TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024115868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2023021744
出願日2023-02-15
発明の名称熱交換器
出願人リンナイ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類F28F 1/32 20060101AFI20240820BHJP(熱交換一般)
要約【課題】筐体1内に燃焼ガスの流れ方向に2段に分けて配置された吸熱管31を各段毎にY軸方向一方から他方に亘って結ぶ各段の蛇行流路31,32が構成され、一方の段の蛇行流路31の上流端の#11の吸熱管31と他方の段の蛇行流路32の下流端の#21の吸熱管31とが共にY軸方向一方に位置するようにした熱交換器において、#11と#21の両吸熱管31,31の熱膨張量の差によって筐体1に作用する応力を軽減して、耐久性を向上できるようにする。
【解決手段】#11と#21との両吸熱管31,31間の距離Laを、一方の段の蛇行流路31の上流端以外の各吸熱管と当該各吸熱管に最寄りの他方の段の蛇行流路32の下流端以外の各吸熱管との間の距離Lbよりも大きくする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼ガスにより加熱される熱交換器であって、
内部に燃焼ガスが流れる角筒状の筐体と、筐体内の燃焼ガスの流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管と、これら吸熱管を筐体のX軸方向両側の側板の外側で直列に接続する接続部とを備え、
吸熱管は、燃焼ガスの流れ方向に2段に分けて配置され、各段の複数の吸熱管とこれら吸熱管を接続する各段用の接続部とで、これら各段の吸熱管をY軸方向一方の最外側に位置するものからY軸方向他方の最外側に位置するものに亘って結ぶ蛇行流路が構成されて、蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向に2段設けられ、一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と下流端の吸熱管とを夫々Y軸方向一方の最外側とY軸方向他方の最外側とに位置するものとして、一方の段の下流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路のY軸方向他方の最外側に位置する上流端の吸熱管とが接続されて、一方の段の蛇行流路から他方の段の蛇行流路に被加熱流体が流れるようにしたものにおいて、
一方の段の蛇行流路のY軸方向一方の最外側に位置する上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路のY軸方向一方の最外側に位置する下流端の吸熱管との間の距離を、一方の段の蛇行流路の上流端以外の各吸熱管と当該各吸熱管に最寄りの他方の段の蛇行流路の下流端以外の各吸熱管との間の距離よりも大きくすることを特徴とする熱交換器。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と前記他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管との間の距離を大きくする方向が燃焼ガスの流れ方向であることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
請求項1又は2記載の熱交換器であって、前記一方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向上流側の段の蛇行流路であり、前記他方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向下流側の段の蛇行流路であるものにおいて、他方の段の蛇行流路の各吸熱管よりも燃焼ガスの流れ方向上流側に位置する前記吸熱フィンの部分に切欠きが設けられ、他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管に対応する切欠きを第1切欠き、他方の段の蛇行流路の下流端以外の各吸熱管に対応する切欠きを第2切欠きとして、第1切欠きは第2切欠きよりも大きく形成されることを特徴とする熱交換器。
【請求項4】
請求項1又は2記載の熱交換器であって、前記一方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向上流側の段の蛇行流路であり、前記他方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向下流側の段の蛇行流路であるものにおいて、燃焼ガスが他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管に向かうのを抑制する通気抵抗部が設けられることを特徴とする熱交換器。
【請求項5】
請求項1又は2記載の熱交換器であって、前記一方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向上流側の段の蛇行流路であり、前記他方の段の蛇行流路は燃焼ガスの流れ方向下流側の段の蛇行流路であり、前記筐体の燃焼ガスの流れ方向下流端の開口を覆う排気集合部が設けられ、排気集合部に燃焼ガスを排出する排気口が開設されるものにおいて、排気口は、排気集合部のY軸方向他方に片寄った部分に設けられることを特徴とする熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼ガスにより加熱される熱交換器であって、内部に燃焼ガスが流れる角筒状の筐体と、筐体内の燃焼ガスの流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管と、これら吸熱管を筐体のX軸方向両側の側板の外側で直列に接続する接続部とを備えるものに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の熱交換器において、吸熱管を、燃焼ガスの流れ方向に2段に分けて配置し、各段の複数の吸熱管とこれら吸熱管を接続する各段用の接続部とで、これら各段の吸熱管をY軸方向一方の最外側に位置するものからY軸方向他方の最外側に位置するものに亘って結ぶ蛇行流路を構成して、蛇行流路を燃焼ガスの流れ方向上流側の第1段と、燃焼ガスの流れ方向下流側の第2段との2段に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、第1段の蛇行流路の上流端の吸熱管と下流端の吸熱管とを夫々Y軸方向一方の最外側とY軸方向他方の最外側とに位置するものとして、第1段の下流端の吸熱管と第2段の蛇行流路のY軸方向他方の最外側に位置する上流端の吸熱管とを接続して、一方の段の蛇行流路から他方の段の蛇行流路に被加熱流体が流れるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-137208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、吸熱管がその長手方向たるX軸方向に熱膨張すると、吸熱管が貫通してロウ付けされる筐体のX軸方向各側の側板がX軸方向に押される。