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公開番号2025108158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024001886
出願日2024-01-10
発明の名称プレキャストコンクリート製品の製造方法、及びそのための治具
出願人株式会社ナルックス
代理人個人
主分類B28B 23/02 20060101AFI20250715BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】垂直方向に2本の鉄筋を含有し、その鉄筋の少なくとも一端が外方に突出するプレキャストコンクリート製品の製造に際し、上下一対の二種類の治具で済み、かつ治具の組付操作をより簡易とできる方法及び治具を提供する。
【解決手段】(A)突設端面となる位置の外方に、第一下側溝部と第一上側溝部と両溝部の間を連結する第一下側傾斜面と第二下側傾斜面とを備えた下側治具を設置する下側治具設置工程、
(B)前記下側治具の上方から前記第一下側溝部に下側の鉄筋を前記第一上側溝部に上側の鉄筋を載置する鉄筋載置工程、
(C)前記下側治具の上方から第一上側傾斜面と第二上側傾斜面とを備えた上側治具を組み合わせることで前記両治具の継ぎ目を略水密状とする治具組合せ工程、
(D)前記両治具の上方空間から硬化前のコンクリートを流し込み、当該コンクリートを硬化させる硬化工程、を備えるプレキャストコンクリート製品の製造方法。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリートの少なくとも一端面である突設端面から垂直に同じ位置に並ぶ上下一対の2本の鉄筋が延出しており、当該鉄筋の延出された端縁の一部が直線状でないものを製造する方法であって、
(A)前記突設端面となる位置の外方に第一下側溝部とこの溝部と垂直上方に位置する第一上側溝部と当該両溝部の間を連結する第一下側傾斜面と第二下側傾斜面とを備えた下側治具を設置する下側治具設置工程、
(B)前記下側治具の上方から前記第一下側溝部に下側の鉄筋を前記第一上側溝部に上側の鉄筋を載置する鉄筋載置工程、
(C)前記下側治具の上方から第二下側溝部と第二上側溝部と当該両溝部の間を連結する第一上側傾斜面と第二上側傾斜面とを備えた上側治具を組み合わせることで前記両治具の継ぎ目を略水密状とする治具組合せ工程、
(D)前記両治具の上方空間から硬化前のコンクリートを流し込み、当該コンクリートを硬化させるコンクリート硬化工程、を備えることを特徴とするプレキャストコンクリート製品の製造方法。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記(C)治具組合せ工程と(D)コンクリート硬化工程との間に、(W)前記両治具の位置を固定する治具固定工程を設けた請求項1に記載のプレキャストコンクリート製品の製造方法。
【請求項3】
コンクリート製品の少なくとも一端面である突設端面において垂直方向に並ぶ位置から上下一対の2本の鉄筋が延出しており、当該鉄筋の延出された端縁の一部が直線状でないものを製造するための上下一対の治具であって、下側治具には、前記突設端面の外方において下側の鉄筋の下面側を載置可能な第一下側溝部と、上側の鉄筋の下面側を載置可能な第一上側溝部と、当該両溝部の間を連結する第一下側傾斜面と第二下側傾斜面とが設けられている一方、上側治具には、前記下側の鉄筋の上面側に覆い付けられる第二下側溝部と、前記上側の鉄筋の上面側に覆い付けられる第二上側溝部と、当該両溝部の間を連結する第一上側傾斜面と第二上側傾斜面とが設けられていることを特徴とするプレキャストコンクリート製品の製造用治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャストコンクリート製品の製造方法、及びそのための治具に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
内部に鉄筋を含有するプレキャストコンクリート製品を製造するためには、そのコンクリート製品の特徴に応じて様々な工夫が行われる。例えば、特許文献1には、中空プレキャストコンクリート部材を製造するための工夫が開示されている。
図11には、垂直方向に2本の鉄筋101,102を含有し、その一端が外方に突出するプレキャストコンクリート製品100を示した。鉄筋101,102の端部が直線状であれば、コンクリートを流す際の枠体としての治具に鉄筋101,102を通す孔部を設けておけば足りる。しかし、鉄筋101,102の端部が直線状では無い場合(例えば、端縁がL字状に曲げられたり、鉄筋の直径よりも大きく膨らんでいる場合など)には、コンクリートが硬化した後に治具を鉄筋の延出方向に抜き取ることができないために適度な工夫が必要となる。
【0003】
