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公開番号2025114456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024189849
出願日2024-10-29
発明の名称見通し確認装置および見通し確認方法
出願人公益財団法人鉄道総合技術研究所
代理人IAT弁理士法人
主分類B61L 23/04 20060101AFI20250729BHJP(鉄道)
要約【課題】レーザスキャナ等の専用センサを用いなくても見通し情報を生成する。
【解決手段】見通し確認装置12は、撮像装置11で撮影された線路の車両進行方向の映像を取得する映像取得部21と、取得された映像から、見通し確認対象物と、見通し確認対象物と所定の位置関係にある基準対象物のうちの少なくとも一つを検出する対象物検出部23と、対象物検出部23の検出結果に基づいて見通し確認対象物の位置に対応する基準画像フレームを検出するフレーム数算出部24と、基準画像フレームから所定の見通し確認必要距離分だけ車両の進行方向手前側の画像フレーム群を、映像から抽出するフレーム抽出部25と、フレーム抽出部25により抽出された画像フレーム群に基づいて三次元画像を生成する三次元画像生成部26と、生成された三次元画像に基づいて、見通し確認対象物を視認できる位置を検出する位置検出部27とを備える。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
車両の車上に設けたカメラで撮影された線路の車両進行方向の映像を取得する映像取得部と、
前記映像取得部により取得された前記映像から、見通し確認対象物と、前記見通し確認対象物と所定の位置関係にある基準対象物のうちの少なくとも一つを検出する対象物検出部と、
前記対象物検出部の検出結果に基づいて前記見通し確認対象物の位置に対応する基準画像フレームを検出するとともに、前記基準画像フレームから所定の見通し確認必要距離分だけ前記車両の進行方向手前側の画像フレーム群を、前記映像から抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部により抽出された前記画像フレーム群に基づいて三次元画像を生成する三次元画像生成部と、
前記三次元画像生成部により生成された前記三次元画像に基づいて、前記見通し確認対象物を視認できる位置を検出する位置検出部と
を備え、
前記位置検出部は、
前記三次元画像上の前記車両が移動する所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、前記見通し確認対象物が存在する所定の領域画像を、所定の確認倍率に拡大し、
前記確認倍率で拡大された前記領域画像において前記見通し確認対象物が視認できるか否かの判定結果に基づいて、前記見通し確認対象物を視認できる位置を検出する
ことを特徴とする見通し確認装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の見通し確認装置において、
前記三次元画像から前記見通し確認対象物を認識する認識部をさらに有し、
前記位置検出部は、
前記三次元画像上の前記車両が移動する所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、前記領域画像を所定の前記確認倍率に拡大し、
前記確認倍率で拡大された前記領域画像において前記認識部が前記見通し確認対象物を認識できるか否かの判定結果に基づいて、前記見通し確認対象物を視認できる位置を検出する
ことを特徴とする見通し確認装置。
【請求項3】
請求項1に記載の見通し確認装置において、
前記映像取得部は、大きさが既知である所定の物体における大きさと対応する画素数、および隣り合うフレームにおいて同一箇所に対応する所定の画素の移動量に基づいて、取得した前記映像の各画像フレームに、相対的な距離情報を付与し、
前記画像抽出部は、前記各画像フレームに付与された前記距離情報に基づいて、前記画像フレーム群を、前記映像から抽出する
ことを特徴とする見通し確認装置。
【請求項4】
請求項1に記載の見通し確認装置において、
前記位置検出部は、
前記所定の位置と前記見通し確認対象物の位置から視線方向を算出し、
前記所定の位置と前記見通し確認対象物の前記視線方向の直線距離を算出し、
前記直線距離に応じて拡大率を算出する
ことを特徴とする見通し確認装置。
【請求項5】
情報処理装置が実行する見通し確認方法であって、
車上に設けたカメラで撮影された線路の車両の進行方向の映像を取得する取得ステップと、
前記取得ステップの処理により取得された前記映像から、見通し確認対象物と、前記見通し確認対象物と所定の位置関係にある基準対象物のうちの少なくとも一つを検出する対象物検出ステップと、
前記対象物検出ステップによる検出結果に基づいて前記見通し確認対象物の位置に対応する基準画像フレームを検出するとともに、前記基準画像フレームから所定の見通し確認必要距離分だけ前記車両の進行方向手前側の画像フレーム群を、前記映像から抽出する画像抽出ステップと、
前記画像抽出ステップの処理により抽出された前記画像フレーム群に基づいて三次元画像を生成する三次元画像生成ステップと、
前記三次元画像生成ステップの処理により生成された前記三次元画像に基づいて、前記見通し確認対象物を視認できる位置を検出する位置検出ステップと
を含み、
前記位置検出ステップの処理では、
前記三次元画像上の前記車両が移動する所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、前記見通し確認対象物が存在する所定の領域画像を、所定の確認倍率に拡大し、
前記確認倍率で拡大された前記領域画像において前記見通し確認対象物が視認できるか否かの判定結果に基づいて、前記見通し確認対象物を視認できる位置を検出する
ことを特徴とする見通し確認方法。
【請求項6】
請求項2に記載の見通し確認装置において、