上記従来例の熱交換器では、温度差が最も大きくなる第1段の蛇行流路の上流端の吸熱管(冷たい被加熱流体が流入する吸熱管)と第2段の蛇行流路の下流端の吸熱管(加熱された被加熱流体が流出する吸熱管)とが夫々Y軸方向一方の最外側に位置して近接する。そのため、当該両吸熱管の熱膨張量の違いによって筐体のX軸方向各側の側板に大きな応力が作用する。そして、この応力が繰り返し作用することで側板に亀裂が入ってしまう。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、筐体のX軸方向各側の側板に作用する応力を軽減して耐久性を向上できるようにした熱交換器を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、燃焼ガスにより加熱される熱交換器であって、内部に燃焼ガスが流れる角筒状の筐体と、筐体内の燃焼ガスの流れ方向に交差する直交2方向をX軸方向及びY軸方向として、筐体内にX軸方向に積層して配置された複数の吸熱フィンと、これら吸熱フィン及び筐体のX軸方向両側の側板をX軸方向に貫通し、内部に被加熱流体が流れる複数の吸熱管と、これら吸熱管を筐体のX軸方向両側の側板の外側で直列に接続する接続部とを備え、吸熱管は、燃焼ガスの流れ方向に2段に分けて配置され、各段の複数の吸熱管とこれら吸熱管を接続する各段用の接続部とで、これら各段の吸熱管をY軸方向一方の最外側に位置するものからY軸方向他方の最外側に位置するものに亘って結ぶ蛇行流路が構成されて、蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向に2段設けられ、一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と下流端の吸熱管とを夫々Y軸方向一方の最外側とY軸方向他方の最外側とに位置するものとして、一方の段の下流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路のY軸方向他方の最外側に位置する上流端の吸熱管とが接続されて、一方の段の蛇行流路から他方の段の蛇行流路に被加熱流体が流れるようにしたものにおいて、一方の段の蛇行流路のY軸方向一方の最外側に位置する上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路のY軸方向一方の最外側に位置する下流端の吸熱管との間の距離を、一方の段の蛇行流路の上流端以外の各吸熱管と当該各吸熱管に最寄りの他方の段の蛇行流路の下流端以外の各吸熱管との間の距離よりも大きくすることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、最も温度差が大きくなる一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管との間の距離を大きくするため、当該両吸熱管の熱膨張量の違いによって筐体のX軸方向各側の側板に作用する応力を軽減することができ、耐久性を向上できる。
【0008】
また、本発明においては、一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管との間の距離を大きくする方向を燃焼ガスの流れ方向にすることが望ましい。これによれば、熱交換器のY軸方向の寸法を大きくせずに済み、熱交換器の大型化を回避できる。
【0009】
更に、本発明において、一方の段の蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向上流側の段の蛇行流路であり、他方の段の蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向下流側の段の蛇行流路である場合は、他方の段の蛇行流路の各吸熱管よりも燃焼ガスの流れ方向上流側に位置する吸熱フィンの部分に切欠きが設けられ、他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管に対応する切欠きを第1切欠き、他方の段の蛇行流路の下流端以外の各吸熱管に対応する切欠きを第2切欠きとして、第1切欠きは第2切欠きよりも大きく形成されることが望ましい。これによれば、最も温度が高くなる他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管への吸熱フィンを介しての伝熱を大きな第1切欠きによって低下させることができる。そのため、一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管との温度差を減少させて、筐体のX軸方向各側の側板に作用する応力を一層軽減することができる。
【0010】
また、本発明において、一方の段の蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向上流側の段の蛇行流路であり、他方の段の蛇行流路が燃焼ガスの流れ方向下流側の段の蛇行流路である場合は、燃焼ガスが他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管に向かうのを抑制する通気抵抗部を設けることが望ましい。これによれば、最も温度が高くなる他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管の周りに燃焼ガスが流れ難くなり、当該吸熱管への燃焼ガスからの伝熱を低下させることができる。そのため、一方の段の蛇行流路の上流端の吸熱管と他方の段の蛇行流路の下流端の吸熱管との温度差を減少させて、筐体のX軸方向各側の側板に作用する応力を一層軽減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

リンナイ株式会社
温風暖房装置
今日
個人
熱交換器
4か月前
個人
冷媒液注入及び封止方法
9か月前
住友精密工業株式会社
熱交換器
3か月前
マルヤス工業株式会社
熱交換器
12か月前
個人
放熱ニット網
10か月前
ホシザキ株式会社
冷凍機器
4か月前
古河電気工業株式会社
構造体
7か月前
株式会社ティラド
ドロンカップ型熱交換器
4か月前
株式会社ティラド
熱交換器のヘッダタンク
9か月前
株式会社ティラド
プレート積層型熱交換器
11か月前
個人
輻射パネルおよびその製造方法
6か月前
東京窯業株式会社
蓄熱体構造
6か月前
株式会社ティラド
ラジエータ
3日前
スズキ株式会社
熱交換器
2か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
住友精密工業株式会社
熱交換器
9か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
個人
熱交換器
2か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
リンナイ株式会社
熱交換器
4か月前
株式会社デンソー
熱交換器
2か月前
日新電機株式会社
化学蓄熱反応器
26日前
株式会社豊田中央研究所
冷却装置
4か月前
株式会社神戸製鋼所
熱交換器
4か月前
日野自動車株式会社
熱交換器
11か月前
株式会社ティラド
カッププレート積層型熱交換器
9か月前
株式会社レゾナック
熱交換器
6か月前
シャープ株式会社
熱交換器、及び、除湿機
10か月前
中部抵抗器株式会社
密閉構造体用冷却装置
25日前
日新電機株式会社
化学蓄熱反応装置
4か月前
愛知製鋼株式会社
化学蓄熱装置
3か月前
愛知製鋼株式会社
化学蓄熱装置
1か月前
TOPPANホールディングス株式会社
熱伝導部材
8か月前
続きを見る