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公開番号2025118972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025084549,2021020986
出願日2025-05-21,2015-12-30
発明の名称網膜色素上皮細胞集団の評価法
出願人セル キュア ニューロサイエンシズ リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12Q 1/04 20060101AFI20250805BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞集団が、眼異常を処置するための適切な治療用物質(therapeutic)であるかどうか適格性を判定する方法を提供する。
【解決手段】方法が、細胞の集団における、プレメラノソームタンパク質(PMEL17)と、細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)、レシチンレチノールアシルトランスフェラーゼ(LRAT)、および性決定領域Y-ボックス9(SOX9)からなる群より選択される少なくとも1つのポリペプチドの同時発現を分析する段階を含む。
【選択図】図27A
特許請求の範囲【請求項1】
細胞集団が眼異常を処置するための適切な治療用物質(therapeutic)であるかどうか適格性を判定する方法であって、
(a)該方法が、細胞の該集団における、プレメラノソームタンパク質(PMEL17)と、細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)、レシチンレチノールアシルトランスフェラーゼ(LRAT)、および性決定領域Y-ボックス9(SOX9)からなる群より選択される少なくとも1つのポリペプチドの同時発現を分析する段階を含み;かつ
(b)該PMEL17と該少なくとも1つのポリペプチドとを同時発現する細胞の数が所定のレベルを上回る場合に、該細胞集団が、眼異常を処置するための適切な治療用物質として適格であるとして判定され、かつさらに、
下記段階(i)および(ii):
(i)分化細胞を生成するように、多能性幹細胞を、分化物質を含みトランスフォーミング成長因子β(TGFβ)スーパーファミリーのメンバーを欠如している培地中で培養する段階;および
(ii)該分化細胞を、分化物質を含む培地中で培養する段階であって、該分化物質が、網膜色素上皮(RPE)系列にさらに分化している細胞を生成するためのトランスフォーミング成長因子β(TGFβ)スーパーファミリーのメンバーである、該段階、
によりエクスビボで多能性幹細胞を網膜色素上皮(RPE)細胞に分化させることによって、該細胞集団が作製される、
該方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つのポリペプチドがCRALBPである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記多能性幹細胞が胚性幹細胞を含み、かつ前記分化させることの前に、該胚性幹細胞が、bFGFおよびTGFβを含む培地中で増殖される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記分化させることの前に、前記胚性幹細胞がヒト臍帯線維芽細胞上で培養される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記分化物質がニコチンアミド(NA)または3-アミノベンズアミドである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
段階(a)の培地が、ニコチンアミド(NA)を含み、かつ前記TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つのメンバーを欠如しており、かつ段階(b)の培地が、NA、および該TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つのメンバーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
(c)段階(b)の後に、ニコチンアミド(NA)を含みかつ前記TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つのメンバーを欠如している培地中で、前記細胞を培養する段階
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つのメンバーが、TGFβ1、TGFβ3、およびアクチビンAからなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
段階(c)の後に、多角細胞を選択する段階をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記多角細胞を増殖させる段階をさらに含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、その一部の態様では、網膜色素上皮細胞に関し、さらに詳細には、このような細胞を治療用物質(therapeutic)として評価することに関するが、これに限定されない。本発明はまた、胚性幹細胞からの網膜色素上皮細胞の作製に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
網膜色素上皮(RPE)は、神経網膜と脈絡毛細管板との間にある色素細胞の単層である。RPE細胞は、網膜およびその光受容体の維持および機能において重大な役割を果たしている。これらの維持および機能には、血液網膜関門の形成、迷光の吸収、神経網膜への栄養分の供給、視物質の再生、ならびに脱落した光受容体外節の取り込みおよび再利用が含まれる。
【0003】
網膜組織は多くの理由で変成することがある。理由の中には、動脈または静脈の閉塞、糖尿病性網膜症、および未熟児網膜症があり、通常、これらは遺伝性である。網膜色素変性症、網膜分離、網膜格子状変性、ベスト病、および加齢黄斑変性(AMD)など疾患は進行型の網膜変性を特徴とする。
【0004】
RPE細胞は、潜在的に、上述した網膜疾患における変成RPEの細胞補充療法(cell replacement therapy)に用いられる可能性がある。それはまた、網膜変性疾患を処置するために遺伝子を導入するためのビヒクルとして用いられる可能性もある。これらの細胞はまた、網膜変性疾患のインビトロモデルとして、低分子に治療効果があるかどうかハイスループットスクリーニングするためのツールとして、ならびに網膜変性疾患の新薬を発見および試験するために役立つ可能性がある。RPE細胞はまた、RPEの発生、成熟、特徴、特性、代謝、免疫原性、機能、および他の細胞タイプとの相互作用の基礎研究に使用できる可能性がある。
【0005】
ヒト胎児RPEおよび成人RPEは同種移植のための代替ドナー供給源として用いられてきた。しかしながら、十分な組織供給を得る際の実施上の問題と、中絶胎児からの組織の使用に関する倫理上の問題があるために、これらのドナー供給源の普及は限られている。成人RPE移植片および胎児RPE移植片の供給における、これらの制約を考えて、代替ドナー供給源の可能性が研究されてきた。移植用のRPE細胞供給源としてヒト多能性幹細胞には大きな利点がある。ヒト多能性幹細胞は多能性発生能があるために、本物の機能的RPE細胞に分化できる可能性があり、無限の自己複製能があることを考えると、無制限のRPE細胞ドナー供給源として役立つ可能性がある。実際に、ヒト胚性幹細胞(hESC)およびヒト人工多能性幹細胞(iPS)はインビトロでRPE細胞に分化し、RPE機能不全によって引き起こされるRoyal College of Surgeons(RCS)ラット網膜変性モデルに網膜下移植された後には網膜変性を弱め、視覚機能を保つことが証明されている。従って、多能性幹細胞はRPE細胞を生産するための無制限の供給源となる可能性がある。
【0006】
多能性幹細胞からRPE細胞を得るための現行のプロトコールでは、色素細胞と非色素細胞の混合集団が生じる。しかしながら、基礎研究、創薬、および細胞療法におけるRPE細胞の使用には色素細胞の純粋な集団が望ましい。
【0007】
背景技術には、WO2013/114360(特許文献1)、WO2008/129554(特許文献2)、およびWO2013/184809(特許文献3)が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2013/114360
WO2008/129554
WO2013/184809
【発明の概要】
【0009】
本発明の一部の態様の一局面によれば、ヒト多角RPE細胞の集団であって、それらの細胞の少なくとも95%がプレメラノソームタンパク質(PMEL17)と細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)とを同時発現し、細胞の集団の経上皮電気抵抗が100オームより大きい、ヒト多角RPE細胞の集団が提供される。
【0010】
本発明の一部の態様の一局面によれば、ヒトRPE細胞の集団であって、それらの細胞の少なくとも80%がプレメラノソームタンパク質(PMEL17)と細胞レチンアルデヒド結合タンパク質(CRALBP)とを同時発現し、かつ集団内の細胞が、アンジオゲニン、組織メタロプロテアーゼ阻害物質2(TIMP2)、可溶性糖タンパク質130(sgp130)、および可溶型腫瘍壊死因子α偏在性膜受容体1(sTNF-R1)のそれぞれを分泌する、ヒトRPE細胞の集団が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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