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公開番号
2025113239
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2025029879,2023525740
出願日
2025-02-27,2022-05-24
発明の名称
チップ、チップの製造方法、及び接着剤組成物
出願人
デンカ株式会社
代理人
SK弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
C09J
111/00 20060101AFI20250725BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】耐ブロッキング性に優れ、有機溶剤により短時間で溶解し、刷毛塗り性、耐層分離性に優れ、着色のない接着剤組成物を得ることができるチップ、該チップの製造方法、及び刷毛塗り性、耐層分離性に優れ、着色の少ない接着剤組成物を提供する。
【解決手段】クロロプレン系重合体ゴムを含む、接着剤組成物用のチップであって、チップは、140℃に加熱したチップを、23℃の室内に保持して60秒後のチップ中心付近の温度が、130℃以下であり、チップを70℃でプレス成型で厚み6mmのシートに成型し、金型から取り出して23℃環境下で1時間静置した後にJISK6253-3に基づき測定されるタイプAデュロメータ硬さを、A
0
とし、前記厚み6mmのシートを-10℃の恒温槽に投入し、投入からX分後のタイプAデュロメータ硬さをA
X
としたとき、A
X
がA
0
+20を超すのに要する時間が、500分未満である、チップが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
クロロプレン系重合体ゴムを含む、接着剤組成物用のチップであって、
前記チップは、140℃に加熱した前記チップを、23℃の室内に保持して60秒後の前記チップ中心付近の温度が、130℃以下であり、
前記チップを70℃でプレス成型で厚み6mmのシートに成型し、金型から取り出して23℃環境下で1時間静置した後にJIS K 6253-3に基づき測定されるタイプAデュロメータ硬さをA
0
とし、
前記厚み6mmのシートを-10℃の恒温槽に投入し、投入からX分後のタイプAデュロメータ硬さをA
X
としたとき、A
X
がA
0
+20を超すのに要する時間が、500分未満である、チップ。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記チップをトルエンに溶解して前記クロロプレン系重合体ゴム10質量%のトルエン溶液を得、
20℃に調整した前記クロロプレン系重合体ゴム10質量%のトルエン溶液に、内径6mm、外径8mmのガラス管を30mm沈め、
前記ガラス管を2000rpmで30秒回転させたときの、
前記ガラス管の外側の最低液面高さをガラス管外側最低液面高さH
0
とし、
前記ガラス管内の最高液面高さをガラス管内最高液面高さH
1
としたとき、
前記ガラス管外側最低液面高さH
0
と、前記ガラス管内最高液面高さH
1
の差が、10mm以下である、請求項1に記載のチップ。
【請求項3】
前記チップをトルエンに溶解して得た、前記クロロプレン系重合体ゴム5質量%のトルエン溶液の、波長440nmにおける吸光度が、0.30以下である、請求項1又は2に記載のチップ。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のチップであって、
前記チップ100gを、23℃で、シクロヘキサン:酢酸エチル=1:1(質量比)である有機溶剤400gに溶解したとき、前記チップが前記有機溶剤に溶解するまでの時間が、300分以下である、チップ。
【請求項5】
前記チップにおける、アルカリ土類金属、マグネシウム、アルミニウム及び亜鉛の合計含有率が1~5000mg/kgである、請求項1又は請求項2に記載のチップ。
【請求項6】
請求項1に記載のチップの製造方法であって、
前記クロロプレン系重合体ゴムを含むクロロプレン系重合体ラテックスに、凝固剤を添加することにより、前記クロロプレン系重合体ラテックスから、前記クロロプレン系重合体ゴムを分離し、前記クロロプレン系重合体ゴムを含む組成物を得る分離工程、
前記クロロプレン系重合体ゴムを含む組成物を押出機で成形して、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むチップを得る成形工程を備え、
前記成形工程において、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むチップの、吐出直後の温度を150℃未満とする、製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の製造方法であって、
前記成形工程において、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むチップの、吐出60秒後の温度を130℃以下とする、製造方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の製造方法であって、
前記成形工程において、ダイヘッドの温度を120℃以下とし、
前記ダイヘッドにおける前記クロロプレン系重合体ゴムの吐出速度Y(mm/min)と前記吐出するクロロプレン系重合体ゴムを切断する切断刃の回転数Z(rpm)の比率Y/Zを1~10とする、製造方法。
【請求項9】
請求項6又は請求項7に記載の製造方法であって、
前記成形工程の後に、前記チップを水冷する工程を有しない、製造方法。
【請求項10】
請求項6又は請求項7に記載の製造方法であって、
前記分離工程で分離した前記クロロプレン系重合体ゴムを含む組成物から水を除去する乾燥工程を更に含み、
前記乾燥工程における雰囲気温度を130℃以下とする、
製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロロプレン系重合体ゴムを含むチップ、チップの製造方法、及び接着剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