この場合には、例えば図12に開示する治具103~105を用いることができる。この治具は、上段103、中段104、下段105の三段に分かれており、上段103と下段105には、それぞれ鉄筋の通過を許容する溝部103A、105Aが所定の間隔を隔てて設けられている。他の壁面については、治具として、従来から使用されている壁体を用いる。鉄筋を延出させる壁面に治具103~105を用いて枠体を作成し、コンクリートを枠内で硬化させた後に、治具103~105を取り外すことで、一端が直線状では無い鉄筋を突出させたコンクリート製品を製造できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-89083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記製造方法では、少なくとも三個の治具が必要となり、組付工程や製造工程も煩雑となってしまう。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、垂直方向に2本の鉄筋を含有し、その鉄筋の少なくとも一端が直線状でない形態で外方に突出するプレキャストコンクリート製品の製造に際し、上下一対の二種類の治具で済み、かつ治具の組付操作をより簡易とできるものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための発明に係るプレキャストコンクリート製品の製造方法は、コンクリートの少なくとも一端面である突設端面から垂直に同じ位置に並ぶ上下一対の2本の鉄筋が延出しており、当該鉄筋の延出された端縁の一部が直線状でないものを製造する方法であって、(A)前記突設端面となる位置の外方に第一下側溝部とこの溝部と垂直上方に位置する第一上側溝部と当該両溝部の間を連結する第一下側傾斜面と第二下側傾斜面とを備えた下側治具を設置する下側治具設置工程、(B)前記下側治具の上方から前記第一下側溝部に下側の鉄筋を前記第一上側溝部に上側の鉄筋を載置する鉄筋載置工程、(C)前記下側治具の上方から第二下側溝部と第二上側溝部と当該両溝部の間を連結する第一上側傾斜面と第二上側傾斜面とを備えた上側治具を組み合わせることで前記両治具の継ぎ目を略水密状とする治具組合せ工程、(D)前記両治具の上方空間から硬化前のコンクリートを流し込み、当該コンクリートを硬化させるコンクリート硬化工程を備えることを特徴とする。
【0007】
上記発明によれば、上下一対の治具を用いることにより、所定のコンクリート製品を製造できるので、従来の工法に比べると、少ない点数の治具で済む。
上記発明において、「端縁の一部が直線状でない」とは、単に治具に溝部を設けるだけでは、治具をコンクリート製品の製造後に鉄筋の延長方向に移動させるだけでは抜けない構造を意味する。そのような構造としては、例えば、鉄筋の端縁部分に径の大きな拡径部材が取り付けられている構造(拡径部材としては、例えばナット、円板状部材、正方形部材、長方形部材、六角形部材など)、鉄筋の端縁がL字状やU字状に折り曲げられている構造などが含まれる。
「垂直に同じ位置」とは、寸分違わず同じ位置という意味ではなく、傾斜面によって対応可能な僅かな位置ずれ(例えば、上下の鉄筋の中心位置から当該鉄筋の半径の半分程度の位置ずれ)を含む。
【0008】
突設端面とは、必ずしも一面のみではなく、二面、三面または四面等でもよい。本願発明によれば、突設端面が一面~四面のいずれでも対応できる。
プレキャストコンクリート製品とは、工場であらかじめ製造したコンクリート製品のことを意味しており、例えば側溝、管、マンホール、くい、橋桁、建物の一部、コンクリート床版などのコンクリート製品を意味する。
上記発明において、(C)治具組合せ工程と(D)コンクリート硬化工程との間に、(W)前記両治具の位置を固定する治具固定工程を設けることが好ましい。そのようにすれば、コンクリートを流し込む間に、両治具の位置ずれを起こすことを回避できやすくなる。
【0009】
別の発明に係るプレキャストコンクリート製品の製造のための治具は、コンクリート製品の少なくとも一端面である突設端面において垂直方向に並ぶ位置から上下一対の2本の鉄筋が延出しており、当該鉄筋の延出された端縁の一部が直線状でないものを製造するための上下一対の治具であって、下側治具には、前記突設端面の外方において下側の鉄筋の下面側を載置可能な第一下側溝部と、上側の鉄筋の下面側を載置可能な第一上側溝部と、当該両溝部の間を連結する第一下側傾斜面と第二下側傾斜面とが設けられている一方、上側治具には、前記下側の鉄筋の上面側に覆い付けられる第二下側溝部と、前記上側の鉄筋の上面側に覆い付けられる第二上側溝部と、当該両溝部の間を連結する第一上側傾斜面と第二上側傾斜面とが設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、垂直方向に2本の鉄筋を含有し、その鉄筋の少なくとも一端が外方に突出するプレキャストコンクリート製品の製造に際し、上下一対の二種類の治具で済み、かつ治具の組付操作をより簡易とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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