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公開番号2025104500
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222343
出願日2023-12-28
発明の名称生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法、生コンクリートの製造方法、膨張材配合量調整システム、及び、プログラム
出願人住友大阪セメント株式会社,株式会社錢高組
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類B28C 7/04 20060101AFI20250703BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】 都度変動する凝結時間に対応して、所望の膨張量を確保するように適切な膨張材の配合量を決定できる生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法、及び、生コンクリートの製造方法などを提供することを課題としている。
【解決手段】 セメント、水、骨材、混和剤、及び膨張材を含む生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法であって、前記生コンクリートの膨張材配合量と、前記生コンクリートの凝結時間と、前記生コンクリートの膨張量と、の相関関係を求める工程と、前記相関関係に基づいて、前記生コンクリートの予想凝結時間と、必要とされる前記生コンクリートの設定膨張量とから、膨張材の推定配合量を決定する工程と、前記生コンクリートに前記膨張材を前記推定配合量で配合する工程と、を備え、前記相関関係を求める工程では、前記膨張材の配合量が異なる生コンクリートごとに、前記膨張量及び前記凝結時間を調べることによって前記相関関係を求める、生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法などを提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメント、水、骨材、混和剤、及び膨張材を含む生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法であって、
前記生コンクリートの膨張材配合量と、前記生コンクリートの凝結時間と、前記生コンクリートの膨張量と、の相関関係を求める工程と、
前記相関関係に基づいて、前記生コンクリートの予想凝結時間と、必要とされる前記生コンクリートの設定膨張量とから、膨張材の推定配合量を決定する工程と、
前記生コンクリートに前記膨張材を前記推定配合量で配合する工程と、を備え、
前記相関関係を求める工程では、前記膨張材の配合量が異なる生コンクリートごとに、前記膨張量及び前記凝結時間を調べることによって前記相関関係を求める、
生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記混和剤は、JIS A6204:2011「コンクリート用化学混和剤」に記載されたAE剤、高性能減水剤、硬化促進剤、減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、及び、酸化亜鉛、リン酸塩、糖類、オキシカルボン酸塩、塩化カルシウム、硝酸塩、亜硝酸塩、アルカノールアミン、並びに、カルシウムシリケートを含有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法。
【請求項3】
前記膨張材は、エトリンガイトを生成するカルシウムサルフォアルミネート系膨張材、及び、水酸化カルシウムを生成する生石灰系膨張材のうち少なくとも一方を含有する、請求項1又は2に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法。
【請求項4】
前記生コンクリートの水セメント比(W/C)が、30%以上70%以下である、請求項1又は2に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法。
【請求項5】
セメント、水、骨材、混和剤、及び膨張材を含む生コンクリートの製造方法であって、
前記生コンクリートの膨張材配合量と、前記生コンクリートの凝結時間と、前記生コンクリートの膨張量との相関関係を求める工程と、
前記相関関係に基づいて、前記生コンクリートの予想凝結時間と、必要とされる前記生コンクリートの設定膨張量とから、膨張材の推定配合量を決定する工程と、
前記生コンクリートに前記膨張材を前記推定配合量で配合する工程と、を備え、
前記相関関係を求める工程では、前記膨張材の配合量が異なる生コンクリートごとに、前記膨張量及び前記凝結時間を調べることによって前記相関関係を求める、
生コンクリートの製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法を実施するための膨張材配合量調整システム。
【請求項7】
請求項1に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法の少なくとも前記膨張材の推定配合量を決定する工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項1に記載の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法の少なくとも前記膨張材の推定配合量を決定する工程を実施する膨張材配合量調整システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法、及び、生コンクリートの製造方法に関する。