クロロプレン系重合体は、耐熱性、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性、難燃性(自己消火性)等に優れた物質であり、天然ゴムや他の合成樹脂等と比較しても多くの優れた特性を有する。このように全体的にバランスのとれた物性であるクロロプレン系重合体は、種々の用途に使用されており、その中の代表例として接着剤としての用途が挙げられる。
【0003】
クロロプレン系重合体ゴムを含む接着剤は、トルエンやアセトン等の有機溶剤に、クロロプレン系重合体ゴムを溶解し、必要に応じて、粘着付与樹脂及び金属酸化物等を溶解及び/又は分散させたものであり、有機溶剤が揮発することにより硬化・接着する。クロロプレン系重合体ゴムを含む接着剤は、初期立ち上り接着強さ等の接着特性に優れていることから、木工、家具及び車両等といった幅広い分野において使用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
近年、溶剤型接着剤に使用される溶剤は非芳香族系溶剤への転換が望まれている。しかしながら、この転換に伴って、溶剤型接着剤を貯蔵している際に有機溶剤に溶解する成分と不溶な成分に分離するいわゆる層分離が発生しやすくなってしまった。
層分離安定性に優れたクロロプレン系重合体を含む組成物に関する技術として、特許文献3には、クロロプレンを重合させる際に特定のエチレン性不飽和スルホン酸やその塩を特定の範囲で共重合させる技術が知られている。
また、特許文献4には、クロロプレンゴム100質量部に対して、特定の構造を有するスルホン酸化合物のうち少なくとも1種類を0.005~10質量部含有するクロロプレンゴム組成物が開示されている。
【0005】
また、さらに、特許文献5には、クロロプレンを単独で重合するか又はクロロプレンを含む2種以上の単量体を共重合して得た無変性クロロプレン系重合体Aと、硫黄存在下で、クロロプレンを単独で重合するか又はクロロプレンを含む2種以上の単量体を共重合して得た硫黄変性クロロプレン系重合体Bとを、有機溶剤中に溶解させて得た接着剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-226852号公報
特開2005-008713号公報
特開2007-177198号公報
特開2010-275338号公報
特開2012-111862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のクロロプレン系重合体ゴムは、高温環境下、圧力がかかった状態で保管すると互着(ブロッキング)してハンドリング性が悪化し、接着剤組成物を得るために、該クロロプレン系重合体ゴムを含むチップやシートを有機溶剤に完全に溶解するのに長い時間を要するという問題があった。また、得られた接着剤組成物の耐層分離性、刷毛塗り性に改善の余地があり、更には、接着剤組成物が着色するという問題があった。これらの問題を同時に解決することは困難であった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、耐ブロッキング性に優れ、有機溶剤により短時間で溶解し、刷毛塗り性、耐層分離性に優れ、着色のない接着剤組成物を得ることができるチップ、該チップの製造方法、及び刷毛塗り性、耐層分離性に優れ、着色の少ない接着剤組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、クロロプレン系重合体ゴムを含む、接着剤組成物用のチップであって、
前記チップは、140℃に加熱した前記チップを、23℃の室内に保持して60秒後の前記チップ中心付近の温度が、130℃以下であり、
前記チップを70℃でプレス成型で厚み6mmのシートに成型し、金型から取り出して23℃環境下で1時間静置した後にJIS K 6253-3に基づき測定されるタイプAデュロメータ硬さをA
0
とし、
前記厚み6mmのシートを-10℃の恒温槽に投入し、投入からX分後のタイプAデュロメータ硬さをA
X
としたとき、A
X
がA
0
+20を超すのに要する時間が、500分未満であるチップが提供される。
【0010】
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、クロロプレン系重合体ゴムを含むチップの製造において、製造時の条件を高度に制御し、蓄熱の少ないチップとし、かつ、特定の条件下で測定したチップの硬さが規定量変化するのにかかる時間(結晶化時間)を特定の範囲とすることで、耐ブロッキング性に優れ、有機溶剤により短時間で溶解するチップとなり、また、刷毛塗り性、耐層分離性に優れ、着色の少ない接着剤組成物を得ることができるチップとなることを見出し、本発明の完成に至った。
また、本発明の別の観点によれば、前記記載のチップの製造方法であって、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むクロロプレン系重合体ラテックスに、凝固剤を添加することにより、前記クロロプレン系重合体ラテックスから、前記クロロプレン系重合体ゴムを分離し、前記クロロプレン系重合体ゴムを含む組成物を得る分離工程、前記クロロプレン系重合体ゴムを含む組成物を押出機で成形して、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むチップを得る成形工程を備え、前記成形工程において、前記クロロプレン系重合体ゴムを含むチップの、吐出直後の温度を150℃未満とする、製造方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記記載のチップを有機溶剤に溶解した溶液を含む、接着剤組成物が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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