文献1のようなバッテリモジュール間で発生する温度差を抑制できる。
【0006】
蒸気輸送方式には、垂直式と水平式がある。垂直式では、鉛直上方において放熱側として熱媒体が凝縮し、鉛直下方において冷却対象を冷却して熱媒体が蒸発する。鉛直上方で凝縮した液体の熱媒体は、重力により冷却対象が配置された延長下方へと輸送される。垂直式では、熱媒体の移動に重力を利用しているため、鉛直上方の凝縮面から鉛直下方の蒸発面への熱媒体の輸送速度が比較的速く、熱輸送速度が高い。一方、水平式では、凝縮面上で凝縮された液体の熱媒体を蒸発面へと輸送する力が弱く、熱輸送速度が低いおそれがある。しかしながら、冷却対象の搭載位置やスペースによっては、垂直式の蒸気熱輸送式を実現できずに、水平式の蒸気熱輸送方式で冷却対象を冷却したい場合がある。
【0007】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、鉛直方向に十分な高さを確保できない状態でも、蒸気熱輸送方法の熱輸送速度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現できる。
【0009】
(1)本発明の一形態によれば、冷却装置が提供される。この冷却装置は、一部が冷却対象に接触する蒸発部であって、前記冷却対象に接触している部分とは異なる位置で露出した面である蒸発面を有する蒸発部と、水平方向に沿って前記蒸発部に隣接して配置される熱交換部であって、外部との熱交換により冷却される熱交換部と、多孔質材料により形成された凝縮体であって、前記熱交換部のうちの鉛直方向上方側に位置する部分に接触した状態で配置されると共に水平方向において前記蒸発部に向かって延びる凝縮体と、前記蒸発面で蒸発し、前記凝縮体により凝縮される熱媒体と、を備える。
【0010】
この構成によれば、熱交換部により冷却された凝縮体は、気体の熱媒体を凝縮させて液体へと変化させる。凝縮体は、多孔質材料に形成されているため、毛管力を有している。液体に変化した熱媒体は、毛管力により凝縮体内における液体量の分布を均一化する。凝縮体内の液体の熱媒体は、凝縮体よりも鉛直下方に位置する蒸発面へと重力および毛管力により輸送される。蒸発面へと輸送された液体の熱媒体は、蒸発部の一部が冷却対象と接触しているため、冷却対象により加熱された高温の蒸発面によって加熱されて気体へと変化する。気体に変化した熱媒体は、再び、凝縮体へと循環して凝縮される。すなわち、本構成によれば、毛管力を有する凝縮体により、間欠的に蒸発面へと液体の熱媒体が供給される。本構成と異なり凝縮体が存在しない場合には、熱交換部の鉛直上方側の面で熱媒体の液滴が粗大化して当該面で留まって、水平方向に沿って隣接する蒸発部の蒸発面まで熱媒体が輸送されにくい。蒸発面まで十分な熱媒体が輸送されないと、蒸発面が乾いて液滴の再付着がしにくくなる。それに対して、本構成では、鉛直方向に十分な高さを有していなくても、凝縮体の毛管力を利用した水平式の蒸気熱輸送方法を用いて、熱輸送速度を向上させて冷却対象を効率的に冷却できる。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
熱交換器
11か月前
個人
熱交換器
1か月前
個人
冷媒液注入及び封止方法
5か月前
マルヤス工業株式会社
熱交換器
8か月前
個人
放熱ニット網
7か月前
ホシザキ株式会社
冷凍機器
1か月前
株式会社ティラド
プレート積層型熱交換器
7か月前
株式会社ティラド
ドロンカップ型熱交換器
8日前
個人
輻射パネルおよびその製造方法
2か月前
東京窯業株式会社
蓄熱体構造
2か月前
古河電気工業株式会社
構造体
3か月前
株式会社ティラド
熱交換器の誤組防止構造
8か月前
株式会社ティラド
熱交換器のヘッダタンク
5か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
1か月前
住友精密工業株式会社
熱交換器
5か月前
株式会社デンソー
熱交換器
11か月前
株式会社バルテック
プレート式熱交換器
10か月前
富士電機株式会社
冷却装置および蒸発器
9か月前
株式会社デンソー
熱交換器
8か月前
株式会社バルテック
プレート式熱交換器
10か月前
株式会社豊田中央研究所
冷却装置
15日前
株式会社デンソー
熱交換器
11か月前
シャープ株式会社
熱交換器、及び、除湿機
6か月前
日野自動車株式会社
熱交換器
7か月前
株式会社ティラド
カッププレート積層型熱交換器
5か月前
株式会社レゾナック
熱交換器
2か月前
株式会社神戸製鋼所
熱交換器
9か月前
日新電機株式会社
化学蓄熱反応装置
19日前
新光電気工業株式会社
ヒートパイプ
10か月前
株式会社神戸製鋼所
熱交換器
8日前
古河電気工業株式会社
ヒートパイプ
11か月前
続きを見る