また、本発明は、生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法を実施するための膨張材配合量調整システム、上記の調整方法の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム、及び、例えば上記の膨張材配合量調整システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、セメント、水、及び骨材などが混合されてなる生コンクリートは、所望の流動性を有するように混和剤などが配合されたうえで運搬され、現場において使用される。そして、生コンクリートは、水和反応の進行に伴って流動性を失い、所定時間(凝結時間)を経て凝結する。
ところが、現場における気温の高低などの影響を受けて、生コンクリートが所望の流動性を有しない場合がある。この場合、現場における生コンクリートの使用が困難となり得る。
【0003】
これに対して、生コンクリートが所望の流動性を有するように、使用ごとに混和剤の配合量を調整する方法が採用されたり、さらに添加剤を配合する方法が採用されたりしている。
後者の方法としては、例えば、打設直前にアルカリ金属の炭酸塩又は硫酸塩を添加することによって、生コンクリート等の流動性を急激に低下させる方法が知られている(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-185958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、コンクリートとしては、乾燥収縮によるひび割れを防ぐために膨張材が配合された膨張コンクリートが知られている。膨張材と、所望の流動性などを確保するための混和剤とを含む生コンクリートは、混和剤に含まれる成分の影響などにより、凝結時間が変動し得る。例えば、生コンクリートの良好な流動性を確保すべく、混和剤の配合量を増加させると、良好な流動性を確保できるものの凝結時間が長くなり得る。また、生コンクリートの使用環境によっても凝結時間が変わり得る。よって、混和剤及び膨張材を含む生コンクリートでは、凝結時間が変動し得る。
【0006】
本願の本発明者らは、混和剤及び膨張材を含む生コンクリートの凝結時間が変動すると、斯かる生コンクリートの膨張量も変動すること、即ち、凝結時間の長短によって膨張量が変動することを見出した。例えば、膨張量が大きくなり過ぎると、コンクリートの強度が低下するおそれがあり、一方、膨張量が小さくなり過ぎると、コンクリートにおいて収縮によるひび割れが生じるおそれがあるため、所望の膨張量を確保できる膨張材の適切な配合量を決定する必要がある。従って、都度変動する凝結時間に対応して、所望の膨張量を確保するように適切な膨張材の配合量を決定できる方法が要望されている。
本願の発明者らは、上記の凝結時間と膨張量とに相関関係があることを新たに見出し、斯かる点に着目し、本発明を完成するに至った。
【0007】
上記の問題点、着目点等から、本発明は、都度変動する凝結時間に対応して、所望の膨張量を確保するように適切な膨張材の配合量を決定できる、生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法、及び、生コンクリートの製造方法を提供することを課題とする。
また、上記の膨張材配合量の調整方法を実施するための膨張材配合量調整システム、上記調整方法の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム、及び、上記システムとしてコンピュータを機能させるためのプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明に係る生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法は、
セメント、水、骨材、混和剤、及び膨張材を含む生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法であって、
前記生コンクリートの膨張材配合量と、前記生コンクリートの凝結時間と、前記生コンクリートの膨張量と、の相関関係を求める工程と、
前記相関関係に基づいて、前記生コンクリートの予想凝結時間と、必要とされる前記生コンクリートの設定膨張量とから、膨張材の推定配合量を決定する工程と、
前記生コンクリートに前記膨張材を前記推定配合量で配合する工程と、を備え、
前記相関関係を求める工程では、前記膨張材の配合量が異なる生コンクリートごとに、前記膨張量及び前記凝結時間を調べることによって前記相関関係を求める。
【0009】
本発明に係る生コンクリートの製造方法は、
セメント、水、骨材、混和剤、及び膨張材を含む生コンクリートの製造方法であって、
前記生コンクリートの膨張材配合量と、前記生コンクリートの凝結時間と、前記生コンクリートの膨張量との相関関係を求める工程と、
前記相関関係に基づいて、前記生コンクリートの予想凝結時間と、必要とされる前記生コンクリートの設定膨張量とから、膨張材の推定配合量を決定する工程と、
前記生コンクリートに前記膨張材を前記推定配合量で配合する工程と、を備え、
前記相関関係を求める工程では、前記膨張材の配合量が異なる生コンクリートごとに、前記膨張量及び前記凝結時間を調べることによって前記相関関係を求める。
【0010】
本発明に係る膨張材配合量調整システムは、上記の生コンクリートへの膨張材配合量の調整方法を実施するためのシステムである。
(【0011】以降は省略されています)

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