前記認識部は、見通し確認対象物からの所定の距離ごとに、見通し確認対象物を認識し、
前記位置検出部は、前記認識部による、前記所定の距離ごとの認識結果を出力する
ことを特徴とする見通し確認装置。
【請求項7】
車両の車上に設けた撮像装置で撮影された線路の車両進行方向の映像を取得する映像取得部と、
映像取得部により取得された映像から、見通し確認対象物を検出する対象物検出部と、
映像取得部により取得された映像に基づいて三次元画像を生成する三次元画像生成部と、
前記三次元画像上の前記車両が移動する所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、前記見通し確認対象物が存在する所定の領域画像を、所定の確認倍率に拡大し、拡大画像を生成する位置検出部と、
前記三次元画像上の所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像、および前記位置検出部が作成した前記拡大画像を出力する出力処理部と、
を備える
ことを特徴とする見通し確認装置。
【請求項8】
請求項7に記載の見通し確認装置において、
前記所定の位置の入力を取得する入力情報取得部をさらに備え、
前記位置検出部は、入力情報取得部が取得した前記所定の位置で前記見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、前記見通し確認対象物が存在する所定の領域画像を、所定の確認倍率に拡大する
ことを特徴とする見通し確認装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、見通し確認装置および見通し確認方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道沿線に設置される鉄道沿線設備として、列車の運行に支障を与える事態が発生したことを発光信号で現示する特殊信号発光機が知られている。特殊信号発光機には、非常停止ボタンが設けられており、非常停止ボタンが押された場合、特殊信号発光機が発光信号を出力する。列車の乗務員は、特殊信号発光機の発光信号を確認すると列車の停止操作をする必要があるため、特殊信号発光機の一定距離以上手前の地点に列車が位置している状態で、特殊信号発光機の発光信号を列車の乗務員が確認できることが必要になる。
【0003】
そこで、線路周辺の三次元点群データに基づいて、多くの人手を介すことなく対象設備の見通し情報を生成する方法(例えば、特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7209913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術においては、三次元点群データを生成するにあたって、レーザスキャナ等の三次元点群計測装置の利用を前提としており、その導入には専用センサが必要になるため、コストがかかる。
【0006】
そこで、本発明は、前記課題を解決すること、すなわち、民生用カムコーダなどの一般的な撮像装置を利用して得られる映像から三次元空間画像を生成し、その三次元空間画像を利用して、対象設備の見通し情報を生成することができる見通し確認装置および見通し確認方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面の見通し確認装置は、車上に設けたカメラで撮影された線路の車両進行方向の映像を取得する映像取得部と、映像取得部により取得された映像から、見通し確認対象物と、見通し確認対象物と所定の位置関係にある基準対象物のうちの少なくとも一つを検出する対象物検出部と、対象物検出部の検出結果に基づいて見通し確認対象物の位置に対応する基準画像フレームを検出するとともに、基準画像フレームから所定の見通し確認必要距離分だけ車両の進行方向手前側の画像フレーム群を、映像から抽出する画像抽出部と、画像抽出部により抽出された画像フレーム群に基づいて三次元画像を生成する三次元画像生成部と、三次元画像生成部により生成された三次元画像に基づいて、見通し確認対象物を視認できる位置を検出する位置検出部とを備え、位置検出部は、三次元画像上の車両が移動する所定の位置で見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、見通し確認対象物が存在する所定の領域画像を、所定の確認倍率に拡大し、確認倍率で拡大された領域画像において見通し確認対象物が視認できるか否かの判定結果に基づいて、見通し確認対象物を視認できる位置を検出することを特徴とする。
【0008】
本発明の他の側面の見通し確認装置は、三次元画像から見通し確認対象物を認識する認識部をさらに有し、位置検出部は、三次元画像上の車両が移動する所定の位置で見通し確認対象物に向けた仮想の視野に対応する画像において、領域画像を所定の確認倍率に拡大し、確認倍率で拡大された領域画像において認識部が見通し確認対象物を認識できるか否かの判定結果に基づいて、見通し確認対象物を視認できる位置を検出することを特徴とする。
【0009】
本発明の他の側面の見通し確認装置は、映像取得部が、大きさが既知である所定の物体における大きさと対応する画素数、および隣り合うフレームにおいて同一箇所に対応する所定の画素の移動量に基づいて、取得した映像の各画像フレームに、相対的な距離情報を付与し、画像抽出部は、各画像フレームに付与された距離情報に基づいて、画像フレーム群を、映像から抽出することを特徴とする。
【0010】
本発明の他の側面の見通し確認装置は、位置検出部が、所定の位置と見通し確認対象物の位置から視線方向を算出し、所定の位置と見通し確認対象物の視線方向の直線距離を算出し、直線距離に応じて拡大率を算出することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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